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ASK02 滋賀県立美術館 湖北における現代美術展 「金氏徹平 煙と霧 中山道柏原宿」

2026 年10 月3日(土曜日)~12 月13 日(日曜日)

本展について

 中山道の宿場町として栄え、伊吹山の薬草を使った「伊吹もぐさ」が特産品として知られる米原市の柏原を舞台に、美術家・彫刻家の金氏徹平を招聘して開催する展覧会です。金氏は、身の回りのモノを、既存の意味や用途から解放してつなぎ合わせるコラージュ的な手法によって作品を制作し、現実と想像、過去と未来などが入り混じる風景をつくり出してきました。その表現方法は、彫刻、インスタレーション、映像、パフォーマンスなど多岐にわたります。
本展のタイトルにある「煙と霧」は、金氏が自身の作品や展覧会のテーマとしてたびたび扱ってきたものです。ものが燃焼する時に生まれる人工的な現象としての煙と、空気中の水蒸気が冷えて小さな水の粒に変化する自然現象としての霧。どちらも空気中に細かな粒子が漂うという点で視覚的には似ていても、異なる性質を持つ二つの取り合わせは、境界を越えて生まれる変化や可能性を感じさせます。

 本展では、このテーマのもと、金氏のこれまでの作品群を現地の空間にあわせて再構成するとともに、柏原の歴史や風土、人々の営みを手がかりにした新作のインスタレーションを制作、展示します。金氏独自のダイナミックな手法によって展開される作品の数々は、宿場町としての趣を今も色濃く残す柏原の新たな表情を引き出すことでしょう。本展を通じ、多くの方に現代美術の楽しさや作品が放つエネルギーに触れていただき、柏原宿の魅力を改めて知っていただく機会となれば幸いです。
この展覧会は、滋賀県立美術館が琵琶湖の北側地域(湖北)で始める新たなプロジェクト「ASK」の第二弾です。ASK は「アート・スポット・イン湖北(Art Spot in Kohoku)」の略で、令和7年度から3年間かけて、高島市、米原市、長浜市を順番に巡ります。アートを通して、みなさんの心に何かを問いかける(ask)ためのプロジェクトです。

みどころ

  • 国内外で活躍するアーティスト・金氏徹平が、宿場町の歴史ある空間を舞台に新作を含むダイナミックな作品を展開

 宿場町として栄えた柏原宿の街道沿いに点在する歴史的な建物を会場に、国内外で活躍するアーティスト、金氏徹平による彫刻、映像インスタレーション、絵画など多彩な作品を巡ることができるのは、本展の大きな魅力の一つです。
また、本展の開催にあたり、金氏が実際に柏原を歩き、この土地で感じた時間の重なりや人々の営みをもとに制作した新作インスタレーションを公開します。さらに、会期初めにはワークショップ(要申込・定員制)を開催し、参加者が金氏とともにつくり上げた作品も展示の一部となります。
かつて多くの旅人が行き交った歴史ある空間に、金氏のダイナミックな発想が新たな風景を生み出します。作品を巡りながら、これまでとは異なる宿場町の一面に出会う、特別な体験をぜひお楽しみください。

  • 中山道の宿場町として栄えた、歴史の面影が今も残る町――米原市柏原宿

 展示の舞台は、かつて中山道60 番目の宿場町として栄え、現在も江戸時代の面影を色濃く残す米原市柏原宿です。この町は伊吹山の麓に位置し、古くから薬草を使った「伊吹もぐさ(お灸)」の特産地として全国にその名を知られてきました。
会場となるのは、かつて地域の人々や旅人が行き交った「旧造り酒屋(やいと塾)」をはじめとする、歴史情緒あふれる4つの会場です。それぞれの建物が持つ独特の佇まいや歴史的背景に、金氏のアートが交差することで、柏原宿の新たな表情が引き出されます。作品鑑賞とともに、古い町並みをゆったりと散策し、この土地ならではの歴史や風土を五感で体感していただくのがおすすめです。

招聘アーティスト紹介

金氏徹平

1978 年生まれ。美術家・彫刻家。京都市立芸術大学美術学部彫刻科准教授。
身のまわりの事物を素材に、部分を切り抜き、繋ぎ合わせることで既存の文脈を読み替える、コラージュ的手法による作品を制作している。横浜美術館(2009年)、ユーレンス現代美術センター(北京、2013 年)、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(2016 年)などで個展を開催。
また、国内外の企画展・国際展でも作品を発表している。2011 年以降は舞台美術も多数手がけ、近年は舞台作品の制作にも取り組んでいる。
2012 年度京都市芸術新人賞、2015 年度京都府文化賞奨励賞、2018 年第29 回タカシマヤ文化基金受賞、2025 年度京都府文化賞功労賞。2025 年「Study:大阪関西国際芸術祭 2025」のプロジェクトで大阪・関西万博内にパブリックアートを展示。

