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「じんけん通信」(第27号)

「じんけん通信」は、県職員の人権意識の高揚と人権の視点に立った行政の一層の推進を図るために、人権施策推進課から定期的に発信してきたものですが、平成22年度からは、このホームページ上に公開していくこととしました。ブラウザの「お気に入り」に入れていただければ感激です。

じんけん通信

平成22年(2010年)7月(第27号)

  • 人権をもっと身近に学び、理解を深めていくために、国や県、市町などでは、さまざまな取り組みが行われています。啓発ポスターや人権作文、研修会、講演会などが行われており、皆さんも一度は目にされたり、参加したりといった経験がおありかと思います。
  • 毎回、さまざまな人権の分野で取り組んでおられる方々を訪問し、現場の声を届けていきたいと思います。どうか、よろしくお願いします。

特集 刑を終えた人と人権

滋賀県地域生活定着支援センター
  • 平成21年度から厚生労働省の事業として、「地域生活定着支援センター」が各都道府県に整備されてきています。そこで、今回は昨年8月に開所した滋賀県地域生活定着支援センター所長の中川英男さんにお話を伺いました。ここでは、矯正施設(刑務所・少年刑務所・拘置所または少年院)退所者の中で、高齢または障がいを有するため福祉的な支援を必要とする人たちに対して、退所後直ちに福祉サービス等につなげる社会復帰の支援を、保護観察所と連携して進めておられます。

今まで見過ごされてきた問題と聞きますが・・・

Q:国のほうで各都道府県に原則1つずつ地域生活定着支援センターを設置するということですが、全国で親族等の受け入れ先がない満期釈放者は日本全体で年間7200人、その内65歳以上の高齢者や障がいのある人が約1,000人いるという発表になっていますが、滋賀県ではどういう状況でしょうか?

A:モデル調査からは、いわれる通り支援の必要な人が毎年1,000人くらいはいるということですが、平成21年8月に滋賀のセンターが開所しましてから、いま14名の特別調整※の依頼を受けていて、滋賀県は、人口も含めていろんなところで(全国の)1%県と言われますが、それを超えるペースです。ただ各都道府県の状況は、人口比通りにならず、刑務所の数や定員 によりばらつきがあります。滋賀県には刑務所は1つ、定員は650名程度なので、当センターはそこから退所される人を支援対象としています。また他県の矯正施設を出て、滋賀県で住みたいという人も支援の対象となります。

※高齢であり、または障がいを有する入所者等であって、かつ、適当な帰住予定地が確保されていない者を対象として、特別の手続きに基づき、帰住予定地の確保その他必要な生活環境の整備を行うもの。

Q:主に高齢者が中心でしょうか?

A:当初は知的障がい者主体のモデル事業でしたが、実際蓋を開けてみると、全国的に高齢者を中心に候補者があがってきました。これはこの事業が高齢者と障がい者が対象となっていますが、「障害」の認定が刑務所の中では難しいためと思われます。今年に入ってから、若い年代の人で、知的障がい・精神障がい・発達障がいの人もあがってきました。

Q:そのような人に対して、センターでは具体的にどのような支援をされているのでしょうか?

A:まず、地域生活定着支援センターのコーディネート業務対象者には、決まりがあります。

  1. 矯正施設のなかで、高齢か、障がいがあると思われる人(確定できていなくてもよい)
  2. その人が福祉サービスにつながることを望んでいること(本人の意思)
  3. 帰るべき場所がないこと

などが条件です。

センターの支援では、まず帰るべき場所がない方に住む場所を見つけることが大きな業務になります。人によって希望がありますし、その人の状況によって、使える施設や福祉サービスの中からその人がどこで生活するのかをコーディネートしていきます。

また、以前に罪を犯した原因の一つに生活環境がある場合、その生活環境を整えることも含まれてきます。住む場所、プラス、人間関係や周囲の環境、支援者と結びつけられるか、お金の管理の問題など、いろんなことをコーディネートしていきます。

Q:そうした支援は、今までも法務行政の中で保護司さんのところでやられていたことですよね。

A:ところが更生保護行政では、多くは身元引受人がいて帰る場所がある人が、仮出所をし、刑期が終わるまでの間のことだったんです。一方当センターでは、身元引受人が誰もおらず帰る場所もなく、刑期満了で刑務所を出たもののその日から暮らしていけなくて、仕方なく刑務所に戻りたいがために再び罪を犯してしまうようなケースを扱っており、そこが保護観察所の業務とは違っています。

