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ふれあいプラスワン

すべての人の
人権が尊重される
豊かな社会に

お互いの文化を認め合い、交流を深め共に生きる

滋賀県内でも言語や文化、習慣などの異なる外国人が多数生活されており、日本人と外国人が共に生きる社会づくりが求められています。今回は、昨年1月に東近江市に移転したブラジル人学校「日本ラチーノ学院」と地域との交流を御紹介します。

不安なことがあれば時間をかけて話し合った

日本ラチーノ学院は、それまで商業ビルの一画を借りての運営で、より教育に適した建物への移転を考えていました。そこへ、すでに閉校していた旧甲津畑小学校舎へ移る計画が持ち上がったのです。それに対し、地元の人々はどのように対応したのでしょうか?前自治会長の古谷孝さんにお聞きしました。「愛着のある校舎に、いきなり130人ほどの外国人生徒を受け入れるわけですから、住民には不安や戸惑いを感じる人もいました。このため、当時の自治会役員さんが中心になり、半年ほどかけて何度も説明が行われ、協議が重ねられました。狭い道路でのスクールバスの運行の問題をはじめ、不安なことがあれば寄り合って、話し合いました。また、学院のことを知ろうと、当時の役員さんが移転前の学院を見に行かれ、『日本の子もブラジルの子も同じ。狭いビルではかわいそう』とみんなに話されていました。」

温かい気持ちで迎えていただいた

一方、学院側でも、新しい環境に対する不安があったそうです。日本ラチーノ学院のカミムラ・カイオ校長はこのように振り返ります。「私たちも最初はいろいろ考えました。田舎で、冬は雪も多く、通学も大変ですし、心配や悩みもありました。急に大勢の外国人が地域に入って来たら、戸惑う気持ちも想像できます。でも、温かい気持ちで迎えていただきました。話しかけられたり、学校見学や、冬の雪どけに来てくださったり、餅つきや流しそうめんなどの交流もできましたし、ここに来て初めて日本に来たという気持ちになりました。移転して1年ですが、1年で20年分ほどの交流ができたのではないかと思えるほどです。甲津畑町は自然が豊かな美しい地域でもあり、生徒たちは広い校舎・グラウンドでのびのび過ごしています。」

古谷 孝さん
甲津畑町前自治会長 古谷 孝さん
Caio Marcos Kami Muraさん
ブラジル人学校「日本ラチーノ学院」校長Caio Marcos Kami Muraさん

相手のことを知って交流。一緒に町おこしも

「交流への第一歩は『まず相手を知ること』です。移転後ほどなく授業参観の機会を設けてもらい、高齢者を中心に地元の人々が、学院を訪れました。地域で暮らすのは、150戸490人ほどで、70歳以上は約130人。昼間は約130人の生徒が集まり、せっかく人が増えるのだから一緒に町おこしをという思いもあります。『子どもたちにとっては母校になるこの学校に対して良いイメージを持ってもらって、誇りに思ってもらえれば』と、夏祭りでは江州音頭やサンバを共に踊り、それがとても好評でした。ブラジルの郷土料理であるパステルを売るテントも設け、夏祭りをきっかけに、一層お互いの距離が縮まったと感じました。」

交流のコツは「ぼちぼちでいい」

交流のコツを尋ねると、「いきなりあれもこれもとするのではなく、細く長く交流することがコツだと思います」と古谷さん。「初めにルールを決めるなど、慎重に進めると、スムーズにいきやすいですし、文化が違うのですから問題が出て当たり前。文化の違いまでも吸収しあったら、さらに面白いのではないでしょうか。学院の生徒たちが地域の活性化に一役買ってくれていることは、確かなことです。地元にも大切な子どもが大勢います。今後その子たちともサッカーなどを通じて交流していってほしいと思います。」と古谷さんは笑顔で語ってくれました。

COLEGIO LATINO DE JAPAO 日本ラチーノ学院

日本ラチーノ学院

日本ラチーノ学院はブラジル教育省から「学校」としての認可を受け、就学前の幼児、小学生、中学生、高校生まで、全校生徒は約130人。カリキュラムの中には日本語の授業もあります。卒業後はブラジルに帰国する生徒もいますが、日本に残り、進学したり、日本の企業に就職する生徒もいます。

甲津畑町はこんなところです

信長馬つなぎの松。
信長馬つなぎの松

東近江市(旧永源寺町)の南東に位置します。織田信長が近江に来る際、速水家で休憩時に馬を松の木につないだことから「信長馬つなぎの松」と呼ばれる松があります。

地元老人クラブの皆さんと餅つきで交流!日本の正月文化を学びました。      日本の夏の風物詩流しそうめんを味わいました!      自治会が主催する「ふれ愛夏まつり」に軽快なサンバのリズムが響きました!
広い校庭でのびのび過ごしています。      子どもたちが生き生きと学んでいます。      今でも甲津畑小学校の校章が大切に飾られています。
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知事公室 広報課 総合企画部国際課
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