アーティスト・ステートメント

 柏原には中山道の旧宿場町特有の雰囲気があり、遠く離れた場所のこと、遠く離れた時代のことを連想させられます。

 かつては様々な人や文化や経済や流行が出入りし、接続される場であったことの名残を感じながらも、今は自然豊かで、むしろ落ち着いた親密な地域のコミュニティーの方を強く感じます。しかし、遠い未来を想像するときにはそれはまた違った状態かもしれないし、その気配を見出したり、妄想したりすることもできるでしょう。

 時間や文脈や価値や場所や人の接続(もしくは切断)を現実とフィクションを織り交ぜながら、仮説的・仮設的に造形に置き換えていくことは私の制作や研究の根幹を成しています。

 美術館などの施設や現代美術の文脈から遠く離れた場所であることや、元は旅人が宿泊していただろう場所を使って展示するということも興味深いです。

 付近の気候や、旅人を癒す目的とも関係していると思われますが、この辺りはもぐさの産地でもあるようです。東西がぶつかり合う関ヶ原とも隣接しているので、狼煙も上がっていたこともあったでしょう。煙は私が度々扱ってきたモチーフであり、その流動性や抽象性からは良いことも悪いことも含めた人間の営みを想起させます。

 「煙と霧」というタイトルは、見た目は似ていますが、起源の異なる現象が混ざり合うことをイメージしています。煙は人為的で霧は自然に由来しているとも言えます。また、煙は下から昇り、霧は上から降りてきます。その間で思考や視点の往来が生まれ、新たな想像力が発動すること、遠くからたくさんの人がこの地を訪れること、近くの人がここではないどこかのことを想像すること、そんなことが起これば良いと思っています。

開催概要

展覧会名:ASK02 滋賀県立美術館 湖北における現代美術展「金氏徹平 煙と霧 中山道柏原宿」
会 期:2026 年10 月3日(土曜日)~12 月13 日(日曜日)
会期中の土曜日、日曜日、10 月12 日(月曜日・祝日)、11 月3日(火曜日・祝日)、11 月23 日(月曜日・祝日)に開場
開催日数:25 日間
開場時間:10 時00 分から16 時00 分
柏原宿歴史館のみ9時00 分から17 時00 分(入館は16 時30 分まで)
会 場:滋賀県米原市柏原宿の4会場 ※滋賀県立美術館は、会場ではありません。
1 旧造り酒屋(やいと塾)(米原市柏原2098)
2 柏原宿歴史館(米原市柏原2101)
3 西町街道文化交流館 六十(米原市柏原2204)
4 旧中村邸(米原市柏原2188)
※御来場の方は、はじめに会場1旧造り酒屋(やいと塾)にお越しください。
アクセス:〈電車の場合〉
●JR 柏原駅(米原駅から約15 分、大垣駅から約20 分)から徒歩約10 分。
※JR 柏原駅はJR 東海エリアです。JR 西日本エリアからICOCA などの交通系IC カードでご来場の場合
は、米原駅で乗り換えの際、一度改札を出て再度タッチしてご入場いただいたうえでJR 柏原駅へお
越しください。出発駅の券売機で、柏原駅までの紙のきっぷをご購入されるとスムーズです。
〈お車の場合〉
●名神高速道路 関ケ原IC から西へ、柏原まで約15 分。
●北陸自動車道 米原IC から東へ、柏原まで約15 分。
以下の駐車場をご利用いただけます(いずれも無料)。
○柏原診療所前駐車場(米原市柏原2100)
○米原市山東B&G海洋センター駐車場(米原市柏原2293-1)
観覧料:無料 ※柏原宿歴史館のみ要入館料 大人300 円、小中学生150 円
出品作品:彫刻、映像インスタレーション、絵画など
主 催:滋賀県立美術館
協 力:中山道柏原宿やいと祭実行委員会、柏原宿歴史館、風林社、1級建築士事務所 株式会社 匠工房
後 援:米原市、米原市教育委員会
企 画:山田由希代(滋賀県立美術館 学芸課長)

