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じんけん通信(第32号)

平成22年(2010年)12月(第32号)

  • 12月18日は国際移民デーです。日本は移民政策を取ってはいませんが、滋賀県には昨年12月末現在で約28,000人の外国人の方がおられ、のべ83カ国から来られています。詳しくは別添ファイルをご覧ください。
  • そこで今回は外国人住民の支援や国際教育に取り組まれている滋賀県国際協会(SIA)の大森さん(下写真左の方)と光田さん(下写真右の方)にお話を伺いました。

特集 外国人住民と人権

お二人写真

Q:協会の設立やあゆみについて教えてください。

A:当協会は全国に先駆けて1979年7月に当時の武村知事の指導で設立され、平成21年に30周年を迎えました。設立当初は姉妹都市交流が活発な時期でしたので、設立から約10年間は、姉妹都市交流使節団の訪問や受入を中心に、海外の方に滋賀県のことを知っていただいたり、県内の方には文化の違いなどを学んでいただく事業を行ってきました。その後は国際協力も行うようになり、定期的に来県していた様々な国の研修生や日系人留学生の滞在中のお世話を行っていました。
1990年に出入国管理及び難民認定法が改正された結果、100年ほど前にブラジルやペルーなど南米諸国に日本から移住した方の子孫がたくさん日本に来られるようになりました。その後グローバル化が進み、留学や結婚などで様々な外国の方が日本に来られ、「内なる国際化」が叫ばれるようになりました。その頃から当協会も、「内なる国際化・多文化共生」にも目を向け、ここ10年くらいは、国際教育と外国籍住民への支援事業を中心に取り組んでいます。

Q:県内の外国人登録者数は、平成21年12月末ではブラジルの方が3,000人ほど減少していますが、昨年新聞などにも取り上げられたブラジルの方々の労働問題などに関する相談は現在どのようになっているのでしょうか。

A:リーマンショック以降、雇用に関する相談を中心に相談件数が急激に増えましたが、今年6月頃から相談受付は落ち着き始めました。これは、ブラジルに帰国希望の方は帰国し、日本に定住希望の方は日本に残られて一定状況が落ち着いたことや、じわじわと雇用状況が改善されていることが考えられます。
まだ失業中の方もたくさんおられますが、日本語能力のある方などは以前勤めていた企業に呼び戻されており、以前に比べると給料は少ないですが、3ヶ月や6ヶ月などの短期雇用も含めて何とか仕事がある状況です。
しかし、大きな問題は全員が以前の状態に戻っていないことです。解雇の対象になった、日本語能力が不十分な15歳くらいの若者と50代以上の方、とりわけ50代以上の方は厳しい状況がまだ続いており、日本人同様、生活が厳しい方は今も支援物資のお米をもらったり、社会保障で支えられているとも聞いてます。

Q:外国人住民の方々を支援されている中で、どのような問題に気付かれましたか。また、新たに起こっている問題などはありますか。

A:やはり大きな問題は就労です。日本語ができないために就職できない方が、早く何とか仕事を見つけ、賃金を得て、生活していけるようになることが課題だと思います。
また、子どもの問題もあります。親の生活が安定しなければ子どもも安定した生活をおくれません。生活環境を整えないと子どもが学校に通えなくなってしまいます。市町教育委員会が調査された結果、不就学の子どもはほとんどない状態でしたが、目を向けてみると、授業料が払えない等の理由から、外国人学校に在籍はしているけれど学校に通えないという子どもが調査の結果とは別にいるのではないかと思います。
そして、もう一つの大きな問題はその子どもたちの高校や大学への進学です。当協会には外国籍学生を対象とした奨学金制度がありますが、その奨学金だけでは十分ではありません。当協会の奨学金は、4月に学校から申請していただいて6月から支給されるので、受験料や入学金を払える見込みがつかず受験をあきらめたり、せっかく合格しても入学をあきらめている子どもたちがいます。協会で進学情報を彼らの母国語で発信して早くから経済的な準備を行うよう保護者に知らせたり、奨学金制度も整えていますが、協会ですべてをカバーすることはできません。

Q:先日、「日系ブラジル人母子サポートマニュアル」を作成されて、問い合わせが多いというニュースを見ました。出産や育児など様々な情報について、まだまだ外国の方に情報が届いていないという状況なのでしょうか。

