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滋賀県情報公開審査会の答申(第62号)について

滋賀県情報公開審査会(会長 毛利 透)は、滋賀県知事(以下「実施機関」という。)が行った公文書一部公開決定に対する異議申立てについて、知事から諮問を受けておりましたが、本日、知事に対して次のとおり答申しましたのでお知らせします。

1諮問案件

「平成24年度第1号精神医療センター医療観察法病棟新築工事に係る総合評価審査小委員会の資料一切」の公文書一部公開決定に対する異議申立て

2審査会の結論

実施機関が、「平成24年度第1号精神医療センター医療観察法病棟新築工事に係る総合評価審査小委員会の資料一切」につき、その一部を非公開とした決定は妥当である。

3知事の担当部署

土木交通部監理課(TEL 077-528-4117)

4異議申立人

大津市在住の女性

5事案の概要

  1. 公文書公開請求のあった内容
    平成24年度第1号精神医療センター医療観察法病棟新築工事に係る総合評価審査小委員会の資料一切
  2. 公開請求に対する公文書一部公開決定の内容
    1. 非公開部分
      1. 入札参加者より提出された具体の技術提案内容
      2. 個人の氏名・年齢・生年月日・管理技術者番号等
    2. 非公開理由
      1. 各企業の技術提案内容については、それぞれ各社が蓄積してきたノウハウであり、それを公にすることにより当該企業の今後の競争上の地位を害するおそれがあるものであるため(条例第6条第2号ア該当)
      2. 個人に関する情報であって、特定の個人を識別することができるものであるため(条例第6条第1号該当)
  3. 異議申立ての趣旨
    条例第6条第2号アに基づく非公開部分(技術提案内容)を公開することを求める。

を及ぼすおそれがあるため(条例第6条第6号該当)

6審査会の判断の要旨

(1)結論

実施機関が、「平成24年度第1号精神医療センター医療観察法病棟新築工事に係る総合評価審査小委員会の資料一切」(以下「本件対象公文書」という。)につき、その一部を非公開とした決定は妥当である

(2)対象公文書について

本件対象公文書は、平成24年度第1号精神医療センター医療観察法病棟新築工事について、技術提案の評価方法等を決定するために行われた総合評価審査小委員会(平成23年11月1日開催)に係る資料および技術提案を評価し加算点を確定するために行われた総合評価審査小委員会(平成24年5月2日開催)に係る資料、ならびに確定した総合評価の結果についてまとめた総合評価判定表等の資料である。

(3)非公開部分について

実施機関は、本件対象公文書について、個人の氏名等が記載された部分は条例第6条第1号に該当するとして、また各事業者からの技術提案の内容が記載された部分は条例第6条第2号アに該当するとして非公開としている。
これに対して、異議申立人は、非公開部分のうち、条例第6条第2号アを理由に非公開とされた技術提案の内容が記載された部分の公開を求めていることから、以下、当該部分の非公開情報該当性について検討する。

(4)条例第6条第2号ア該当性について

条例第6条第2号アは、法人等に関する情報または事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、公にすることにより、当該法人等または当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるものを非公開情報とするものである。
そして、ここでいう「おそれ」があるかどうかの判断にあたっては、単なる確率的な可能性ではなく、法的保護に値する蓋然性を要するものと解される。
公共工事の品質確保の促進に関する法律第8条第1項に基づく基本方針においては、「各発注者は、説明責任を適切に果たすという観点から、落札者の決定に際しては、その評価の方法や内容を公表しなければならない。その際、発注者は、民間の技術提案自体が提案者の知的財産であることにかんがみ、提案内容に関する事項が他者に知られることのないようにすること等、その取扱いに留意する」こととされているところである。
このことについて、異議申立人は、当該内容は審査までのことを示したものであって、審査後には適用されないという趣旨の主張をしているが、当該方針が「他者に知られることのないようにすること」と明記し、特段、その時点を特定していないことからすれば、提案内容については、審査の前後を問わず慎重な取扱いが求められているものと解するのが相当である。
当審査会において、本件対象公文書を見分したところ、非公開部分には、各事業者が提案した、目的物の長寿命化を図るための方策や、性能・機能を向上させるための工夫、工事現場周辺における安全対策等の内容が具体的に記載されており、その提案内容や記載方法等は、事業者毎に大きく異なるものであると認められた。
こうした技術提案については、各事業者がそれぞれ蓄積した経験や知見に基づいて作成しているものと思料され、その内容は、全体として事業者の独自のノウハウに当たるものと言うことができる。
そして、これらの内容を公にすると、以後の同種の入札において、競合他社等が容易に当該内容を模倣した技術提案を行うことが可能となり、競合他社等において対抗的な事業活動が行われること等により、技術提案を行った事業者の競争上の地位を害するおそれがあるものと認められる。
したがって、技術提案の内容が記載された部分は、条例第6条第2号アに該当するものである。

7経過

  1. 平成24年7月19日 公文書公開請求
  2. 平成24年7月26日 公文書一部公開決定
  3. 平成24年8月24日 異議申立て
  4. 平成24年9月14日 知事が情報公開審査会に諮問
  5. 平成25年6月5日 答申

※本件答申を受け、今後、知事が異議申立てに対する決定を行うこととなります。

8審査会委員(平成25年6月5日現在)

(五十音順)

(表)
氏 名 役職名等 備考
岩沢 清秀 公募委員
遠藤 糸子 滋賀県商工会議所女性会連合会会長
小谷 真理 同志社大学政策学部准教授
平井 建志 弁護士 会長代理
松浦 さと子 龍谷大学政策学部教授
毛利 透 京都大学大学院法学研究科教授 会長
若杉 貞子 京都女子大学教員

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