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淡海の人
このコーナーでは首都圏でご活躍中の滋賀県ゆかりの人、滋賀県出身有名人にインタビューしています。

株式会社ジェイティービー取締役 Web戦略推進部長 髙木洋彦さん

たかぎ ひろひこさん

  • 1955年 八日市市(現:東近江市)生まれ
  • 1973年 彦根東高等学校卒業
  • 1978年 一橋大学商学部卒業。株式会社日本交通公社入社
  • 2001年 株式会社ジェイティービー 東京三田支店長
  • 2008年 株式会社ジェイティービー Web戦略推進部長
  • 2010年 株式会社ジェイティービー 取締役Web戦略推進部長(現職)

◇ふるさとの情景

振り返れば私の心の中のふるさとの情景に琵琶湖は登場しません。そう高くない山、田んぼ、小さな川、池、そしてトンビが空を飛んでいます。私は八日市市(現:東近江市)の出身で高校までをそんな風景の中で過ごしました。

幼少期の私は毎日レンゲ畑を走り回っていましたし、野山で取った昆虫はちょっとした小遣い稼ぎでした。また、川で捕ったどじょうや山で採ったまつたけは我が家の食卓を賑やかしたものでした。生家は農家でしたので、家業の手伝いとしての田植や稲刈りはあたりまえのことでした。

今もこういった当時の環境を語ると、東京の人からすればうらやましいこと、何か特別なことのように言われますが、当時の私にとってはすごく自然な環境でした。

◇夢を売る仕事

今の会社に就職したのは、第一に旅行が大好きであったこと、そして旅行という商品は、商品の魅力とともに自分の信用力によって売るもの、旅行業は夢を売る業種であると感じられたことが大きかったと思います。

現在の仕事はインターネット上で旅行を売る仕事、例えば宿泊予約や海外旅行予約などをインターネット上で行います。店頭では、お客様のこだわり・要求にどこまでお応えできるかが勝負となりますが、インターネットでは、店頭の営業時間にご来店できないお客様のための利便性向上など、幅広いニーズの掘り起こしが重要になってきます。

仕事をしていても滋賀県のことは気になりますから、例えば宿泊施設の売れ行きなどを統計的に比較してみたりもします。滋賀県の宿泊施設の利用もこのところ伸びていますが、今年一番の伸びはやはり遷都1,300年を迎えた奈良県です。県としてのこのイベントへのエネルギー投下をひしひしと感じます。

◇首都圏から眺めてみれば

琵琶湖は圧倒的なブランド力があると思います。現在弊社では地方自治体の地域活性化のサポートにも力を入れてきており、4月には「琵琶湖とeco」をテーマにした活動のお手伝いをさせていただきました。あるアンケートで47都道府県の名前を言ってもらうと、名前が出てこない県のワースト3に悔しいかな滋賀県が入っていたように記憶しています。首都圏から西を見ればそこには京都がドーンと鎮座していますから、手前の滋賀県は県としてよりもピンポイントで関心を持たれることになります。そういった面からも、「滋賀県」ではなく「琵琶湖」という強力なブランドを軸にしてはどうでしょうか。

次に、「滋賀県にはイベントがない」ということです。首都圏でもひこにゃんは本当にすごい人気ですが、今の仕事をやってみて滋賀県には「イベントと言えば」というものが見当らないのです。それに人を引っ張ってくるような吸引力のある施設も少ないですね。

最後に、滋賀県人の控えめな気質です。ある程度の豊かさで満足していることがこのような風土を生んだのでしょうか、宣伝する材料は一杯あるにもかかわらず、しゃかりきになれない、自らは表に出て行かないのが滋賀県人の気質のように感じます。

◇未来に向かって

これから滋賀県に多くの観光客に来てもらうためには、まず国内に対しては、琵琶湖ブランドを中心に、信楽焼、甲賀、湖東三山、近江商人といったものを組み立てればわかりやすいものとなるでしょう。あとは身近なところで、大阪や京都からいかに季節毎に人を呼ぶかが課題です。

また外国に対しては、日本人のホスピタリティに訴えるような仕掛けが必要です。例えば、ウォシュレットがこれほど普及しているのは日本だけだそうですが、そういった日本のきめの細かさ、よいところをいかに見せるかが勝負になると思います。

滋賀県がドラマや映画の舞台になったり、舞台として活かすことができれば、そのことによって観光客は来てくれると思います。

滋賀県は観光に対する潜在力がありますし、特に来年はNHK大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」の舞台にもなりますから、今後の滋賀県観光の発展に大いに期待しています。

今回は、株式会社ジェイティービー 取締役Web戦略推進部長 髙木 洋彦さんにお話を伺いました。(2010年7月)

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