A:マニュアルにつきましては、要望をたくさんいただいてお配りはしましたが、しっかり目を通して活用していただく段階まではなかなか至っていないようです。今度説明会を開く予定ですが、やはりこれをいかに役立ててもらうかという活動もしていかなければならないと思います。今回は、日系ブラジル人の方のために作成しましたが、フィリピンや中国の方も増えていますので、その方々に対していかに情報を届けてサポートするかというのが今後大きな課題です。以前、県内で提供されている外国語資料について調査をして、当協会で発行している「レイクLake」(2010年春No.79)にも特集記事として掲載しましたが、生活に関する外国語資料は、ブラジルで使われているポルトガル語の資料はたくさんありましたが、これに比べて中国語やタガログ語(フィリピン)は少なかったです。今後は、様々な言語での情報提供も考えなければならないと思います。

Q:県内市町の相談窓口について教えてください。

A:ポルトガル語とスペイン語(ペルー)による相談対応はかなり充実しています。しかし、中国語やタガログ語での相談受付は、対応窓口が限られている状況なので、今後、多言語での対応をどのように充実していくかが課題になると思います。

Q:県内の日系ブラジル人の方々は独自のネットワークを作って生活されているように思うのですが、中国やフィリピンの方々は、そういうネットワークをお持ちなのでしょうか。

A:中国の方は日本人と結婚して住んでおられるケースも多いです。日本語教室にはよく参加されていますので、そこからいろいろな情報を得ておられますが、外国人もあまり住んでいないような郊外にお住まいだと、情報も届きにくいのではないかと思います。フィリピンの方は、カトリック教会などを通して小さなコミュニティを作っておられますが、そこにタガログ語で訳された情報があまり届いていないのが現状です。
日本人と一緒に生活されている方は、日本語を習得されるのも早いのですが、子育てのことを相談できる人や友達がいなくて、とても辛い思いをされている方もおられます。精神的なサポートも必要だと思います。

Q:ニュースや新聞ではブラジル人学校の問題がよく取り上げられていますが、中国やフィリピンの方々の問題もたくさんあるのですね。

A:国際結婚で、夫婦のうちどちらかが日本人でもう一方が外国人の場合、子どもは日本国籍を持っているので、支援の対象が「外国人児童や生徒」となると、こうした子どもたちは例えば「日本語指導」の対象から外れて支援を受けられません。実際に、校長先生の配慮で言語の支援を受けておられた児童の事例もあります。現場ではこの問題はよく言及されています。

Q:日本語もポルトガル語もどちらも十分なレベルに達していない子どもたち。この問題の解決には何が必要でしょうか。

A:ブラジル人学校に通う子どもたちの家庭は、以前は、何年か経ったらブラジルに帰るということでブラジル人学校を選ぶ保護者多かったのですが、実際には、卒業後も日本に住んでいる家庭が多いという実態があると聞いています。ブラジル人学校の子どもたちは本国と同じカリキュラムをポルトガル語で勉強しているだけなので、例えばある会社から就職のオファーがあっても、日本語もできないし、日本の制度やマナーなどもわからないので、結局雇用されても期待に応えられない、ということがあったと聞きました。これからは日本での生活を視野に入れた教育も必要です。教育については、ブラジル本国領事館や保護者自身がしなければならないこともあると思います。
多くの方が来日してから約10年が経ちますが、幼少の時に来日した子どもたちがちょうど中学や高校を卒業する頃で、大学等に進学したり、しっかりと仕事をされたりしている方もいますが、日本語もポルトガル語も十分にできず、不景気になって解雇され、ニートになっている問題も起こっています。そういう子どもたちが日本語でもポルトガル語でもどちらでもいいので、きちんとことばを身につけて、次のステップに進んで行けるようにすることが今後重要だと思います。

Q:ブラジルに帰られた方もおられますが、帰らずに日本に定住される方も多くなっているようですね。

A:永住者ビザを取得される方も増えています。また、一度ブラジルに帰られた方で、再び日本に戻ってきている人もいます。現在、ブラジル経済はどんどん発展していますが、ブラジルと日本の経済格差はまだ6倍から10倍くらいありますので、一度日本の生活に慣れた方は、帰国してもまた日本に戻って来られることも多いようです。

