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広報誌「滋賀プラスワン」2015年9・10月号掲載

湖の人クローズアップ

車椅子バスケットボールプレーヤー 北田 千尋さん

北田 千尋さん

きただ ちひろ さん

湖南市在住。大学3年生の時、車椅子バスケットボールに出会い、’09年男子チーム「北九州足立クラブ」、’11年女子チーム「九州ドルフィン」に所属。’12年には関西で活動する女子チーム「カクテル」に移籍。’12年および’13年には全国ジュニア選抜車椅子バスケットボール大会女子MVP、’14年には全日本女子車椅子バスケットボール選手権大会MVPに輝く。ポジションはフォワード。TOTOサニテクノ所属。

滋賀に暮らし練習に励む毎日。夢を口にし続ければ必ず道は拓ける。

障害のある人が車椅子に乗ってプレーする車椅子バスケットボールは障害者スポーツの中でも広く知られた競技です。滋賀に暮らして4年余り、プレーヤーとして世界の大舞台をめざす北田さんに、車椅子バスケットボールや滋賀の魅力についてうかがいました。

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車椅子が与えてくれたプレーヤーとしての道

もともとバスケットボールが大好きでしたが、生まれつき障害があり、卒業後は選手ではなく体育教師になろうと、大学で勉強していたんです。大学3年生の時に、「みんなと同じように走れなくても、車椅子に乗ったらそんなこと関係ない」と誘われて車椅子バスケットボールを体験してみると、まさにその通り。
最初は車椅子の幅などにとまどいましたが、車椅子を含めて自分の足なんだと思うと自分のやりたい形でプレーできるようになっていきました。
そして、大学卒業後の進路を考えた時にバスケットボールをやりたいという気持ちが強くなり、プレーヤーになる道を選びました。4年前、同じ障害クラスのトッププレーヤーがいる強豪チームに移籍することになり、滋賀に引っ越してきました。

水辺の景色と街の空気がどこか故郷に似ている

朝2時間練習をして仕事をし、夕方にはまた2時間練習。そういう毎日ですから、滋賀であちこち遊びに行くということはなかなかできませんが、以前から水の近くにいることが好きなので、琵琶湖の湖岸に車椅子で出かけたり、琵琶湖の風景を眺めたりすると落ち着きますね。大津の体育館で試合がある日は、合間によく湖岸を散歩します。また、滋賀に来てから毎年、お正月には多賀大社に初詣に行っていますし、糸切り餅も大好きです。
滋賀は食べるものがおいしいですね。近江牛もそうですし、近江米も最高。近江米を食べてから、それ以外の市販のおにぎりがおいしいと感じられなくなってしまいました。今は忙しくても、練習に行く時は自分で近江米のおにぎりを握って持って行きます。
滋賀の人々の気さくな人柄は、出身地の和歌山に似ている気がします。街の持っている空気もどことなく似ている気がして馴じみやすいですね。第一印象は「和歌山より都会だなあ」でしたが…(笑)。
これまで、バスケットボールをやりたいという思いを周囲に話してきたことでみんなが助けてくれ、道が拓かれ、こうして頑張れる今があります。滋賀の皆さんにも「こうなりたい」と発信することが夢の実現に向けていかに大事なのかを伝えたいですね。
今後の目標は、10月に行なわれるリオパラリンピックの予選を突破し、代表としてリオに行くことです。アジアで行けるのは1チームのみ。「行きたい」と発信して努力することが、夢をかなえる第一歩だと思っています。

車椅子を操りプレーヤーとして活躍する北田さん
▲車椅子を操りプレーヤーとして活躍する北田さん

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