今まで満期で出てきた人は、本人が希望すれば保護観察所において緊急保護として、一時的にわずかな保護が与えられるだけでした。アパートを探してくれる、生活保護の申請に一緒に行ってくれるとかいうことはできていませんでした。軽微な罪で短期間刑務所に入り、すぐに出所し、また逮捕されるといった負のサイクルを10回も繰り返す人もおられます。当センターの任務は、福祉の支援を入れることで、この負のサイクルを断ち切ることです。

負のサイクルを絶つために

Q:そうだったのですね。保護司が立ち直りを見守ってくれるものかと思っていました。

A:模範囚であっても、身元引受人がいない人は満期まで務めることになります。残念ですが障がいのある人、高齢の人は一般受刑者の平均より仮出所率がかなり低いのが現状です。本人が保護観察所に出向かないといけないので、支援を求めていくことすら十分できない状態だったのです。

Q:そういう悪循環を断つことがこのセンターの取り組みなのですね。

A:出所後、地域でうまく暮らせていなくて地域から一般相談があがってくるということもあります。一般の相談の中には、地域生活定着支援センターのない県の刑務所を出た滋賀県出身の人が、滋賀県に帰ってきたいものの身寄りがなくて、ホームレスになりかけた状態の中で相談にあがってくることがあります。センターがまだ全国に整備されていないということもあり、事前情報がなく、いきなり目の前に相談に来られるというケースもあります。

出所→困窮→再犯の悪循環を絶つために・・・

Q:滋賀刑務所から特別調整が必要な候補者があがってくるということですが、支援はどの時点から始まるのですか?

中川センター長

A:開所当初はあまり時間がなく、退所が2ヶ月後という方もありましたが、今はだいぶ早い内からあがってくるようになり、中には23年度に満期を迎える人もいます。身元引受先を決定できれば、本人が真面目に服役していると仮出所の可能性が生まれてくるので、あがってくる時期が早いほどこちらとしてはありがたいです。時間をかけてその人のこれまでの生活環境についての調査をし、本人の思いを聞き取り、面接を繰り返しながら信頼関係を築きつつ準備していくので、できたら半年程度の期間はほしいとお願いしています。幸い、最近は早めに候補者をあげていただくようになってきています。

Q:出所前の面談ではどのようなことを聞き取っていくのですか。

A:人権ということで言えば、実際に面談してみると、既に認知症があったと思われる高齢者が食料品の万引きをして逮捕・起訴されていました。1回くらいなら謝って許されたり、家族がいてお金があれば弁償して身柄引き受けをすることで済み、起訴されないことが多いのです。逮捕された段階で、もしかしたら認知症がすでに始まっていてコントロールができない状態だったのではないかと思われる人もいました。そうだとすると刑罰ではなく、福祉の見守りが必要だったということになります。

Q:発達障がいを抱えた人には、ある方向ですばらしい才能があるが、コミュニケーションが苦手で孤立していくことがあると以前の取材で学んだのですが、障がいに対する親の理解がなければ、「この子はおかしい」と言って余計孤立させてしまう場合など、その中で支援関係が築けていなかったんでしょうね。

A:この定着センターの研究事業を先んじて取り組んでおられる、社会福祉法人南高愛隣会の田島良昭理事長は、いつも講演の際、我々福祉の人間が今までこういうことに気付いていなかったことに謝罪するところから始められています。

H18年度の法務省の統計では、新受刑者のうちIQ69以下の人が7563名(22.8%)いるにもかかわず、たったの265名(0.8%)が知的障がい者となっています。しかし、田島先生が全国15箇所の刑務所を選んで行なわれた調査では、知的障がい者27024人中410名で1.5%に上り、その中で療育手帳を持っていた人はたったの26名で、6%しかいないことがわかりました。

欧米では知的障がい者の発生率が人口の2%と言われていますが、日本では欧米の4分の1にあたる0.5%程度しか療育手帳を持っている人がいないし、軽度の知的障がいの人や、知的障がいがあっても「障害の認定」を受けるのを拒否して認定されていない人もたくさんおられます。親御さんや家族が元気でいるうちはなんとか支援を受けながら世間のなかで過ごせるが、親が亡くなったりして生活が崩れていき、罪を犯してしまった人もありました。先ほどの6%にあたる、すでに療育手帳を持っていて福祉の支援も受けていながら犯罪につながっていたという人は、そのほとんどが親からの虐待や育児放棄、親自身も障がいがあるなどの課題を抱えておられます。しかし一方ではある程度の能力がありますから、そのギャップを抱えている人が多いです。我々の業務がもっとこういう人にも対応できるよう、もう一歩突っ込んで、障がいのこと、生育歴の中で抱えてきたマイナス要素にアプローチできるシステムや支援が整備されていけば、こういった犯罪はなくせます。

Q:住むところの確保だけでも大変と思いますが、一般の求人でも大変な時代に、出所者を引き受ける人や仕事探しはご苦労が多いのではないでしょうか?