Q: 「多文化共生」を実現するためには国際教育が必要だと思いますが、貴協会ではどのような取組をされているのですか。

A:学校やいろいろな人権学習の場へ講師やファシリテーター(進行役)を紹介したり、国際教育を実践してくださる方のための講座を開催したりしています。また、当協会が事務局を持っている「国際教育研究会「Glocal net Shiga」(ぐろーかるねっとしが)はいろいろな立場の方で構成されています。Glocal net Shigaでは、滋賀県の課題に合ったオリジナルの国際教育教材を作って普及しています。
最初に作ったのが「ブラジルボックス」(下写真)という教材で、スーツケースの中にブラジルの文化を紹介する小物や写真などを入れています。日本の学校に通っているブラジルの子どもたちは、周りの子どもたちから異質なものと見られるのが怖くて、自分のバックグランドを消してしまおうとしたり、アイデンティティを確立できずに悩んでいたりします。親が授業参観に行くと、「友達の前ではポルトガル語で話しかけないで」と言ったという悲しい話を聞きました。
そこで、いろんなルーツを持っていることはすばらしいことだと教えられる教材を作ろうということでできたのがこの「ブラジルボックス」です。作ってから6年ほど経ちますが、今も学校や地区懇談会などで使っていただき、要望があればブラジル人の講師も派遣して授業を行っています。
最近とても嬉しかったのは、ブラジル籍の子どもが3人いるクラスでこのボックスを使って授業をされたときの話です。この3人の子どものうち1人は、日系の子どもで、日本名で学校に通っていたそうですが、この授業を受けた翌日からブラジル名(本名)で学校に来られたそうです。きっと本人も、そして周りの子どもたちもブラジルに対する見方がプラスに変わったのだと思います。わずか45分ほどの授業がきっかけで価値観が変わったり、自尊心が生まれるという、教育の持つ力の大きさを実感できたお話でした。
次に「カルタ“わたしん家(ち)の食事から”」という教材です。外国人の子どもたちが日本の学校で困ることは、ことばの問題も大きいのですが、給食が食べられないというのも大きな壁だと聞いて、好き嫌いとは違って、異なる文化に飛び込むストレスというものを何とか周りの人に理解してもらう方法はないかということで作りました。ゲームを通して、異文化がぶつかる瞬間やマイノリティの気持ちを疑似体験してもらえるようにと作った教材です。この教材は全国で使っていただいており、教育関係者やNGOの方々が、人権や国際理解の観点から活用されています。
「非識字体験ゲーム『ここは、何色?』『はじめてのお見舞い』」という教材は、外国人を受け入れる側である日本人に、外国人のことは「よそ事」「他人事」という気持ちがあることが、外国人との共生を難しくしているのではないかと考え、日本語から情報が得られない方、途上国の非識字の方の状況を学習していただくために作りました。
「ここは、何色?」は、オリジナルの多言語色辞書を使いながら色を塗ると絵や文字が浮かんでくるというものです。世界には色の名前でもいろんな言葉があるということを理解していただけます。また、ゲームのルールもいろいろな言語で書かれていますので読むことができずルールがわからなければゲームに参加することもできないことから、非識字者の状況を少し体験することができます。「はじめてのお見舞い」は、海外に暮らすことになった人が、ある日家族が交通事故に遭い、指示どおり、買い物をして病院に行くという状況設定になっています。選択肢がタイ語で書かれたカードを見るだけでは判断ができない場合には、タイ語の音を聞いてどこまで理解できるか、音がだめだったら身振りや絵を描くなどにより意思を伝えなければなりません。言いたいことが伝わらなくて不安に思ったり、逆に言いたいことを伝えられた喜びなどを自分自身で体験した後に、県内に住む外国人の方の体験談を読んで振り返りをします。私たちの身近に日本語がわからない人がいないか、もしいるとしたらどんなことを配慮すればいいかを考えていただければと思います。また、非識字率の高い国の現状も紹介していますので、非識字とは何か考えるきっかけにもしていただきたいと思います。
国際教育は外国人の子どもたちのためだけにあるのではありません。多文化共生には、制度やことばも大切ですが、心の壁を低くすることも大切です。心の壁を低くするためには「体験」が有効で、問題を自分の身を置き換えて考えていただくと理解しやすいと思います。これからますます海外で活躍する日本人も多くなっていくでしょうから、こうした人権感覚を育むことは非常に重要であるでしょう。また、多くの方が地域に暮らす外国人に気付いてくださることも重要です。以前は外国人のことに関心のある方の前で話をすることが多かったのですが、最近は企業や自治会などで講師を務めることが増え、大変嬉しく思っています。 

