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じんけん通信

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2月号の内容

  • PDF (PDF:282 KB)
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平成27年(2015年)2月(第82号)

2月4日から10日は「滋賀県がんと向き合う週間」です。
この週間は、「滋賀県がん対策の推進に関する条例」(平成25年12月27日公布、施行)において、「県が県民および事業者の間に広くがんに関する理解と関心を深め、がんの予防、早期発見等に関する自主的な取組への意欲を高める」ことを目的に設定されました。また、この条例には患者の方やその家族の安心を支える社会の構築についても記載されています。
先月号では子どもの患者の方と、その御家族にインタビューをさせていただきましたが今号では視点を変えて、滋賀県がん患者団体連絡協議会の出(いで)倫子さんと柳田英代さんに当事者の視点で、家族、地域社会などががん患者の方とどのように向き合えばよいのかなどについてお話しを伺いました。

特集 患者と人権パート2

Q:がんという病名を告げられたときにどういうことを考えられましたか。
(出さん)

約3年8か月前に調子がおかしいと気づき病院へ行きました。当時の私は「がん=死んでしまう」というイメージを持っていましたので、「私が死んだら1歳(双子)の子ども達はどうなるだろう」「誰が面倒をみてくれるのだろう」など、死んだ後のことを考えました。
家族も、私の死を想定し、「二人の子どもをそれぞれの親類で一人ずつ育てるか」などと考えていたようです。
(柳田さん)

一昨年の5月の連休明けに、体調がおかしいので病院へ行き、そのまま緊急入院して手術が必要という状態で、私の場合はあれこれ考える暇がありませんでした。結局、3週間入院しましたが、その間は日々できることをしようと思い、死を考えることはありませんでした。
医師に任せ、治療を一生懸命しようと考えました。
子どもは成人しており、家のことは心配のない状況でした。家族は気が気でなかったようですが、私が不安な状態であることを気遣って「普段からがん検診を受けておいたら良かったのに」などと言わなかったことはありがたかったですね。
最初は、「がんは怖い」というイメージがあったせいか、積極的に知るのが怖かったのですが、他の患者さんとお話しするうちに少しずつイメージが変わってきました。作られたイメージというのは影響が大きいですね。
Q:がんであることを周囲に打ち明けられることについてどのようにお考えになりましたか。
また、打ち明けられたときの周囲の反応はどのようなものでしたか。
(出さん)

何が起こるかわからないので、知り合いにはなるべく話しました。1年くらいは、抗がん剤や放射線治療の副作用が強く、しんどいこともあり、祖母に子どもをみてもらったり、友人にも助けてもらいました。
住んでいるところは田舎で、がんであることを言わないほうが良いという考えの人が多いため、近所の人には大きい病気をしていたとだけ伝わっていて、あとで何の病気だったのかと尋ねられるような状況でした。
(柳田さん)

事情があって、一人暮らしの母には話ができていません。仕事の関係では、急ぎのことだけ他の方にお願いしました。
いろいろな人に話をしましたが、「がんで入院してた」なんて言われたら、それはびっくりしますよね。かわらず普通に接してくれたり、さりげなく心遣いしてくれたりすることが本当にありがたかったです。
Q:家族の方はどのように支えてくださいましたか。
(出さん)

夫の実家で同居していますが、自分の母親にも協力してもらい、二人の子どもを預かってもらいました。もし、保育園に預けるとなれば相当な金銭的負担になったと思いますので、親に子どもの面倒を見てもらえたことは本当にありがたかったです。
(柳田さん)

しんどい時は、放っておいてくれましたし、自分のペースで、何でもさせてもらいました。病気になったことで、家族とこれまで以上にきちんと向き合って話ができたことがよかったと思います。

ハグ&クミ2

滋賀の健康づくりキャラクター「しがのハグ&クミ」

Q:家族の方の支えに対し逆に気遣われたことなどありましたでしょうか。
(出さん)