A:まず、住所がないのでどこの行政にも引っ掛かりません。今は地域福祉の時代なので、そこの地域の住民を相手にするというスタンスが強いですから、住民でない人を抱えるということは財政的にも人的にも厳しいですので、正直、歓迎されないことが多いですね。

Q:自立していくための生活環境の整備にご苦労いただいているところですが、協力者や支援者はまだまだ少ないでしょうか?

A:受け入れるにしても、もし入所後に再度犯罪をしたら施設の名前が出る、他の利用者から苦情が出る、そういう方を受け入れるプログラムを持っていない、人手が足りないなど、いろいろ言われることはあります。福祉の仕事はまず利用者との信頼関係を築いてからですが、退所者自身が負のサイクルで人間不信に陥っているので、簡単に信頼関係を築けず、時間がかかることがあります。生活保護の救護施設にもそういうメニューはなく、受け入れていただいたところにがんばっていただくしかない状況です

誰もが幸せに暮らしていける社会作りのために・・・

累犯障害者

Q:山本譲司さんの本『累犯障害者』を読んで、「刑務所の中が天国だ」と言っていた受刑者の言葉がありましたが、社会がそういう人に冷たくしていたというのが一番の問題だと思いますが、県民の人々に知っていただきたいことはありますか?

A:一般的には刑務所に入ることはマイナスイメージですよね。しかし実際どんな人が刑務所に入っているか話させていただくと、随分イメージが違ったと聞いたことがあります。講演会等で、現代社会において少し変わっていたら閉め出してしまうということが、かえって悪い方へ追いやっていっているという話をさせていただいています。すると、「犯罪に至る前に、周りが気をつけていく、孤独にさせない、お節介を焼くことが自分たちの役目」という民生委員さんの感想がありました。そういう気持ちで、民生委員さんをはじめとする地域の人々によるサポートや、アパート探しや仕事探しの際に、どうすればその人が悪いことに走らずに済むか考えながら受け入れていただけると有り難いです。

しかし、まずはこういった人たちがいるという現状を知っていただくことが大切です。

Q:刑務所が天国と言わしめるような社会ではおかしいですよね。そこに行くまでになんとか福祉や支援で引き止められなかったのかという悔しさを感じますね。

A:身近な人が福祉とつないでいただけたりすれば違うでしょうけどね。一人ひとりの生活環境調査といって、できるだけ丁寧に過去の生活状況を本人の了解を得て調べさせてもらっています。刑務所からの情報は、どうしても犯罪歴や犯罪名などマイナス情報なんですね。そうではなくて、その人がどういう育ち方をして、罪を犯さずうまく社会で暮らせていた時はどうだったのかを調べます。すると、今後どういう生活環境が整えば罪を犯さずにすむかのヒントになる。そういう丁寧な調査と丁寧な支援作りにもって行ければベストですが、なかなか現実は住まいを見つけることで精一杯になってしまい、本人が望まない生活だったりすることもあります。

Q:県の福祉部局や労働関係など、県の行政担当者とも関わることも多いと思いますが、こういったセンターの存在を知らない職員もいると思いますので、行政の職員がどういったことに気をつけたらよいかメッセージをお願いします。

A:この事業はもともと国が行う予定でしたが、福祉は地域の時代だからということで、まずは都道府県レベルですることになりました。しかし実際に受け入れてもらうのは市町村なんですね。市町村の中にはこれは県の事業だと冷たい言い方をされることもあるので、市町村への指導・啓発を県にもっと行ってほしいというのはあります。また市町村の負担が大きくなると財政的な問題もありますので、バックアップをしていただきたい部分もあります。滋賀県も退所者を受け入れた事業所に対する助成制度を、国の規定に基づいて作っていただいています。ただ予算も限られているので広報はあまりされていないようで、私たちが制度があることを伝えるくらいの広報しかできていません。他県ではこの制度がない県もありますが、そういった制度をもう少し充実していただけたらと思います。