ブラジルボックス写真
部屋写真

 Q:他に取り組まれていることについて教えてください。

A:当協会ホームページに、多言語で時間割や校内標示を作成できる「多文化共生学校づくり支援サイト」を開設していますが、全国で使っていただき好評を博しています。
また、7言語で発行している「みみタロウ」という情報紙があります。これは、相談窓口から得た外国人のニーズを汲んで紙面を構成していますが、ボランティアの皆さんが中心となって作成してくださっています。
最近では、全国に先駆けて近畿の国際交流協会の間で災害時の外国人支援の協定を結びました。これは、災害時に外国人を助けるために広域で連携して取り組むことを目的としており、例えば、もし滋賀県で災害が起こったら、京都や大阪から支援に来てもらうというものです。また、災害時には結局は住んでいる地域の人たち同士で助け合うため、日頃から住民同士がつながりを持つことが大切なので、地域の防災訓練に外国人も参加できるような取組を進めています。

Q:多文化共生を進めていくために必要なことや、行政への要望などをお聞かせください。

A:多文化共生というと外国人支援というイメージが先行していますが、そうではなくて、日本人や日本社会のためでもあるという視点が必要です。外国人の自立を促すための支援も大切ですし、受入側の理解も促進しなければいけません。
外国人が仕事に就き生活が安定する環境が促進されれば、外国人が消費者となり税金や年金を納め日本社会を支える存在になります。多文化共生の推進は、少子高齢化の進む日本にとってプラスになるという意識を持つことが必要です。行政にはこのような意識を持って施策を進めていただきたいですし、このことを広く県民の方に伝えていただきたいです。そして県民の方には外国人を仲間として積極的に受け入れていただきたいと思います。「言葉が通じるかな?」と不安に思われる方もおられるかもしれませんが、「こんにちは」の一言で状況はずいぶん変わると思います。お互いをよく知り、お互いに歩み寄ることでよい関係を築いていただきたいです。

滋賀県国際協会HP:http://www.s-i-a.or.jp/

☆☆☆人権カレンダー12月☆☆☆

  • 1日世界エイズデー

WHO(世界保健機関)は、1988年に世界的レベルでのエイズまん延防止と患者・感染に対する差別・偏見の解消を図ることを目的として、12月1日を”WorldAIDSDay”(世界エイズデー)と定め、エイズに関する啓発活動等の実施を提唱しました。日本でも、その趣旨に賛同し、毎年12月1日を中心にエイズに関する正しい知識等についての啓発活動を推進しており、全国各地で様々な「世界エイズデー」イベントが実施されています。

今年度の活動:http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000vqrr.html

  • 2日奴隷制度廃止国際デー

12月2日の「奴隷制度廃止国際デー」は、国連総会による「人身売買および他者の搾取の禁止に関する条約」採択の日を記念するものです。
人身取引は許してはならない問題です。

  • 3日国際障害者デー

1992年、「国連障害者の10年」(1983~1992年)の終結にあたり、国連総会は12月3日を「国際障害者デー」と宣言しました。国際障害者の10年は、障害者の現状改善と平等な機会の提供を行うよう、一般の意識を高めつつ立法措置を制定する10年となりました。総会ではさらに加盟国に対し、障害のある人々の社会参加をいっそう促進させるため、この国際デーに重点を置くよう呼びかけました。

  • 3日~9日障害者週間

平成16年6月に障害者基本法が改正され、それまで12月9日を「障害者の日」と定めていた規定から、12月3日から12月9日までを「障害者週間」と定める規定へと改められました。

12月9日は、昭和50年(1975年)に「障害者の権利宣言」が国連総会で採択された日であり、国際障害者年を記念して、昭和56年11月28日に国際障害者年推進本部が12月9日を「障害者の日」とすることに決定しました。その後、平成5年11月に心身障害者対策基本法が障害者基本法に改められた際に、12月9日を「障害者の日」とすることが法律にも規定されました。

