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平成21年6月15日 県政経営会議の概要

  • 開催日時:平成21年6月15日(月曜日)8時30分~9時10分
  • 開催場所:特別会議室
  • 出席者:知事・澤田副知事・田口副知事・政策監・総務部長・県民文化生活部長・琵琶湖環境部長・健康福祉部長・商工観光労働部長・農政水産部長・土木交通部長・会計管理者・企業庁長・病院事業庁長・議会事務局長・教育長・監査委員事務局長・警察本部長・理事(経営企画担当)・理事(市町合併担当)
  • 議事概要:下記のとおり

(政策監) 
おはようございます。今週は協議事項1件、「財政収支見通しについて」、総務部からお願いします。

(協議事項)

1.財政収支見通しについて (総務部)

(総務部長)
財政収支見通しにつきましては、昨年度も10年間の見通しを作成し公表しました。10年間の長期の財政収支見通しを作成したのは昨年度初めてでございました。その後、ご承知のとおり、造林公社に係る農林漁業金融公庫の債務の処理等の金額が確定しまして、現在の財革プログラムに載せていなかった財政需要の増大等も反映して、財政収支見通しを公表したところでございます。その結果は、ご承知のとおり、大幅な財源不足が引き続くということで、新たに、各部局で財政収支改善に向けた取組を更に取り組んでいただいたところです。

こうした中で、さらなる状況として昨年度後半から、いわゆる100年に1回という景気悪化の影響を受けまして、今年度当初予算で県税収入が前年度比400億円を超える大幅な減収となり、財源調整的な基金である財調基金と県債管理基金を合わせた基金残高が、5月臨時議会の補正予算後で46億円となってしまうなど、昨年来の県財政を巡る状況はより厳しいものに変化しております。そうしたことを受けまして、昨年度10年間の財政収支見通しは公表したところですが、改めまして現時点での財政収支見通しを公表しようとするものです。

一枚目の資料の一番上に書いてありますように、この収支見通しは、一般会計を対象に21年度当初予算を基礎にして、一定の前提条件を設定した上で算定したものでございます。前提条件を簡単に言いますと、大きく二つあります。「リスク推計」と「成長推計」であります。その違いは県税の伸びの見方の違いにあります。「リスク推計」は内閣府試算の「底ばい継続シナリオ」の名目経済成長率を基に県税を試算しております。この名目経済成長率は当分の間マイナスが続き、26年度以降上向くという試算であります。もう一つの「成長推計」は同じ試算の「順調回復シナリオ」というシナリオでありまして、22年度から上向くという試算であります。県税の試算においてこの二つは大きく違っております。あと、歳出、歳入の前提条件については、人件費の給与費はベースアップ0%、現在の給与カットの影響は22年度までとしております。扶助費は伸び続け、この影響が大きいと考えております。投資的経費は大規模事業については個別に積算し、歳入の県債について21年度の額を基本にしております。こういった前提で試算したものであります。

次にA3版の二枚目の資料をご覧いただきたいのですが、上の方が「リスク推計」であります。21年度当初予算をベースにして10年間を並べております。21年度を確認の意味でご覧いただきますと、歳出の計4,852億円が当初予算の規模でありまして、それに対して歳入は4,576億円、一番下の要調整額が△276億円ということで、ご承知のとおり、この要調整額は基金の取り崩し、特別な県債の発行によりなんとか帳尻を合わせて21年度の予算編成をしたという状況でした。それを22年度以降ずっと試算をしていきますと、22年度で230億円の要調整額、いわゆる財源不足、以降300億円台が続きまして、平成30年度で470億円の財源不足で、さらに増大し続けるという状況であります。下の方の「成長推計」で仮に見たとしても、22年度で220億円の財源不足で、以降300億円台の財源不足が続きまして、30年度で380億円の財源不足になります。

表の中の数字について一つ一つ説明いたしませんが、例えば、上の表の「リスク推計」で、21年度の歳出4,852億円で、30年度の歳出は5,070億円という試算です。これに対し歳入は、21年度4,576億円に対して30年度でも4,600億円とほぼ現在の水準と変わりません。従いまして、その差が段々増えます。その差が増える要因として、各経費が増えるのですが、先ほど少し触れましたが、主なものとして義務的経費の扶助費が21年度が368億円、390、400、420億円と着実に増えていきます。後期高齢者の医療費等の県の負担分ですとか、そういったものが人口構成、年齢構成等によって着実に増えます。こういうことを見込んでおかなければならないということが大きな要素であろうと思っております。

