文字サイズ

水辺の景観

水辺の景観

水巡る街 高島市

湖中鳥居の白鬚神社には延命長寿の神が宿っている。緑豊かな山地は、母なる湖へ美しい水を絶えず生み出す。川の魔物から護ってくれる神を祀る独自の信仰や、湧水と生きる生活習慣からのぞく、水と密着した高島市の暮らしを訪ねた。

歴史が薫る水辺の城下町

万葉集でも詠われる大溝の地は、山麓の湧き水や井戸水を巧みに利用した生活がうかがえた。戦国時代末期に築かれた水城、大溝城の外濠は、乙女ヶ池として城の往時の景観を残す。「町づくり、人間づくりを通し、大溝の水辺景観を守り、伝え続けていく」。大溝の水辺景観まちづくり協議会会長の今西仁さんは語る。

琵琶湖の内湖・乙女ヶ池の画像です。
琵琶湖の内湖・乙女ヶ池

多様な水界が広がる港町

海津・西浜・知内地区は、宿場・港町、そして漁村の姿を偲ばせている。湖と共に生きてきた漁村の湖岸には、住民によって守られ続けてきた、波除の石積みが堂々とした景観を見せていた。琵琶湖の環境に合わせて進化させてきた伝統漁法は、今も継承されている。

湖岸に築かれた石積みの画像です。
湖岸に築かれた石積み

水が生まれ巡る郷

湧水を生活に活かす先人の知恵が残る針江・霜降地区。ここでは水と生きる生活文化が色濃く息づいている。川の周辺の住民はカバタ(川端)の湧水を生水と呼び、大切に利用しながら手入れする。やがて生水は琵琶湖へと注がれる。美しい湖国を守ってきた住民の知恵と思いやりだ。

カバタ(川端)を見学していただくには、事前予約が必要です。(有料)
お問合せ/針江 生水の郷委員会
TEL:0740-25-6566

暮らしの中で利用されるカバタ(川端)を記載した画像です。
暮らしの中で利用されるカバタ(川端)

琵琶湖とその水辺景観 -祈りと暮らしの水遺産

日本遺産

日本が世界に誇る「たから」である文化・伝統のストーリーを認定する「日本遺産」。高度な「水の文化」が認められ平成27年4月に認定された。

詳しくは日本遺産滋賀HP(外部サイトへリンク)未来に残したい伝統漁法

まだありますこの地域の水遺産

シコブチ信仰

シコブチの神は筏(いかだ)乗りの守護神。木材を水上輸送する筏乗りは、川の魔物から護ってくれる「シコブチ神」を信仰した。安曇川流域を中心に危険な箇所にはシコブチ神を祀(まつ)る社が建つ。筏師は命がけの大仕事であったのだ。

未来に残したい伝統漁法

ヤナ漁の様子の画像です。
ヤナ漁
オイサデ漁の様子の画像です。
オイサデ漁
エリ漁の様子の画像です。
エリ漁

河口から500m~1kmの場所に造られたヤナは、扇状に簾(スダレ)を張り遡上してきたアユを捕らえる。ヤナ漁は伝統漁法のひとつ。「伝統漁法を守っていきます」と語る、北船木漁業協同組合の木村常男(きむらつねお)さん。漁師をしながら、地元の子ども達に伝統漁法を伝えている。魚の習性を知り尽くし、時代に合わせて続けられてきた漁法は季節の風物詩となっている。