「国際障害者デー」である12月3日から我が国の「障害者の日」である12月9日までの1週間については、平成7年6月27日に障害者施策推進本部が「障害者週間」とすることを決定しています。

今年度の活動:http://www8.cao.go.jp/shougai/kou-kei/h22shukan/main.html

  • 4~10日人権週間

国際連合は、昭和23年(1948年)第3回総会で世界人権宣言が採択されたのを記念し、昭和25年(1950年)第5回総会において、世界人権宣言が採択された12月10日を人権デーと定めるとともに、すべての加盟国にこれを記念する行事を実施するよう呼びかけています。法務省と全国人権擁護委員連合会は、世界人権宣言が採択された翌年の昭和24年から毎年12月10日の人権デーを最終日とする1週間を人権週間と定め、人権尊重思想の普及高揚のための啓発活動を全国的に展開しています。

  • 10日人権デー

1950年、国連総会はすべての国家と関係機関が12月10日を「人権デー」として記念するよう呼びかけました。12月10日は、1948年に総会が世界人権宣言を採択した日にあたります。

  • 10日~16日北朝鮮人権侵害問題啓発週間

北朝鮮当局による人権侵害問題に関する国民の認識を深めるとともに、国際社会と連携しつつ北朝鮮当局による人権侵害問題の実態を解明し、その抑止を図ることを目的として、平成18年6月に「拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律」が施行され、国及び地方公共団体の責務等が定められるとともに、毎年12月10日から同月16日までを「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」とすることとされました。
我が国の喫緊の国民的課題である拉致問題の解決を始めとする北朝鮮当局による人権侵害問題への対処が国際社会を挙げて取り組むべき課題とされる中、この問題についての関心と認識を深めていくことが大切です。
我が国の喫緊の国民的課題である拉致問題の解決を始めとする北朝鮮当局による人権侵害問題への対処が国際社会を挙げて取り組むべき課題とされる中、この問題についての関心と認識を深めていくことが大切です。

http://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken103.html

  • 18日国際移民デー

国連経済社会理事会の勧告を受けて、国連総会は12月18日を「国際移民デー」と宣言しました。1990年のこの日、「すべての移民労働者とその家族に人権保護に関する国際条約」が採択されています。総会では、すべての移民の人権と基本的自由の尊重を保障するより一層の努力が必要となる点が強調されました。世界では約1億3,000万人が故国を離れて生活していると推定されています。世界で35人に1人は移民と推定され、故国以外の国で働き生活しています。

■じんけん豆知識「在留資格って?」

みなさんは「在留資格」というものをご存じでしょうか。外国人が日本に滞在するためには、その根拠となる在留資格が必要です。在留資格にはそれぞれ日本国内での活動の範囲が定められており、ビザの取得などに関係しています。日本では現在27種類の在留資格があり、大きく分けると「身分・地位」に関するものと「活動」に関するものの二つがあります。前者には国内での活動に制限がなく、後者は定められた活動以外を行うためには許可が必要です。

  • 「身分・地位」に関するものの一例…永住者、日本人の配偶者等
  • 「活動」に関するものの一例 …教授、芸術、報道、医療、人文知識・国際業務(通訳など)、企業内転勤、興行(俳優、プロスポーツ選手など)、技能(料理人、パイロットなど)、留学、短期滞在(観光など)、特別活動(ワーキングホリデーなど)
在留資格別割合グラフ
平成21年末における在留資格別割合(法務省)

※特別永住者とは在日韓国朝鮮人とその子孫の方を指し、一般永住者とは永住許可を受けた方(原則10年以上日本に住んでいる方が取得可能)を指します。

このように日本には色々な形で滞在されている外国人がたくさんいらっしゃいます。私たち一人一人も、周りにいらっしゃる外国人の方に対して、先入観を持つことなく相互理解を深めていきましょう。

■イベント・行事案内

県内外で開催される研修会、啓発イベント等を案内します。

県内

  • 人権尊重と部落解放をめざす県民のつどい

日時:12月5日(日曜日)9時40分~(受付は9時20分~)
場所: 滋賀県立文化産業交流会館

  1. オープニング「心をつなぐメッセージミニコンサート」
  2. 意見発表「T君が教えてくれたこと」
  3. 地域からの発信
  4. 記念講演「命を輝かせるために」向井亜紀さん(タレント)
  • さんかく塾地域密着課題セミナー「多様な家族像シングルマザーライフに迫る」

