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滋賀県公文書管理・情報公開・個人情報保護審議会の答申(答申(情)第1号)について

 滋賀県公文書管理・情報公開・個人情報保護審議会(会長 横田 光平)は、滋賀県知事(以下「実施機関」という。)が行った公文書一部公開決定に対する審査請求について、実施機関から諮問を受けておりましたが、本日、実施機関に対して次のとおり答申しましたのでお知らせします。

1 諮問案件

答申(情)第1号(諮問第148号)

 「旧滋賀会館跡地の○○○○への売却に際し、売却額の減額に向けて○○○○との間で持たれた交渉、部内協議の記録、変更契約書」の公文書一部公開決定に対する審査請求

2 審査会の結論

実施機関は、非公開とした部分のうち、別表1に掲げる部分を公開すべきである。

 ※別表1の内容については、「6 審査会の判断の要旨」または答申を参照

3 担当所属

 総合企画部企画調整課(TEL 077-528-3310)(裁決担当課、主務課所)

4 審査請求人

 愛知県在住の男性

5 事案の概要(審査請求の対象部分)

(1)公開請求のあった公文書の内容

 旧滋賀会館跡地の○○○○への売却に際し、売却額の減額に向けて○○○○との間で持たれた交渉、部内協議の記録、変更契約書

(2)実施機関の決定

 ア 公開をしない部分

 ・業者見積りを基にした単価、乗率、金額

 ・法人からの要望内容

 イ 公開をしない理由

 ・適正な入札業務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるため(条例第6条第6号該当)

 ・当該法人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるため(条例第6条第2号該当)

(3)審査請求の趣旨

 本件一部公開決定を取り消すとの決定を求める

6 審査会の判断の要旨

(1) 業者見積りを基にした単価、乗率、金額

ア 業者見積りを基にした乗率、単価に係る部分

 審査請求人は、本件積算は一般的なものに過ぎず、どの業者が見積もっても似通った内容となり、業者側が自らの見積りが県の積算に採用されたと認識することは極めて困難であること、また、建設市場の変動により、業者見積単価や乗率は変動していくことからすると、今後県が発注する同種の工事において、当該業者のみ著しく有利な立場で入札できることはなく、県の入札業務の適正な遂行に著しい支障が生じるとは言えないと主張している。
 しかしながら、実施機関の主張のとおり、乗率については、これが公となると、見積りをする業者が当該乗率を前提に作為的な見積りを行うことが可能となり、実施機関による適切な単価の設定が困難となると考えられる。また、単価についても、その採用の過程からすると、自らの見積りが採用された業者は、それぞれの工種ごとの単価の組合せから、相当の蓋然性をもって、自らの見積りが採用されていることと、その見積金額に対して乗じられた乗率を同時に把握することが可能となる。これは、自らの見積りが採用されなかった業者と比べて、より高い精度で乗率を把握することができるということであり、その差は応札する業者にとっては非常に大きいものと認められる。そのため、当該業者のみが著しく有利な立場で同種の工事の入札に参加できることとなるとして、入札業務に支障が生じるとする実施機関の主張に不合理な点はない。
 したがって、業者見積りを基にした乗率、単価に係る部分については、条例第6条第6号に該当するものと認められる。

イ 積算書に記載の「金額」欄に係る部分

 当審議会が本件対象公文書を見分したところ、当該部分には、数量と単価を乗じた金額が記載されている。本件処分においては、既に数量は公開されているところであり、当該金額を公開すれば、数量で割り戻すことにより、業者見積りを基にした単価が明らかとなる。単価については、アにおいて条例第6条第6号に該当すると判断したところであり、金額の部分についても条例第6条第6号に該当するものと認められる

(2) 法人からの要望の内容に係る部分

 当審議会が本件対象公文書を見分したところ、当該部分には、旧滋賀会館に隣接する建物に入居している法人からの要望の内容が三点記載されていることが認められる。そのうち一点目は、公開することにより当該法人の適切な財産管理が損なわれるおそれがある情報であり、二点目は、公開することにより当該法人が入居する建物の賃貸人の競争上の地位を害するおそれがある情報であると認められる。
 したがって、これらの情報は条例第6条第2号アに該当するものと認められる。
 一方で、三点目については、実施機関が主張しているように、当該法人が、県が行う工事について協力的でないという印象を与えかねない情報ではあるかもしれないが、そのことのみをもって、これを公開することにより、当該法人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるとまでは認められない。
 したがって、当該情報は条例第6条第2号アに該当するものとは認められない。

7 経過

平成30年3月15日 公文書公開請求

・平成30年3月29日 公文書一部公開決定

・平成30年4月24日 審査請求

・平成30年5月30日 情報公開審査会(現公文書管理・情報公開・個人情報保護審議会)に諮問

・令和元年6月7日 答申

※審査会の審議経過は、別添答申の「審査会の経過」のとおりです。

※本件答申を受け、今後、実施機関が審査請求に対する裁決を行うこととなります。

 

8 審議会審査部会第一分科会委員(令和元年6月7日現在)

委員名簿
氏名 役職名等 備考
井上 理砂子 元京都新聞論説委員
高木 啓子 公募委員
中井 陽一 弁護士
久末 弥生 大阪市立大学大学院都市経営研究科教授
山田 文 京都大学大学院法学研究科教授 会長代理
横田 光平 同志社大学大学院司法研究科教授 会長

【参考】滋賀県情報公開条例(抜粋)

(公文書の公開義務)

第6条 実施機関は、公開請求があったときは、公開請求に係る公文書に次の各号に掲げる情報(以下「非公開情報」という。)のいずれかが記録されている場合を除き、公開請求者に対し、当該公文書を公開しなければならない。

(1)(略)

(2)法人その他の団体(国、独立行政法人等、地方公共団体および地方独立行政法人を除く。以下「法人等」という。)に関する情報または事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、次に掲げるもの。ただし、人の生命、健康、生活または財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報を除く。
ア公にすることにより、当該法人等または当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの
イ(略)

 

(3)~(5)(略)
 

(6)県の機関または国、独立行政法人等、他の地方公共団体もしくは地方独立行政法人が行う事務または事業に関する情報であって、公にすることにより、次に掲げるおそれその他当該事務または事業の性質上、当該事務または事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの
ア~オ(略)

お問い合わせ

総合企画部 県民活動生活課 県民情報室
電話番号:077-528-3122
FAX番号:077-528-4813
メールアドレス:kenmin-j@pref.shiga.lg.jp
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