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じんけん通信(第58号)

「わからない」だから「かわらない」そんなあなたの人権意識

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あなたの「わかりたい」を応援したい。人権施策推進課では、そんな思いで毎月「じんけん通信」を発行しています。ブラウザの「お気に入り」に入れていただければ感激です。

じんけん通信

平成25年(2013年)2月(第58号)

号外発行しました!!ぜひ御覧ください!

  • みなさんは普段の生活の中でどの程度インターネットを利用していますか。
  • インターネットは、買い物や旅行の予約、調べ物などの他、手軽なコミュニケーションの道具としても大きな役割を果たしています。
  • しかし、インターネット上には根拠のない噂に基づいた無責任な書込みや誹謗中傷などがあふれています。大津市の中学生に関わるいじめと自殺の問題では、インターネット上に加害者やその関係者とされる人たちに関する書込みがされたり、全く関係のない方々に対して、誹謗中傷、脅迫する書込みがなされ、その後警察により書き込んだ者が書類送検されました。
  • そこで今回は大津地方法務局人権擁護課の三橋課長に、インターネット上での人権侵害の現状と法務局の対応についてお話を伺いました。

特集 インターネットと人権

Q:インターネット上での人権侵害の現状について教えてください。

三橋課長

A:インターネットの利用人口は、平成23年度末時点で約9610万人といわれ、年々増加しています。そうした中で、その匿名性や情報発信の容易さから、個人の名誉を傷つけたり、差別を助長したりする表現等、人権に関わる様々な問題が発生しています。

そういった書込みは、当事者の心を深く傷つけるものであり、内容によっては名誉毀損等に当たるものもあります。法務省の人権擁護機関(法務局の職員と法務大臣から委嘱された人権擁護委員)では、名誉毀損やプライバシー侵害等に当たる書込みをされた被害者に対して、サイト管理者に削除要請をする方法をアドバイスしているほか、被害者自らが行うことが困難であると認められる場合、代わりに削除要請を行っています。


平成23年中のインターネット掲示板で中傷されたなどとする人権相談の件数は全国で3100件以上にのぼり、大津地方法務局にも約30件の相談がありました。そのうち21件を人権侵犯事件(人権が侵害された疑いのある事件)として、削除要請等を行いました。

インターネットを利用した人権侵犯事件は、年々増加の一途をたどっています。その内容としては、「ネット上の日記に自分の写真や年齢、他人に知られたくない個人情報が勝手に書き込まれた」といったものが多いです。

Q:インターネット上での人権侵害に対応するための法律として、「プロバイダ責任制限法※」がありますね。

A:この法律は、名誉毀損、プライバシー侵害、著作権侵害など、特定の人の権利が侵害される情報が掲載された際に、電子掲示板の運営者やインターネット接続業者(プロバイダ)が当該情報を削除等しても免責される基準を明確化し、被害者が、当該情報を発信した者の氏名、住所等の情報の開示を求めることができる権利を創設した法律です。

その後、プロバイダ責任制限法ガイドライン等検討協議会により「プロバイダ責任制限法 名誉毀損・プライバシー関係ガイドライン」が策定され、法務省の人権擁護機関から削除要請をすることが可能になりました。

このガイドラインは、プロバイダ責任制限法の規定を踏まえ、名誉毀損やプライバシー侵害の被害者から削除要請の申立てを受けた場合、どのようなケースの場合、削除できるかなど、プロバイダ等のとるべき行動基準を明確化したものです。これにより申立者、情報発信者、プロバイダ等それぞれの関係者の利益を尊重しつつ、プロバイダ等による迅速かつ適切な対応を促進し、インターネットの円滑かつ健全な利用につなげることを目的としています。