日時:12月15日(水曜日)13時30分~15時30分
場所:滋賀県男女共同参画センター”Gネットしが”
講師:大森順子さん(NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ・関西事務局長)
定員:30名(参加無料)

  • 男女共同参画社会時代の大学-今、滋賀県立大学では-

日時:12月18日(土曜日)14時00分~16時30分
場所:滋賀県立男女共同参画センター”Gネットしが”
基調講演「男女共同参画社会に向けて滋賀県立大学に期待すること」滋賀県知事嘉田由紀子
定員:400名(参加無料)

県外

  • 2010年度 高麗美術館コレクション名品展「みんなで学ぶ 朝鮮・韓国の歴史と思想」

期間:10月23日(土曜日)~12月23日(木・祝)

  • 大阪人権博物館共催展「ひめゆり平和への祈り~沖縄戦から65年~」

期間:11月16日(火曜日)~12月26日(日曜日)
場所:特別展示室、ガイダンスルーム2

  • 和い輪い人権ワークショップ 言葉と差別どんな言葉に、人は傷つくのだろう…?

日時:12月9日(木曜日)13時30分~16時30分
場所:京都市男女共同参画センター 「ウィングス京都」
申し込み締め切り:12月2日(木曜日)

  • 水平社博物館第11回企画展「コリアと日本~「韓国併合」から100年~」

期間:12月10日(金曜日)~2011年3月27日(日曜日)

  • 京都部落問題研究資料センター 2010年度部落史連続講座 PART2

日時:12月10日(金曜日)
内容:「京都市東九条におけるスラム対策と同和行政―高度成長期の部落問題と政策的認識―」
場所:京都府部落解放センター実習室

  • 北朝鮮人権侵害問題啓発週間パネル展および映画上映
  1. パネル展 12月10日(金曜日)~12月16日(木曜日)
  2. 映画「めぐみ-引き裂かれた家族の30年」12月11日(土曜日)14時~15時30分

会場:ピースおおさか(大阪国際平和センター)1階特別展示室

  • 大阪人権博物館学芸員セミナー「「ひめゆりの塔をめぐる人々の手記」を読む」

日時:12月11日 (土曜日)14時00分~
場所:研修室

  • ふしみ人権の集い2010第2回学習会 若い世代からの人権メッセージ移民と渡日の歴史を背負った若者の思いに学ぶ

「だから生きるんだ-『いじめ』から『非行』へ、そして『世界人』」
日時:12月11日(土曜日)13時30分~16時30分
場所:京都教育大学藤森学舎F棟大会議室2
問い合わせ先:深草支所まちづくり推進課(TEL:075-642-3203)

  • 考えてみませんかあなたの人権わたしの人権「『大逆事件』が問いかけるもの-百年前の現実から私たちの日常へ」

日時:12月13日(月曜日)19時00分~20時30分
場所:京都府部落解放センター
問い合わせ先:部落解放・人権確立政策要求京都市実行委員会(TEL:075-415-1041)

  • アムネスティ・フィルム・フェスティバル2011

日時:1月29日(土曜日)・30日(日曜日)11時(受付10時30分)
場所:ヤクルトホール
上映作品:『ビルマVJ 消された革命』他
入場料:大人3000円/学生2500円

編集後記

先日テレビで日系アメリカ人をテーマとした連続ドラマが放送されていましたが、ご覧になった方はおられるでしょうか。私自身日本から外国へ渡った方達について深く考えたことがなかったので、とても勉強になりました。日本にいると移民というものや外国人について考える機会はなかなかありませんが、どのような理由にせよ見知らぬ異国で生活する不安や苦労は想像することができるはずです。そのような不安や苦労を受け止め受け入れていく暖かな社会を作っていきましょう。

編集・発行/滋賀県県民文化生活部人権施策推進課

お問い合わせ
滋賀県総合企画部人権施策推進課
電話番号:077-528-3533
FAX番号:077-528-4852
メールアドレス:cf00@pref.shiga.lg.jp
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