「わからない」だから「かわらない」そんなあなたの人権意識
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平成24年(2012年)8月(第52号)
Q:セーリングとはどんな競技ですか。
セーリングはヨットを使ったスポーツですが、僕が今回出場権を獲得したのは、3人乗りのヨットでレースを行う競技(11回勝負)です。ヨットは基本的に止まれないので、海上のスタートラインをフライングしないように、スタートの数分前からいくつものヨットがタイミングを図ろうと、周辺をひしめき合うような状況になります。
当然、船同士が衝突するなど危険もあるので、一定のルールが決められているわけですが、常に怒号が飛び交っているような激しいスポーツです。
Q:セーリングを始められたきっかけは。
事故の後、病院でリハビリをしていく中で、リハビリも外に出てやった方が心身ともに解放されて、自分には合ってるんじゃないかと思ったんです。そこで自転車ロードレースやカヌーなど色々なスポーツをやりました。セーリングも、最初はもっとのんびりとした趣味のつもりで始めたので、自分がパラリンピックに出るなんて考えてもいませんでしたね。
Q:セーリングの魅力はどういったところですか。
一番の魅力は、やはり自然のエネルギーを利用しているということでしょうか。もちろん対戦するのは人と人ですが、それ以前に、どこから来て、どこに行くかもわからない風を読みながら進むということで、自然と戦い、どう共存するかが大切になります。そしてこれは日常生活にもいえることではないでしょうか。
もう一つはやはりチームワークがものをいうところも良いと思います。ぴったりと息が合わないと全く進まなくなってしまったりするので、最後の最後まで気が抜けません。僕たちのチームはチーム員に与えられているポイントの合計が9点※と、出場チームの中で一番障害が重いチームになっています。それでも互いに協力し合って、総合力でチャンスを狙っていきたいと思います。
※障害が重いほど低い点数が割り振られる。出場資格の上限は合計14点。
Q:スポーツをすることでどういった影響がありますか。
やはり活力になりますね。仕事と家の往復だけでは退屈ですし、生活のハリになると思います。また体の動きにくい人にとって、汗をかくということはとても大切なことなので、こういう機会は大切だと思います。またスポーツを通じて得た人脈もとても有意義だと思います。
Q:その他にも色々な活動をされているんですね。
事故の後、7年ぐらいリハビリばかりしていたので、自分なりに色々と試行錯誤や工夫をして、気づいたこともたくさんありました。あくまでも今できることの中で、生活をいかによくするかということが重要です。その経験を生かして今は整体師をしています。
また、最近は森林保全の活動もしています。それはリハビリを兼ねて山歩きをしていた頃、自然から随分とパワーをもらっていたので、それがどんどん壊されていくのが忍びなくて、環境保全活動を始めました。中には「え?障害者?大丈夫?」というような目で見られることもありますが、できることを楽しくすればいいという感覚でやっています。
Q:障害者が社会参加するために大切なことは何でしょう。
大事なのは少しずつやっていくことです。いきなり大きく動こうとしても、しんどいですし無理があると思います。車いすに乗れるようになって、やっと「ちょっと本屋に行ってみよう」というような気になり、棚に手が届かないとか、こんなところに段差が…とか色々なことがわかり、徐々に慣れていきました。焦らずにゆっくりやるのがコツではないでしょうか。
もちろん中にはバイタリティのある元気な障害者の方で、すぐに立ち直ってバリバリ活動する人もいます。しかし決してそういう人ばかりではないですし、それぞれの性格や状態によってまちまちなので。落ち込んでしまっている人が悪いということはありません。そういう人に対して「あの人があんなに頑張ってるんだから、あなたも頑張れ!」といってしまうとさらに落ち込んでしまうかもしれません。
Q:パラリンピックへの意気込みを。
まだまだヨーロッパ勢に胸を借りている感じですが、なんとか一矢報いて「日本ここにあり」を示せればと思います。やはり選ばれたからには、あきらめずに一つでも上をめざして、次の大会や若い世代につながる成果を残したいです。東日本大震災で沈滞ムードの日本を明るくできるような試合をしたいと思います。
Q:県民の方へメッセージを。
これは整体師としての話になりますが、心と体のバランスに注意してほしいと思います。高齢になって少し体が動かなくなると「もう私はだめなんだ」「もう不要なんだ」と心まで落ち込んでしまわれる方がいますが、それは早合点というもので、気持ちの持ちようでいくらでも元気になれます。できないならできないなりに、心のバランスをとることも必要です。障害があっても、高齢でも、人はつながりの中で生きています。心と体のバランスを大切にすれば毎日楽しく生活できるのです。
12日 国際青少年デー
8月12日を「国際青少年デー」とすべきだとする世界青少年担当閣僚会議の勧告が、1999年12月17日、国連総会に認められました。1995年に総会が採択した「2002年まで、およびそれ以降のための世界青少年行動計画」に対する認識を高める方法として、国際青少年デーを支援する広報活動を行うよう総会勧告が出されています。インターネット上での書込み今このページをご覧いただいているみなさんは、普段どのくらいインターネットを利用しますか。中にはブログや掲示板、SNSなどをよく利用している方も多いのではないでしょうか。
確かにそういったコミュニケーションツールは私たちの生活を便利にし、今やなくてはならないものになっています。しかしその反面、安易な気持ちで他人の個人情報や誹謗中傷を書き込んでしまってトラブルになったり、時には事件に発展することもあります。そうならないためにも、ルールやマナーをしっかりと知っておきましょう。
掲示板等における中傷は「名誉毀損」、「殺す」などの書込みは「脅迫」になる場合があります。 「ネット上だから、自分の名前や顔を知られないので、自由に何でも言っていい」ということではありません。
またネット上で書き込んだことは、それがたとえ嘘や根拠のない噂であっても、まるで真実であるかのように瞬く間に広がっていきます。たとえ自由なコミュニケーションの場であっても、他人の個人情報や嘘を書き込むことは許されません。
そして、インターネット上の情報が全て正しいわけではないことを意識して、冷静に判断する必要があります。
掲示板などに書き込むとき、「どうせ誰が書いたかわからないのだから」と思うのは間違いです。 犯罪となる書込みは、警察の捜査等により、書込み者は特定されます。
パソコン一台一台には「IPアドレス」という識別番号が割りふられています。この世界に一つしかない「IPアドレス」で、どのパソコンが使われているかがすぐに捜査でき、それにより書き込んだ人が特定できるのです。
書き込んでいるのは画面でも、その先には人がいます。インターネットを利用する際にはルールとマナーを守りましょう。
県内外で開催される研修会、啓発イベント等を案内します。
戦争体験者お話会
日時:8月11日(土曜日)、8月13日(月曜日)、8月15日(水曜日) 各10時~12時、13時~16時
場所:滋賀県平和祈念館
要申込み
男性の家事・育児参画フォトコンテストの作品を募集しています!!
カジダン部門:家事に積極的な男性を撮影した作品
イクメン部門:育児を楽しむ男性を撮影した作品
応募資格:県内在住の方、または県内へ通学・通勤している方
締め切り:9月4日(火曜日)
大津で起きた中学生のいじめと自殺の事件について、連日報道されています。「いじめ」も「自殺」も重大な人権問題です。二度とこのようなことが起こらないよう、未然防止に県としてしっかり取り組まなければなりません。当課としても様々な形で啓発に取り組んでいきたいと考えています。
編集・発行/滋賀県総合政策部人権施策推進課
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