子どもに余計な心配をさせないようにしました。
(柳田さん)

特に小さな子どもの場合、たとえば「自分が悪い子だからお母さんが病気になった」と思うようなことなどがないよう、心配させないためのフォローが必要だと思います。
また、余計な心配をさせてはいけないと考え、家族に対して不安を口にすることは難しい方もいらっしゃると思います。こうした時には患者会で同じような境遇の方とお話しすることで救われることがあります。
Q:友人関係に何か変化などありましたでしょうか。
(出さん)

特に友人との付き合いは変わりませんでした。
(柳田さん)

同様に、友人との付き合いは変わりませんでした。私が、がんであることを話すと相手によってはどう接したらいいか分からず、ひかれる場合もあり、話の内容の深さは変える必要がありました。中には「私もこんな大きな病気にかかってね…」など、御自分の体験を話してくれる人もいました。
Q:治療と仕事・子育て等の両立について、工夫されていることや、苦労されていることはどのようなことですか。また、どういったことが必要ですか。
(出さん)

私の場合、薬の副作用で嗅覚や味覚に影響が出ています。子どものおむつの交換をしないといけないことに気が付くのが遅れたり、料理で焦げたにおいがわからないなどの苦労がありました。味もわかりにくく、味付けも苦労しました。
また、イカやタコを食べても、消しゴムを食べているような感じです。
(柳田さん)

仕事を失うようなことがないようにしないといけません。治療、生活にはお金がかかりますので安心して治療が受けられるようにならないといけないと思います。
病院に置いてあった「がんと仕事のQ&A(外部サイトへリンク)」という冊子がとても参考になりました。さらに、もう少し積極的に病院で「がん相談支援センター」などの情報提供があれば大変助かると思います。
がんに関する情報は本だけでなくインターネットでもたくさん出ており、自分で調べましたが、いいものか悪いものか情報の選別が必要でした。
先ほど、薬の副作用の話がありました。皆さんは、抗がん剤の治療というと吐き気がするというイメージをお持ちと思いますが、吐き気止めの薬が処方されていたりもするので、皆がそうなる訳ではありません。
Q:がん患者の会などでの情報交換やサポートはどうでしたか。
(出さん)

がん患者サロン、患者会では同年代の方は少なく年配の方が多かったのですが、実体験に基づいたお話が聞けたほか、退院して普通に暮らしている方がこんなに大勢いるんだ、そして20年、30年生きている方がたくさんおられるということも分かり、すごく勇気づけられました。
(柳田さん)

サロンでは、みんな顔を合わせて、家族に言えない本音や弱みも話せました。同じ病気の方から「大丈夫」と言っていただくと心強いですね。
Q:がんに関する理解を深めるため、どのような啓発が必要とお考えですか?

(出さん)

私もそうだったのですが、がんという病気に対して、ネガティブなイメージがあると思います。
子どもさんに対しては、病気と闘い、勝って元気になるというような絵本がいいのではないでしょうか。
また、がんに関する講座はがん患者さんだけでなく、一般の方も参加しやすいものとすることが必要です。
(柳田さん)

がんという病気がマイナスイメージとならないよう、偏見がないようにフォローする啓発がいいのではないでしょうか。
がんに関する講座に一般の方が参加しやすいものとするには、病気そのものだけでなく、日頃から知っておくと良い、がん相談支援センターなどの周辺情報が含まれているといいかもしれません。
成人病センターの近くにある、守山市立図書館では入口やがんに関する図書の付近に、がん相談支援センターのチラシが置いてあります。図書館には、若い人も来られますので、各図書館でワンポイント講座のようなものがあれば、人が集まりやすいのではないでしょうか。また、子どもたちには、絵本の読み聞かせをしてもいいと思います。
Q:県民の皆さんに向けてのコメントをお願いします。
(出さん)