Q:被害にあった場合はどのように対応していただけるのでしょうか。

A:法務局にインターネットの書込みに関する相談があった場合は、まず、相談者が何を望まれているのかを確認します。 というのも、深刻な内容の書込みをされた場合、書込みをした人を探し出して、刑事告訴することや損害賠償請求を考えておられる場合もあります。このような方には、書込みを削除してしまうと証拠がなくなってしまうため、「プロバイダ責任制限法に基づく発信者情報の開示請求」についてアドバイスしたり、警察や弁護士へ相談することをお勧めしています。

裁判までは考えていないが、とにかく書込みを削除したいという方の場合、御自身で削除要請をしていただくことを原則としています。なぜなら、発信者の表現の自由にも配慮する必要があり、公的機関である法務局が、どのような場合でもプロバイダ等に働きかけるというのは望ましくないと考えられるからです。法務局が対応するのは、名誉毀損やプライバシー侵害など一定のものに限られるので、削除依頼の相談があった場合でも、必ずしも全部について対応できるとは限らないことを御了解いただきたいと思います。

ただし、名誉毀損やプライバシー侵害等の人権侵害に当たるものについて、自分でやっても削除に応じてもらえなかったような場合や、「パソコンがない」、「パソコンに不慣れ」といった問題、また書込みによって心身ともに大変辛い状態にあるとか、削除要請のやり方は知っているけれども、それをするとさらにインターネット上で攻撃されるのではないか心配だ、などの事情がある場合は、法務局から削除要請を行うことが可能です。

書込みの削除要請を御希望される場合は、削除の対象となる書込みを特定する必要があるため、できるだけ、書き込まれた情報をプリントアウトして、法務局に持ってきていただくことをお願いしています。しかし、法務局までお越しいただくのが困難な場合は、個別の対応を検討させていただきます。
ただし、削除要請は命令ではないので、法務局から削除要請をしても全く対応してもらえないサイトやプロバイダがあるのも事実です。 さらには、法務局から削除要請を行った場合、サイトによっては法務局が削除要請をした旨が掲示板に記載されるため、それを批判する書込みが新たに集中することもあります。そうなると、削除要請をする以前にも増して多くの書込みがされるといった二次的被害が発生することも考えられます。相談者の方にはそういった事情を丁寧に御説明して、どういった対応を望まれるかを最終的に決定しています。

Q:啓発などの取組について教えてください

A:啓発教材として、法務省が作成した人権啓発ビデオ「インターネットの向こう側」があります。このビデオは、中高生にインターネットにおいて生じる人権に関する課題を知ってもらうとともに、その対処法や被害にあった際の相談方法などの情報を盛り込み、併せて周囲の大人にもその問題点を理解してもらうことを目的としたものです。人権研修会等に利用される場合、DVDの貸出しを行っていますので、大津地方法務局人権擁護課へ御連絡いただきたいと思います。

県内全ての小中学生の皆さんに「SOSミニレター」を配布して、身近な人にも相談できずにいる子どもさんの悩みごとや助けてという声を積極的に集め,返事をしています。「いじめ」等の重大な内容の手紙については、人権侵犯事件として立件して調査をしています。
毎年「全国中学生人権作文コンテスト」を行っています。応募された作文は、いずれも、次代を担う中学生の皆さんが、身近な基本的人権について考え、他人に対する思いやりの心をはぐくもうとする真摯な態度が現れているすばらしい作品ばかりです。滋賀県大会の入賞作文は、滋賀県人権啓発活動ネットワーク協議会のホームページに掲載されていますので、ぜひ御覧いただきたいと思います。


Q:メッセージをどうぞ

A:インターネットは、私たちの生活を豊かにする便利な道具ですが、使い方を間違えたり、悪意をもって使ったりすれば凶器にもなります。インターネットの世界は公共の場です。常にパソコンや携帯の画面の向こうには人がいることを意識しましょう。住所、氏名、電話番号、写真などを無断で掲載することはプライバシーや著作権の侵害になります。また、一度書き込むと別のサイトに次々とコピーされたり転載されたりして、大量のデータが世界中に広がってしまいます。インターネットを使うときは、ルールを守り、お互いに相手の立場に立って行動しましょう。

