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近江牛・匠の今昔

近江牛について、いくつかの面から今と昔を比較しています。

  • 牛のすまい
  • 牛の食べ物
  • 牛の育て方

近江牛の飼養頭数と農家戸数の推移

近江牛の飼養頭数と農家戸数の推移

牛の住まい

牛の住まい・昔

牛は農耕に使われ、人間と同じ屋根の下に住んでいました。

牛の住まい・今

牛は多頭飼育され、肉牛に育てられています。

農家から離れたところで飼われている。

牛の食べ物

内容
農家が作る農作物のほとんどを使用 ほとんどが購入飼料
大麦(引割) 熱湯をかける 市販配合飼料 大麦
麦ぬか とうもろこし
米ぬか ふすま
ふすま 大豆かす
くず米(半突き) 煮沸
大豆かす(粉砕)
稲わら(細切り) 稲わら
野草(畦草) 牧草(乾燥)
れんげ
その他 さつまいも、つる その他 ビールかす
じゃがいも、つる
1日に食べる量
原物量で 20〜40kg 原物量で 10〜20kg
水分を除いた量で 10〜15kg 水分を除いた量で 8〜10kg
1日に採るカロリー量
30,000〜35,000kcal 20,000〜25,000kcal
1日に食べる回数
朝昼晩の3回 朝晩の2回または不断給餌

牛の育て方

【昔】昭和30年代以前は農耕に使用していた雌牛を肥育していました。

短期肥育(100日肥育)

蒲生郡で多く行われていた
年間に3頭仕上げる農家

素牛の購入 → 仕上がり(販売)
(肥育期間100日間)

1月はじめ → 3月

7月 → 10月

10月 → 12月

農繁期を避けて肥育していた

5歳前後・約110貫の雌牛
140貫以上

短期肥育(150日肥育)

県下各郡で行われていた
年間に2頭仕上げる農家

素牛の購入 → 仕上がり(販売)
(準備期間30日間・肥育期間100日間)

12月 → 1月→4月

5月→8月 → 9月→12月

農耕に使用

5歳前後・約100貫の雌牛
140貫以上

長期肥育(1年肥育)

神崎郡や各郡の山辺地帯で行われていた

素牛の購入 → 仕上がり(販売)
(準備期間6ヶ月・肥育期間6ヶ月)

4月 →→ 10月 → 3月

農耕に使用

約100貫の雌牛
150貫以上

理想肥育

県下全域
肥育篤農家,共進会出品用

肥育期間12ヶ月

1月 → 12月

約120から140貫の雌牛
160貫以上

【今】食肉にするためだけに肥育しています。

去勢牛肥育

県下全域で肥育されている

素牛の購入 → 仕上がり(販売)
(準備期間1ヶ月・肥育期間22ヶ月)

年間を通して導入 → 年間を通して出荷

9から10か月齢・約260kgの去勢子牛
32か月齢

雌牛肥育

蒲生郡に多い

素牛の購入 → 仕上がり(販売)
(準備期間1ヶ月・肥育期間26ヶ月)

年間を通して導入 → 年間を通して出荷

9から10か月齢・約240kgの雌子牛
36か月齢