ご来場にあたって

  • 展示は、立体・平面作品に加え、映像作品が5点程度あります(予定)。会場間は徒歩3~10 分程度で移動できます。すべての作品を鑑賞するには少なくとも45 分程度かかります。
  • 会場は昔ながらの造りで段差が多く、映像展示のために室内が暗い場所もございますので、足元には十分ご注意ください。また、会場は古民家ゆえに冷え込みが厳しいため、特に冬季は温かい服装などの防寒対策をしてお越しください。
  • どなたにも安心してお楽しみいただけるよう、車椅子スロープや筆記ボードをご用意しています。そのほか、鑑賞にあたってのサポートが必要な場合は、事前に滋賀県立美術館にお気軽にご連絡ください。

米原市柏原地域の紹介

 滋賀県米原市にある柏原宿は、江戸時代に中山道60 番目の宿場町として栄えた歴史ある地域です。宿場町としての規模は美濃・近江路の中でも広く、今なお当時の面影を残す家並みや、国指定の登録有形文化財などが随所に残されています。

 東西がぶつかり合う関ヶ原とも隣接しており、古くから交通や文化、情報の結節点として多様な人々を迎え入れてきた寛容な風土を持っています。歴史的な建物や街路の保存活動も地域主体で盛んに行われており、近年では古民家を再生したコミュニティスペース「やいと塾」が整備されるなど、歴史を守りながら新たな活力を生み出す取り組みが続けられています。

関連イベント

  • ワークショップ [要事前申込/抽選/無料]

金氏徹平さんと一緒に、みんなで作品を作ってみましょう。
作った作品は会期中、会場で展示されます。
日 時:10 月4 日(日曜日) 10 時00 分〜12 時00 分、10 月18 日(日曜日) 13 時00 分〜15 時00 分
場 所:柏原生涯学習センター(米原市柏原2221)
定 員:各日10 名程度(小学生からご参加いただけます)

  • アーティストトーク [事前申込不要/当日先着/無料]

作品への思いや制作の裏側をご紹介します。
日 時:11 月29 日(日曜日)15 時30 分~16 時30 分
場 所:柏原生涯学習センター(米原市柏原2221)
出 演:金氏徹平
定 員:50 名程度(どなたでも)

  • 学芸員による展示解説とまちあるきツアー [事前申込不要/当日先着/無料]

学芸員や地域の方と話しながら、展示と近隣地域の魅力を一緒に楽しむツアーです。
日 時:10 月24 日(土曜日)、11 月22 日(日曜日)
両日とも10 時30 分~12 時00 分(お子さま向けツアー)
13 時00 分~14 時30 分(どなたでも)
集合場所:会場1旧造り酒屋(やいと塾)
定 員:各回10 名程度

オープニングセレモニー

  • 開催日:2026 年10 月3日(土曜日)
  • 場 所:柏lab.(米原市柏原2228)
  • タイムスケジュール【予定】

9:30~10:00 招待者・関係者・プレス受付

10:00~10:20 オープニングセレモニー
・滋賀県立美術館 ディレクター 保坂健二朗のご挨拶
・滋賀県副知事 岸本織江のご挨拶
・米原市長 角田航也様のご挨拶
・中山道柏原宿やいと祭実行委員会 実行委員長 島田廣巳様のご挨拶
・風林舎ふもと編集室 編集人 三田村圭造様のご挨拶
・金氏徹平様のご挨拶


10:20~11:00 金氏徹平様と本展担当学芸員 山田由希代による展覧会場のご案内
※プレスの皆様、招待者・関係者、地元の皆様を一緒にご案内いたします。

11:15~11:45 金氏徹平様および本展担当学芸員への質疑応答(プレス限定)

  • ご取材について

上記のオープニングセレモニーの取材を御希望される方は、「オープニングセレモニー取材申込書」に必要事項をご記入の上、2026 年10 月2日(金曜日)13 時までに、メールまたはFAXにてお知らせください。お車でお越しの場合は、会場付近の駐車スペース(柏原診療所前駐車場もしくは米原市山東B&G海洋センター駐車場)をご利用いただけます。
また、会期中に取材を御希望される方は、事前に滋賀県立美術館の広報担当にご連絡いただきますようお願い申し上げます。

  • 注意事項

突発的な事情により、内容を変更させていただく場合や開催を中止する場合があります。
なお、開催中止の場合は、参加申込みの際にいただいたご連絡先にお知らせします。

お問い合わせ
滋賀県庁 美術館
電話番号:077-543-2111
FAX番号:077-543-2170
メールアドレス:[email protected]
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