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滋賀から世界へ 琵琶湖の経験が海外で貢献!(広報誌プラスワン 平成31年(2019年)1・2月号 vol.177)

琵琶湖の環境を守る中で培われてきた技術やノウハウは、琵琶湖発の取組として、海外の海や川、工業団地といった様々な場所に応用できる可能性を秘めています。

滋賀県は、琵琶湖の水環境保全にも取り組みながら経済発展を遂げてきました。アジアなどの経済の急成長に伴い環境汚染が心配されている地域で、企業や大学、行政などが滋賀県での経験を活かして、水環境に関するビジネス(水環境ビジネス)を通じて現地に貢献しています。

ベトナム・ハロン湾地域での活動

美しい自然を守りたい!

2014年(平成26年)からベトナムの観光地ハロン湾とその隣にあるカットバ島で、地域ごとの課題やニーズに合わせて環境を守りながら発展できるよう、国際協力機構(JICA)や企業、大学、滋賀県などが一緒に取組を進めてきました。

ハロン湾の課題急激な開発に伴い、水質が悪化環境保全意識を高める必要環境に配慮した次の観光産業を育てる必要■ 高度成長期の琵琶湖と似ている■ 海水・淡水の違いはあるが閉鎖性水域という共通点琵琶湖の経験の応用水質や環境の状態を正しく把握するための組織・ルールづくり環境白書づくりなど住民への情報提供や環境教育環境に配慮した「エコツーリズム」の開発経済成長と環境保全を両立させる「グリーン成長」を目指す

滋賀県はクアンニン省と覚書(MOU)を結び、協力しています。

クアンニン省ハロン湾地域のプロジェクトの協力がきっかけで、2017年(平成29年)10月、「環境・経済分野の協力に関する覚書」を結びました。
同省初の「環境白書」や、自然環境に配慮した観光(エコツーリズム)などに滋賀県の経験が活かされています。

海外からの期待の声

クアンニン省人民委員会 副委員長 ダン・フイ・ハウさん

長年にわたる滋賀県の協力に感謝するとともに、今回、ハロン湾のことを日本の皆さま、特に滋賀県の皆さまに紹介する機会をいただき、うれしく思います。
滋賀県の協力のもと、クアンニン省では琵琶湖環境科学研究センターをモデルに、ハロン湾研究センターを設立したところです。
クアンニン省は、今後、ハロン湾の環境保全を推進するにあたり、技術の共有、琵琶湖の研究成果の承継、そして人材育成の面で、滋賀県にサポートいただけることを願っております。
改めて滋賀県の協力に感謝するとともに、両者の良好な関係が今後も育まれることを祈っております。

しが水環境ビジネス推進フォーラム

滋賀県では、企業や研究機関などが国内外の水に関する課題の解決に貢献できるように、「しが水環境ビジネス推進フォーラム」というネットワーク組織をつくっています。
水環境ビジネスの最新動向をはじめ、先進的な企業の取組や国などの支援施策の情報共有をするほか、具体的なビジネス案件の形成や共同開発などに向けたマッチングの場となるよう、様々な活動を行っています。
この活動を通じて、企業などのビジネスが海外での持続的な発展に貢献できるよう取組を続けています。

フォーラムメンバーでの事業例
滋賀県に本社、もしくは工場がある企業の製品やサービスが海外でも使われています。

■ 水環境関連部材水に含まれる不純物をろ過するための「膜」、水道や下水道などに使われる「管」などが使われています。(積水化学工業(株)、東レ(株)、日東電工(株)など)■ バルブ管などを流れる気体や液体の流れを止めたり、調節したりする装置です。地場産業である彦根バルブが、上下水道用や産業用として広く使われています。(滋賀バルブ協同組合会員企業など)■ 水処理装置水の利用に必要な装置の設計、製造、施工を行っています。(大洋産業(株)、髙橋金属(株)、WEF技術開発(株)など)■ センサー・計測機器水や大気、土壌など環境の状態を知るためのセンサーや計測機器が広く使われています。(オプテックス(株)、(株)堀場製作所など)■ 検査・分析環境の状態を知るための検査や分析技術は、経済成長が著しいアジア諸国で特に必要とされています。((株)日吉など)県内にはもっと多くの事業所や技術があります。「しが水環境ビジネス推進フォーラム」で検索してみてください!

滋賀県企業の海外展開を応援します

日本貿易振興機構(ジェトロ)滋賀貿易情報センター 所長 道法 清隆さん

2017年(平成29年)7月にオープンしたジェトロ滋賀では、滋賀県の水環境ビジネスの取組に対してサポートをしています。例えば、びわ湖環境ビジネスメッセに合わせ、日本の技術やノウハウが欲しいアジア諸国からバイヤーを招き、ビジネスにつなげています。

国際協力機構(JICA)関西センター 所長 西野 恭子さん

琵琶湖を擁する滋賀県では、水環境保全の知見が行政や企業、市民活動それぞれに蓄積され、今やベトナムなど開発途上国が抱える水環境問題の解決に大いに活かされています。滋賀県の国際協力にJICAも一緒に取り組み、ともにSDGs達成を推進していきたいと思います。

「滋賀ならでは」「滋賀だからこそ」を世界へ

滋賀県では、湖南省(中国)をはじめ、台南市(台湾)、ホーチミン市(ベトナム)、クアンニン省(同)、香港など、海外の産業との環境連携を深めています。さらにインドネシア、インド、ミャンマーなど、企業の海外での活動も進んでいます。
2015年(平成27年)9月の国連サミットでは、より良い未来に向かって取り組むべき17の目標から構成される「SDGs(持続可能な開発目標)」が採択されました。滋賀県はいち早くSDGsに取り組むことを宣言しました。琵琶湖保全を通じて産官学民に蓄積されてきた総合的な取組である「琵琶湖モデル」は、世界の水環境の改善に活用され、SDGsの達成にも貢献しています。

□お問合せ

県庁商工政策課

電話:077-528-3715 FAX:077-528-4870 メール:fa0002@pref.shiga.lg.jp