当協議会では参加機関相互の連携を深め、相談実務のスキルアップを図るため、合同の研修の機会を設けています。
不登校やニートなど「ひきこもり」の要因は、家庭の貧困や虐待、いじめ、精神疾患などさまざまな問題が複雑にからみあっており、複数の支援機関で連携して支援することが求められます。そこで、今回の講座では、「ひきこもり」をテーマに支援にあたっての基礎知識を学ぶとともに、事例をもとに連携支援について考えました。
まず、「正しく知ろう ひきこもり」と題して、滋賀県立精神保健福祉センター 辻本哲士所長から、「ひきこもり」とはどのような状態か、どのような背景があるのか、そして支援の進め方などについて解説いただきました。また、支援を進めるにあたり、持っておくべき知識として、外見からはわかりにくく、周囲から誤解を受けやすいなどの特徴がある「発達障害」についてもお話しをいただき、どのような特性があるのかを捉え、個別に対応を考えていくことの大切さについて学びました。
続いて、滋賀県立精神保健福祉センター内にあるひきこもり支援センターの萩尾宏子判定員より、「ひきこもり支援について」と題して、センターの取組や、支援事例について発表をいただきました。また、平成29年4月に開設された滋賀県子ども・若者総合相談窓口について紹介いただきました。
最後に、辻本所長・萩尾判定員と聖泉大学副学長で臨床心理士の高橋啓子先生に、ダイアローグ(対話)形式で、皆さんからの質問にお答えいただきながら、相談支援のありかたなどについて理解を深めました。