がんは誰もがかかるかもしれないので、特別な病気ではないと思います。がんにも個性があり、うまくつきあっていくことが必要な病気だと思います。早期に発見できれば元気に暮らすこともできます。そのためにも、日頃から体の声を聞くようにしてください。
(柳田さん)

治療にはお金がかかるのに、がんで仕事を失う方がいます。介護もそうですが、どれだけ周囲の方が支えることができるのかが大切だと思います。

人権カレンダー 2月

  • サイバーセキュリティ月間
  • 誰もが安心してIT(情報技術)の恩恵を享受するためには、国民一人ひとりがセキュリティについての関心を高め、これらの問題に対応していく必要があります。このため、政府では、サイバーセキュリティに関する普及啓発強化のため、2月1日~3月18日を「サイバーセキュリティ月間」と定め、様々な行事を集中的に実施することとしています。
  • また、同月間の最初のワーキングデー※を「サイバーセキュリティの日」とし、月間の趣旨を広く国民に啓発するとともに、特に、深刻化・高度化するサイバー空間の脅威やその対応策等について理解を深めることを目的として、サイバー空間の安全に資する取組を重点的に行うこととしています。
  • ※土曜日、日曜日および祝日を除く平日
  • 2月1日~7日 世界異教徒間の調和週間
  • 2010年にヨルダンのアブドッラー2世国王が国連総会において提唱し、2月の第1週を「世界異教徒間の調和週間」(World Interfaith Harmony Week)とすることが、満場一致で採択されました。その中では異教徒間の相互理解と対話が、平和を構成する重要な要素であることが再確認され、世界各国で様々なイベントが行われます。

2月4日~10日 滋賀県がんと向き合う週間

2月4日の世界がんデーに世界各国でがんに関する啓発行事が行われることから、滋賀県がん対策の推進に関する条例で定めました。
がんに対する理解を広げるため県内の関係機関・団体が一体になって集中的にイベントや広報活動を行います。

  • 2月20日 世界社会正義の日
  • 国際連合は2007年の決議で、2月20日を「世界社会正義の日」に制定しました。
  • 1995年に開かれた「世界社会開発サミット」で採択された宣言の内容である貧困の撲滅や、男女同権、労働者の権利といった目標達成に向けた取組の促進を加盟国に働きかけるもので、啓発活動などが行われます。
  • 2月21日 国際母語デー
  • 国際母語デーは、言語と文化の多様性、多言語の使用、そしてあらゆる母語の尊重の推進を目的として、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)が1999年に制定しました。
  • この国際デーは、1952年2月21日、当時はパキスタンの一部だったバングラデシュの首都ダッカで、ベンガル語を公用語として認めるように求めるデモ隊に警官隊が発砲し、死者が出たことにちなむものです。

ジンケンダーのちょっと一言

今月は「サイバーセキュリティ月間」です。
個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護することを目的とした「個人情報保護法」が平成15年(2003年)に成立し、公布日である5月30日から施行されました。(第4章から第6章までの規定については公布後2年以内に施行することとされ、平成17年(2005年)4月1日に全面施行されました。)今日までの約10年の間で、個人情報の保護についての認識も高まり、行政や企業などでは様々な取組が行われてきました。
しかし、昨年大きなニュースとなったような個人情報の流出やインターネット上での不正アクセス、個人情報の無断掲載(「さらし」行為)が大きな問題となっています。また、逆に必要な名簿の作成等について、同法を過度に意識して適正な利用をためらってしまうケースも見受けられます。
個人情報保護法は「個人情報の有用性」と「個人の権利利益保護」のバランスを図ることを目的としたものです。法律の理念にのっとった適正な利用に努め、より快適な社会をつくっていかなければなりません。

ジンケンダーセリフ付き

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お問い合わせ
滋賀県総合企画部人権施策推進課
電話番号:077-528-3533
FAX番号:077-528-4852
メールアドレス:cf00@pref.shiga.lg.jp
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