こういう状況を考えますと、現行の財政構造改革プログラムに既に取り組んでおりますし、昨年度の財政収支の改善に向けた更なる見直しにも取り組んでいただいております。まずはこれを着実に実行していく必要がありますけれども、さらに、最初に基金の状況を申し上げましたが、今までは基金の取り崩しや県債の発行等でなんとかやり繰りできましたが、財源不足と基金の状況を考えますと、基金を全額取り崩したとしてもなおかなり大きな財源不足があります。引き続き歳入、例えば、財産の売り払いや基金を少しづつでも取り崩せないかといった一時的な手当てはしていかなければならないと思いますが、これは、あくまでも一時的な歳入面での手当てであり、これからはこれだけでは対応が不可能となりますので、歳出の更なる見直しが必要となると考えております。

(政策監)
この件について、質問、ご意見等ございませんでしょうか。

(質問・意見)
今後の庁内のスケジュールについて、今の時点で分っている部分で結構ですので、教えていただきたい。

(総務部長)
政策サイドの問題がありますので、骨太の方針というものをどうするのか、今後、すり合わせをしていかなければならないと思っております。
昨年も更なる見直しで、早め早めということで10月に自治創造会議を開催し市町にお示ししておりますが、少なくともそれよりも早くしていく必要があると考えております。

(政策監)
施策構築に関して議論をさせていただきたいと思っていますが、今後、その調整をさせていただきたいと思っております。

(質問・意見)
昨年度のような何か方針は出るのですか。

(政策監)
直轄組織としてはメリハリを付けるものを、出せるなら7月に出したいと思っています。

(質問・意見)
(A3版の)資料右側の参考と書いてある「平成20年7月作成の財政収支見通し等」のところでは、要調整額が22年度において△290億円ということですが、今回の試算では22年度は△230億円ということで、財政が好転したように見えますが、なぜこのようになったのかということと、今回、これを打ち出すという時は去年にも増してさらにもっと厳しいですよ、という姿勢を打ち出していくということなのか、教えていただきたい。

(財政課長)
右側に挙げておりますのが昨年度に作成し公表した収支見通しでございまして、今回改めて作成をいたしましたので対比という意味で掲載させていただいております。今回試算した平成22年度の要調整額△230億円と比較しますと、昨年の試算△290億円と比較すると好転したように見えるのではないかというご質問でございますが、この差につきましては、その△290億円の下に昨年度取り組みをいただきました更なる見直しの歳出削減の16億円が今回の数字の中に織り込まれておりますので、これを差し引きいたしますと、△230億円に対応いたしますのは△274億円程度となります。この差、概ね40億円程度につきましては、道路特定財源の一般財源化に伴いまして、関係起債制度が幅広になってまいりました。そういう部分が今回の試算に既に織り込まれております。それが20から30億円ございます。そうした点と、あと交付税関係で、例えば、交付税算定でやや高めに基準財政収入額が見積もられる部分が、今年度精査されるという一時的な要素もございます。数字的にはそういったようなことでございまして、基本的には前回試算と同じようなオーダーのものになるかと考えております。

(総務部長)
正にそのとおりでございまして、現在の財政構造改革プログラムにおいて22年度の予算で基金の取り崩しを125億円を見込んでおりましたが、その基金が既に46億円しかない。現在の財プロ、更なる見直しを実施したとしても、基金だけを見ても80億円不足しており、さらに、今の税収の動向や歳出の増を考えますと、更なる財源不足が見込まれまれる、こういう状況です。

(質問・意見)
一件目の説明をお聞きして、そうは言っても、やはり要調整額はより下がったように思います。
二件目のところなのですが、正直なところ、金曜日に部内でお話を聞かせていただいた時の感触では、何となく、また2回目が来たなという感じで、さらに厳しさというのがあまり浸透していないのではないかと思います。おっしゃるとおり、より厳しい状況は続いており、本当に厳しさが庁内の中に出てくるようにしていただければならないと思います。

(質問・意見)
これはもう慢性的な財源不足ですので、今までもいろんな見直しをしてきて、給与のカットもしてきて、慢性化してしまった問題は根本的にどこにあるのか。無駄使いをしているかというと、そうではありませんし、ということは、こういう形になると政策的な経費が将来出て来ないという話になる。

(総務部長)
理由としては、根本的にはやはり地方財政制度にあるのかと思います。滋賀県は特に厳しいが、市町も他県も同じような状況ですので、地方分権と言われていますが、財政制度の改善に向けてそれはそれで頑張らないといけないと思います。
しかし、決して無駄とは言わないが、滋賀県は非常に仕事を頑張ってきた。ハード的にもいろんなものを造りましたし、ソフトも福祉、文化、教育などを中心に他府県に比べ仕事をしていると思います。例えば、失われた10年における経済対策についても滋賀県なりに必死に取り組んできましたし、その結果、それを引き続いて実施する必要があったので、経費の削減をしながらも、なおかつ続けてきたという状況にあるのかと思います。現行の制度の見直しについて積極的に働きかけをするということもありますが、制度を直すのは国であり、こちらで決められませんので、現行制度の中で工夫せざるを得ない。それで今、行政改革ということで、施設の見直し等職員に協力を願っているわけです。現行の制度がある以上それを前提としていかざるを得ないと思っています。

