琵琶湖海区漁業調整委員会指示第2号
漁業法(昭和24年法律第267号)第120条第1項の規定に基づき、漁場利用の適正化を図るため、琵琶湖における引縄釣(釣糸および釣針を有する漁具を、船舶を使用して引きまわして行う釣漁法をいう。)および引縄釣以外の船舶を用いた釣漁法(ビワマスの採捕を目的としたものに限る。)について次のとおり指示する。
令和6年9月20日
琵琶湖海区漁業調整委員会会長 谷 口 孝 男
1.指示の内容
(1) 遊漁の承認
令和6年12月1日から令和7年9月30日までは、遊漁者は引縄釣および引縄釣以外の船舶を用いた釣漁法(ビワマスの採捕を目的としたものに限る。)(以下「引縄釣等」という。)を行ってはならない。ただし、琵琶湖海区漁業調整委員会(以下「委員会」という。)の承認を受けた場合、承認を受けた遊漁船業者の使用する船舶に乗って行う場合または滋賀県漁業調整規則(令和2年滋賀県規則第103号)第46条第1項の規定により知事の許可を受けた者が行う場合はこの限りでない。当該承認を受けた者が引縄釣等を行うときは、委員会が交付した標旗を常備し、使用船舶に掲揚しなければならない。
(2) 承認の区分
承認を受けようとする者は、次のとおり引縄釣等に使用する船舶の区分に応じて、別に定める方法により申請しなければならない。
ア 自己が使用権限を持つ船舶または使用権限を持つ他者から使用を認められた船舶により引縄釣等をする者およびその同乗者(以下「プレジャーボート使用者」という。プレジャーボートには、動力船の他、カヤック等の無動力船を含む。)
イ 引縄釣等を行わせるために、遊漁者を漁場に案内する事業を営む者(以下「遊漁船業者」という。)
(3) 承認の取得義務
ア プレジャーボート使用者は、引縄釣等を行おうとする者ごとに承認を受けなければならない。ただし、承認は1人当たり1件とする。
イ 遊漁船業者は、使用する船舶ごとに承認を受けなければならない。
(4) 承認期間
ア プレジャーボート使用者においては令和6年12月1日から令和7年6月30日までとする
イ 遊漁船業者においては令和6年12月1日から令和7年9月30日までとする。ただし、水産試験場が実施する資源評価により前年5月の資源量水準が100トン以下となる場合であって、漁業者が資源管理協定に基づき漁期を短縮する場合には、漁業者と同じ期間について承認期間を短縮する。
(5) 承認数
ア プレジャーボート使用者の承認数は申請が1,083人以内とする。
イ 遊漁船業者が使用する船舶の承認数は40隻以内とする。
(6) 釣法の限定
竿を使用しない引縄釣は禁止する。
(7) 同時に用いることができる竿の本数および釣針の個数
ア 竿の本数は、プレジャーボート使用者は承認1件当たり2本以内とする。承認を受けた遊漁船業者が使用する船舶にあっては、乗客1人当たり2本以内とし、これに1隻当たり2本を加えた本数以内とする。
イ 釣針の数は、竿1本につき1個(シングルフック)とする。
(8) 保持(キープ)および持ち帰ることができるビワマスの数
ア 承認を受けたプレジャーボート使用者が保持(キープ)および持ち帰ることのできるビワマスの数は、承認1件につき1日当たり5尾までとする。
イ 承認を受けた遊漁船業者が使用する船舶において保持(キープ)および持ち帰ることのできるビワマスの数は、乗客1人につき1日当たり5尾までとする。なお、遊漁船業者はビワマスを持ち帰ってはならない。
(9) 申請手続および承認基準等
承認の申請手続、承認基準その他必要な事項は、別に定める。
(10) 採捕の報告
プレジャーボート使用者は承認者ごとに、遊漁船業者は承認を受けた船舶ごとに、以下のいずれかにより採捕の結果を報告しなければならない。
ア インターネット(ビワマス採捕報告専用ページ)による報告
イ 採捕状況報告書(別に定める様式)の提出による報告
(11)標旗の返納
1(1)の承認により交付した標旗は、別に定める期限までに返納しなければならない。
(12)漁業被害の未然防止
漁労中の他船から1キロメートルの範囲内および敷設された漁具から300メートルの範囲内においては、引縄釣等による採捕行為をしてはならない。
2.指示の期間
令和6年12月1日から令和7年11月30日まで
3.指示に従わない者に対する措置
本指示に従わない場合は、承認の取消しまたは次回の承認をしない措置をとることがある。
1(9)による、別に定める事項の内容です。