当協議会では参加機関相互の連携を深め、相談実務のスキルアップを図るため、合同の研修の機会を設けています。
脳機能の障害とされる「発達障害」は、外見からはわかりにくく、周囲から誤解を受けやすいなどの様々な特徴があります。また、大人になってから発達障害であることに気づかれる方や、自覚のない発達障害者の方も多数いらっしゃいます。そのため、こうした方が相談窓口へ来られた際には戸惑うことも多く、適切な配慮を行うためには「発達障害」の正しい理解が重要です。
今回の講座では、まず、精神科医師でもある県立精神保健福祉センターの辻本哲士所長から、大人の発達障害の特性など基本的な事項について講義をいただき、参加者には、講義についての質問やそれぞれの相談窓口で困っていること、実際にあったトラブルの事例、教えてほしいことなどを「質問票」に書き出していただきました。
講座後半では、聖泉大学副学長で臨床心理士の高橋啓子先生の進行・コーディネートにより、辻本哲士所長と高橋啓子先生のダイアローグ(対話)形式で、皆さんからの質問にお答えいただくかたちで、発達障害への理解、相談支援のありかたなどについて理解を深めていただきました。
診断について、長所の見つけ方、就労、トラブルの回避、支援のあり方など、参加者から寄せられた多数の質問に対して、高橋啓子先生が自身の相談ケースの事例なども交えながらあらためて質問をされ、辻本所長からはそれらの質問一つひとつに丁寧にお答えいただきました。
次回は「デートDV」についての講座を予定しています。