※特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律

じんけん豆知識 知っていますか、「ケータイ」のこと

春から進級したり新しい学校に入学するのに合わせて、ケータイを持たせようと考えているご家庭も多いのではないでしょうか。

「自分は電話とメールしかしないのでよく分からない」「うちの子なら大丈夫だろう」と無防備に買い与えてしまうと思わぬトラブルにつながってしまうかもしれません。この機会に知っておいていただきたいことをまとめました。

フィルタリングを使いましょう

インターネット上には、出会い系サイトやアダルトサイト、自殺や暴力的な表現など未成年にはふさわしくない有害情報があふれています。フィルタリングは、有害情報が含まれるサイトを画面に表示しないように制限する便利な機能です。

平成21年にできた「青少年インターネット環境整備法」に基づいて、18歳未満が使用する携帯電話等にはフィルタリングが初期搭載されることとなっています。きちんと申し出て適切に活用しましょう。

フィルタリングにはいろいろな種類があります。

  1. ホワイトリスト方式
    子どもにとって安全と思われるサイトのみアクセスでき、それ以外のサイトへはアクセスを制限する方式。 モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)が認定したサイトのみが表示されます。
  2. ブラックリスト方式
    出会い系サイトやアダルトサイトなど、子どもにとって有害な特定カテゴリのサイトへのアクセスを制限する方式
  3. 利用時間制限
    子どもが一人で夜中にアクセスできないよう、夜間から早朝にかけてすべてのサイトへのアクセスを停止させる方式。

子供の判断能力は成長とともに変化していきます。またカテゴリーでの設定も可能です。発達段階に応じて家庭でよく話し合って決めましょう。

利用のルールを決めましょう

フィルタリングは万能ではありません。そのため、親子でインターネットの利用ルールについて一緒に考えていくことが大事です。
ルールの一例

  • 夜○時以降は使わない
  • 食事中は使わない
  • リビングで使う
  • 勝手にサイトに登録したり、有料のコンテンツ・アイテムをダウンロードしない(上限○○円)。
  • 人を傷つける書き込みはしない

また何かトラブルがあったときに相談しやすいよう、子どもが使っているサイトについて話題にするなど普段から十分コミュニケーションをとるようにしましょう。

イベント・行事案内 県内外で開催される研修会、啓発イベント等を案内します。

県外

  • 大阪人権博物館

共催展「企業とCSR~さまざまな取り組みの現場から」
期間:3月17日(日曜日)まで

  • ピースおおさか

収蔵品展3
3月31日(日曜日)まで

ウィークエンドシネマ「人間の翼 最後のキャッチボール」
2月2日(土曜日) 2月9日(土曜日) 2月23日(土曜日) 午後2時~

  • 舳松人権歴史館企画展 「舳松の伝統料理~食肉文化を支えた人びと~」

期間:9月28日(土曜日)まで

  • ウィングス京都

ウィングスシアター「ミルドレッド」
日時:2月5日(火曜日)14時00分~16時00分

樋口恵子&酒井順子対談「年を重ねることが不安な女性たちへ~大おばあちゃん時代の航海術」
日時:2月23日(土曜日)14時00分~15時30分(13時30分開場)

  • 和い輪い人権ワークショップ第4回「生きている図書館」

日時:2月19日(火曜日)13時30分〜16時30分
場所: 京都市男女共同参画センターウィングス京都
要申込み(2月12日まで)

編集後記

先月は、大坂市内の高校で起きた体罰と自殺の問題やアルジェリア起きたテロ人質事件など命に関わる痛ましい事件が相次いで報道されました。
体罰もテロも、事件が起こるまでは、どこか遠いところにある自分には関係ない問題と考えていた方も多いのではないのでしょうか。
今回の事件を無駄にしないためにも、教育について、世界平和について、社会全体で考えていく必要があるのだろうと思います。

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