(政策監)
県民への説明責任を果たすという面で、滋賀県は人口は増えているし、一人当たりの県民所得も非常に高い、潜在成長率ということでは全国1位、一人当たりの法人税も高い、にも拘わらず、なぜ財政が苦しいのか、その辺の分析をしっかりして県民に示さないといけないと思いますし、それと、今おっしゃった財政制度についても具体的にどこに問題があるのか、ターゲットを絞って示さないといけないように思います。

(澤田副知事)
「財政制度に問題がある」と言葉でというのは、簡単なのだけれど、実は大変難しい話です。税源移譲に期待する向きもありましょうが、税源移譲というのは、国が持っているものを地方にそのままシフトさせるだけで、総事業量が減らない限り全体のパイは限られているわけです。三位一体の改革の時に大幅な税源移譲をしますと言われましたが、移譲額も圧縮されましたし、自由度が増すどころかかえって窮屈になったわけです。税源移譲は必要ですし、地方分権の視点から大いに進めなければなりませんが、財政好転のためには過度な期待はできないということです。今年度少し財政が好転したように見えたと言われますが、地方交付税が5,000億円増えましたけど、地方交付税全体のパイが増えたので少し状況が好転したかのように見えますが、三位一体の改革の時に5兆円削減になっているので、5,000億円増えたところで決して楽になったわけではないのです。やはり、基本的には一般財源総額を充実・増額確保することが一つポイントだと思います。

それから、滋賀県の財政がなぜこんなに厳しいのかということについて、これまでの議論ををもう一度整理させていただきます。滋賀県の財政指標はそんなに厳しくない指標もあります。すなわち公債費負担比率や起債残高といったストックの指標は比較的それほど悪くないのです。それよりも毎年毎年のキャッシュフローと言われる資金収支が大変厳しくて、資金収支の赤字が一定を超えると財政再生団体になるということです。滋賀県の財政の厳しさはキャッシュフローにある。そのキャッシュフローの厳しさがどこに表れているのかというと、経常的経費です。滋賀県は経常経費をよその県よりもたくさん使っています。すなわち、起債を充てられない経費として、福祉や環境、教育、文化その他諸々のソフト事業を滋賀県はよその県よりも熱心にやってきています。その分のキャッシュフローが厳しくなっているのではないかということです。これは確定的な分析というのはなかなか難しいのですが、そういう側面があるのではないかという分析を前回させていただいたと思います。今の時代やこれからの時代は右肩上がりではなくて、どちらかと言うと縮小傾向の中で、今までと同じように先進性を保てるのかということです。交付税の総額が増えれば別ですが、今までの事業量をそのまま保つには、やはり交付税の総額を増やさないといけない。これまで先進性を発揮してきましたが、転換期に来ているからには、どれかを選択していかないといけないという壁にぶち当たっていると思います。単なる経費削減ではなく、これからの滋賀県は何をしていくのか、何を残すのかという、まさに事業の選択ではなくて政策の選択をせざるを得ない状況に来ていると思います。

(知事)
かなり踏み込んだ議論をしていただきましたが、そもそも財政収支見通しを出していただいたのは、こうした議論をするためだったと思います。3年経過ぐらいで暗い闇の向こうには明るい光があるという大前提があったのですが決して10年先も明るい光はないということを自覚しなければいけない。このデータをもって、県民あるいは国に対してもう限界なんだということ、まじめに行革を行って、予算を削減してきた。いくら予算を削減しても、県民の福祉、教育、環境を守りきれないんだということは発信しなければならない。それをどうやって分かりやすく、県民の皆さんや国に対して発信していくかということの知恵をそれぞれ部局から出してもらいたいと思います。例えば、今回、国に対して直轄事業負担金の問題を知事会が声をあげているのはその一つの突破口だと思っています。しかし、それは本当に一つの小さな突破口にしかならないので、それぞれの部局でもう少しこうしたらより安くて効果を上げられるのに、というようないい事例を出していただきたいのです。そして併せて、それを国に提案する必要があると思います。この問題は、長期的、構造的に見通しを持たないといけないと思います。是非、皆さんの方から知恵を出していただきたいと思います。

(政策監)
それでは、これで本日の県政経営会議を終わらせていただきます。

お問い合わせ
滋賀県総合企画部企画調整課
電話番号:077-528-3311
FAX番号:077-528-4830
メールアドレス:kikaku@pref.shiga.lg.jp
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