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滋賀県公文書管理・情報公開・個人情報保護審議会の答申(答申(情)第6号)について

 滋賀県公文書管理・情報公開・個人情報保護審議会(会長 横田 光平)は、滋賀県知事(以下「実施機関」という。)が行った公文書一部公開決定に対する審査請求について、実施機関から諮問を受けておりましたが、本日、実施機関に対して次のとおり答申しましたのでお知らせします。

1 諮問案件

答申(情)第6号(諮問(情)第1号・第3号)

 「○○○○株式会社に対して行った河川法第24条の許可に関する文書」の公文書一部公開決定に対する審査請求

2 審査会の結論

実施機関は、非公開とした部分のうち、別表1に掲げる部分を公開すべきである。

 ※別表1の内容については、「7 審議会の判断の要旨」または答申を参照

3 担当所属

 土木交通部流域政策局(TEL 077-528-4156)(裁決担当課)

 大津土木事務所(TEL 077-524-2813)(主務課所)

4 審査請求人

 京都府在住の方

5 事案の概要(審査請求の対象部分)

(1)公開請求のあった公文書の内容

許可申請者○○○○株式会社

河川の名称 淀川水系一級河川 琵琶湖
場所○○市○○○○地先
1 H○..○付申請の上記河川区域内の土地の占有許可(○○○○号)
2 H○..○付申請の上記河川区域内の土地の占有許可(○○○○号)
3 H○..○付申請の上記河川区域内の土地の占有許可(○○○○号)
4 H○..○付申請の上記河川区域内の土地の占有許可(○○○○号)
上記許可申請およびこれに対する許可に関する資料一式

(2) 実施機関の決定(諮問(情)第1号に係る処分)

ア 公開をしない部分

1 申請法人代表者氏名

2 申請法人担当者氏名、平面図作成者氏名および印影ならびに許可証写しの受領印印影

3 申請法人代表者印印影

4 申請者作成添付資料の内容および許可条件

イ 公開をしない理由
 1・2 個人に関する情報であって、特定の個人を識別することができるため(条例第6条第1号該当)
 3・4 法人その他の団体に関する情報であって、公にすることにより当該法人等または当該個人の権利その他正当な利益を害するおそれがあるため(条例第6条第2号該当)

(3) 実施機関の再決定(諮問(情)第3号に係る処分)

 実施機関は(2)に係る審査請求を受けたことから、その内容を確認し、再度検討を行った結果、(2)で非公開としていた「申請法人代表者氏名」について公開することなどを内容とする公文書一部公開決定を行った。

(4) 審査請求の趣旨

 ア (2)および(3)の処分のうち「公文書の公開をしない部分」に関する部分を取り消す。

 イ (2)および(3)の処分のうち公開をしないと決定された部分を公開する。

 ウ (2)の処分のうち公開決定が出ているにもかかわらず公開されていない部分を公開する。

 以上、アからウまでのとおりの裁決を求める。

6 事件の併合について

 諮問(情)第1号および諮問(情)第3号の各諮問は、いずれも同じ公開請求に対してなされた公文書一部公開決定に関する諮問であり、その内容も実質的に同様であることから、当審議会は、これらを併合して調査審議することとした。

7 審議会の判断の要旨

(1) 申請法人代表者氏名

 申請法人代表者氏名については、通常、法人登記の登記事項となり、公にされている情報であることから、条例第6条第1号ただし書アに該当するものと認められ、再処分において既に公開された箇所以外で非公開としている部分について、公開すべきである。

(2申請法人担当者氏名、平面図作成者氏名および印影ならびに許可証写しの受領印印

 これらの情報は、法人の業務担当者の氏名やその印影であり、特定の個人を識別することができる情報であることから、条例第6条第1号に該当する情報である。

(3申請法人代表者印印影

 河川法第24条の許可申請においては、必ずしも商業登記法等に基づき登記所に提出された印鑑が押印されているわけではないが、法人が業務を行うために必要な許可を取るための重要な手続に使用されたものであることからすると、当該印影は、これを公開することで、偽造、悪用される可能性を生じさせ、当該法人の事業運営上の地位が不当に損なわれるおそれがあること、また、他方で、これを公開しなければならない特別の事情も見当たらないことから、当該印影については条例第6条第2号アに該当すると認められる。

