11月25日~12月1日は「犯罪被害者週間」です
犯罪は平穏な日々の中で、突然起きます。もしも自分や家族、身近な人が犯罪にあってしまったら、どうすればいいのでしょうか?
公益社団法人「おうみ犯罪被害者支援センター」にうかがいました。
おうみ犯罪被害者支援センター
松村 裕美さん
犯罪は自分には関係のない遠い世界のことと思っていませんか? 例えば、痴漢にあったり自転車を盗られるのも犯罪被害です。犯罪は誰にでも起こる可能性があります。
突然起こると、どう対処したらいいか判断できず、警察に届けるかどうかですら一人で悩む方がたくさんいます。警察に届け出ることや裁判所に付き添うことなどの支援が必要な方もいます。
当センターの相談支援件数は、一年に約1500件あり、そのうち継続して支援している方は8割にのぼります。被害を受けて10年以上経ってから、相談される場合もあります。
被害を受けた直後だけでなく、その後もずっと支援が必要な状態が続くものなのです。
おうみ犯罪被害者支援センター
三原 貴子さん
「今までとまったく違う人生に、突然放り出された気がする」「事件と同じ季節が来ただけで、同じ風景を見ただけで、つらい瞬間に引き戻される」「周囲から『元気になったね』と言われるけれど、元に戻ることはない」と話されます。
そして、なんの落ち度もないのに、自分に非があったと自分を責めてしまう人も少なくないのです。
特に、自分や家族が被害にあうと、どうしたらいいのかわからなくなる場合が多いです。「これをしてほしい」ということがはっきりわからなくても、当センターに電話してください。聴覚障害のある方にはFAXで対応しています。
あなたに何が必要なのか、相談員が一緒に考えていきます。被害の内容を細かく尋ねるのではなく、どんな思いをされているのか、常に被害を受けた方に寄り添うことを心がけています。
お子さんが性被害にあった場合は、声のかけ方に配慮が必要なので、ご家族へのカウンセリングも行っています。
周りに犯罪の被害にあった人がいたら、当センターがあることを伝えてください。自分の身に置き換えて考えることで、被害にあわれた方への理解と配慮が深まることを願っています。
おうみ犯罪被害者支援センター
〒520-0044 大津市京町4丁目3番28号 滋賀県厚生会館1階
TEL/FAX 077-527-5310(事務局)
ひとりで悩まないで。あなたのそばに、わたしたちがいます。
犯罪の被害にあうとはどういうことなのか、被害にあうとどう感じるのかを、わかりやすい言葉とやさしい絵で具体的に表現しています。
被害にあったら勇気を出して「たすけて」と声をあげてほしいという思いを込めて、おうみ犯罪被害者支援センターの皆さんが文章から絵までを手がけられました。今年3月発行の改訂版には、男の子の性被害などが加えられました。
絵本はセンターのホームページから無料でダウンロードできます。皆さんが一緒に繰り返し見られるようにDVDも作成されています。絵本とDVDのお問い合わせはセンターまで。
犯罪被害者やそのご家族が、一日も早く平穏な暮らしを取り戻すためには、皆さんの支援が重要です。心に寄り添った支援を推進し、だれもが安心して暮らすことができる滋賀の実現を目指し、制定しました。
「もしも、自分や、家族など大切な人が犯罪の被害にあったら…」と自分に置き換えてみてください。被害にあわれた方々の置かれている状況や心情を理解し、配慮するようにしましょう。
24時間、いつでもお電話もしくはメールにてご相談を…。女性相談員・看護師がお話をうかがいます。
24時間ホットライン:090-2599-3105
メール:satoco3105biwako@gmail.com
犯罪被害者等支援条例の施行を契機として、犯罪の被害にあわれた方々が置かれている状況や支援の必要性について理解を深めていただくためフォーラムを開催します。
11月22日(木曜日)13時20分~16時(13時開場)
定員 200名(当日先着順)
第1部
基調講演 石黒 由美子さん(元シンクロ日本代表)
第2部
パネルディスカッション
第3部
ミニコンサート「~Lefa~」
場所
大津市民会館・小ホール(大津市島の関14-1)
あなたの本・DVD・CDのご寄付で、被害にあわれた方々への支援の輪が広がります。ご協力をお願いします。
●お問合せ:おうみ犯罪被害者支援センター
TEL/FAX 077-527-5310