(4申請者作成添付資料および平成○年○月○日付け許可申請書写し(滋賀県指令○○○○号)7許可条件(2

 当審議会が本件対象公文書を見分したところ、非公開とされた情報の内容は、実施機関が河川法第90条の規定に基づき付した条件、および、当該条件を申請法人が遵守しうるようなされた行政指導に応じて申請法人が策定した計画、その進捗状況、完了の報告である。これについて、実施機関は、多種多様な行政指導の中には、一定の法令違反がある場合にその是正を求めて行うものがあり、このような行政指導は、一般に、慎重な判断を経て発動されるものとして受け取られるため、こういった行政指導がなされた場合、その相手方は社会的な信用を失うなど、大きな事実上の不利益を受けるおそれがあると主張している。
 確かに、行政指導は多種多様であり、その内容や公開請求が行われる時期によっては、当該法人が行政処分を受けた法人と同程度の法令違反行為を行ったのではないかとの憶測を招き、社会的評価を低下させ、取引先との関係が悪化するなど、その事業活動に多大な影響を及ぼすことが想定され、法人の競争上または事業運営上の正当な利益を損なうことがあると認められる。
 しかしながら、本件の行政指導は、前述のとおり、河川法第90条の規定に基づき付された許可の条件を申請法人が遵守するためになされたものである。本件許可に付された条件は、本件許可処分と一体となって当該法人の法的地位に直接影響を及ぼすものであり、本件許可処分と同様に考えられるべきものである。このことを前提とすると、本件の行政指導自体は、申請法人がその条件を遵守しうるよう申請法人の便宜のためになされたものであり、当該指導を受けての報告内容は、申請法人が行政指導に応じて計画を定め実施し、その計画が完了したことを報告するものである。したがって、これらの情報は、当該法人の競争上または事業運営上の正当な利益を損なうものではないことから、条例第6条第2号アには該当しない。
 ただし、これらの情報の中には、申請法人の取引先の情報やその担当者氏名、申請場所の隣接私有地所有者と思われる者の情報が含まれていることが認められ、これらの情報は条例第6条第1号または同条第2号に該当するものとして非公開とすべきである。
 なお、これらの情報について、公にすることにより、今後同様の行政指導を行うことに支障が生ずるという条例第6条第6号の該当性についても併せて検討するに、本件の行政指導の内容からすると、そうした支障も生じないと当審議会では判断した。

(5) 別紙指令書および承認履歴について

 別紙指令書については、既に公開されている文書と同じ文書を、実施機関の起案上、添付省略していること、また、承認履歴についても、その内容が分かる文書が既に公開されているとの実施機関の主張について、不自然、不合理な点はなく審査請求人の主張は採用できない。

 

8 経過

・平成30年11月28日 公文書公開請求

・平成30年12月7日 公文書一部公開決定

・平成31年3月4日 審査請求(諮問(情)第1号)

平成31年3月20日 公文書一部公開決定

・令和元年6月18日 公文書管理・情報公開・個人情報保護審議会に諮問

・令和元年6月19日 審査請求(諮問(情)第3号)

令和元年8月22日 公文書管理・情報公開・個人情報保護審議会に諮問

・令和元年11月8日 答申

※審議会の審議経過は、別添答申の「審議会の経過」のとおりです。

※本件答申を受け、今後、実施機関が審査請求に対する裁決を行うこととなります。

 

9 審議会審査部会第一分科会委員(令和元年11月8日現在)

委員名簿
氏名 役職名等 備考
井上 理砂子 元京都新聞論説委員
高木 啓子 公募委員
中井 陽一 弁護士
久末 弥生 大阪市立大学大学院都市経営研究科教授
山田 文 京都大学大学院法学研究科教授 会長代理
横田 光平 同志社大学大学院司法研究科教授 会長

【参考】滋賀県情報公開条例(抜粋)

(公文書の公開義務)

第6条 実施機関は、公開請求があったときは、公開請求に係る公文書に次の各号に掲げる情報(以下「非公開情報」という。)のいずれかが記録されている場合を除き、公開請求者に対し、当該公文書を公開しなければならない。

(1)個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)または特定の個人を識別することはできないが、公にすることにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。

ア 法令もしくは条例(以下「法令等」という。)の規定によりまたは慣行として公にされ、または公にすることが予定されている情報

イ(略)

ウ 当該個人が公務員等(国家公務員法(昭和22年法律第120号)第2条第1項に規定する国家公務員(独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第2条第4項に規定する行政執行法人の役員および職員を除く。)、独立行政法人等(独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成13年法律第140号)第2条第1項に規定する独立行政法人等をいう。以下同じ。)の役員および職員、地方公務員法(昭和25年法律第261号)第2条に規定する地方公務員ならびに地方独立行政法人の役員および職員をいう。)である場合において、当該情報がその職務の遂行に係る情報であるときは、当該情報のうち、当該公務員等の職および当該職務遂行の内容に係る部分

(2)法人その他の団体(国、独立行政法人等、地方公共団体および地方独立行政法人を除く。以下「法人等」という。)に関する情報または事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、次に掲げるもの。ただし、人の生命、健康、生活または財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報を除く。

ア 公にすることにより、当該法人等または当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの
イ(略)

(3)~(5)(略)

(6)県の機関または国、独立行政法人等、他の地方公共団体もしくは地方独立行政法人が行う事務または事業に関する情報であって、公にすることにより、次に掲げるおそれその他当該事務または事業の性質上、当該事務または事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの

ア~オ(略)

お問い合わせ

総合企画部 県民活動生活課 県民情報室
電話番号:077-528-3122
FAX番号:077-528-4813
メールアドレス:kenmin-j@pref.shiga.lg.jp
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