Q:現在一般の障がい者の就業さえ難しく、法定雇用率の達成もできていない状況です。障がいのある人を受け入れる前にどのようなことを学んでおけばよいでしょうか。

A:知的障がいの人が物を盗ると言っても、突き詰めていくと難しい問題で、そこに至る背景も様々です。一般の人に奥深いところまで理解してもらうことは難しいので、せめて福祉の職員には理解してほしい。その人と世間との間に入って、その人も社会も両人守る、その人に罪を犯させないということは社会を守ることでもあり、被害者を出さないということなのです。あまり再犯防止のことばかり言っていると、刑務所となんら変わらないということになってしまいます。トラブルを起こしてほしくないからと閉じこめてしまうのではそれこそ人権問題になってしまいますので、せめて行きたいところに誰か一人必ず付いてきてくれるというサービスがあればと思います。

Q:できるだけ早めに支援をつなげて、矯正施設に入る前にその人が望ましい居場所を見つけるような良いサイクルを作るためには、最初の段階でどういう支援が必要になってくるでしょうか?

A:すでに司法の場に福祉が入っていくような活動を始めた人々が全国に出てき始めています。岐阜県では警察官に向け、知的障がいとはどういうものか理解してもらうためにパンフレットを配っています。取り調べ時の留意点等を書いています。

また、知的障がいのある人が電車の発車間際に急いで乗ろうとしてパニックになり、女性にぶつかって痴漢と思われた時、駅員さんの「また問題を起こしよって」の一言で女性が彼を常習犯と勘違いし、起訴されてしまったことがあります。この場合も駅員さんが障がいについて理解があれば起訴まではいかなかったかもしれません。

裁判の中で、矯正施設に入れることが本当に更生につながるのか、あるいは福祉の支援を濃厚に入れて生活支援を入れたり、認知療法のようにどういう時にどういう対応をすべきかの訓練を受けたりすることが再犯を防ぐので、福祉の中で更生を考えるほうがいいのかという議論があります。中には裁判の場に福祉の支援者が出廷して、この人をこういうふうに支援していきたい、その中で見守りを強化し、精神的な安定をどのように図っていくか考えますということを証言し、実刑から執行猶予に変わったということがありました。

最近、刑務所も心理職を入れたり、ドッグセラピーを取り入れたり新しい試みもしていますが、まだまだ多くの刑務所が旧態依然とした状態なので、司法と福祉がいろんな意味でつながっていけば、大きく変わってくると思いますし、そうなってほしいですが、まだ始まったばかりのところです。

Q:法務省の考えとしては、再犯して再び戻ってきてもらっては困るというような考えでしょうが、この問題に福祉関係者も気付いてなかったのではないでしょうか。保護観察は国が行うので、県行政も啓発を行うくらいしかなかったのですが、福祉の方としても今後はどんなことに取り組まれますか?

A:法務省は再犯防止が念頭にありますね。ただ、私たちは再犯防止が最初に来るのではなく、一人ひとりの福祉・幸せはどうあるのか、安定した生活を第一に考えています。私たちは刑務所に入る前の段階で、いろんな事業所で誰かの物を盗ったとか、誰かに抱きついたとかの問題があってもその場で収めたり、警察まで行って引き受けに行って終わったりはしていましたが、実際にはその先の段階まで至っている人がたくさんいるということにはあまり気付いてなかったということですね。

そういった人々を受け入れる側としても、負担も不安も大きいのは事実なので、事業所さんが安心して受け入れてもらえるよう、刑務所を出て社会に出るまでのリハビリ機関として、もう少し濃厚な関わりを持てるつなぎの場所があればと思います。もちろん、司法の中で更生保護施設がありますが、これまでは、社会的に自立できる人しか入れなかったので、高齢者や障がいのある人を受け入れる人的資源もノウハウもなかったこともあり受け入れてもらえなかったという現実があります。

我々はソフトランディングと呼んでいますが、いきなり地域の福祉につなげるよりは、ワンクッション置いて、その人の生活能力、支援の必要な部分を見極めて、本人の思いも見極めて、福祉のサービスにつなげていければと思います。

発達障がい者の犯罪理解や更生のための専門機関が、イギリスやオーストラリアにはあります。受刑者のあり方がその国の人権感覚のレベルであると、更生保護の本にはよく出てきますが、そういう人たちへの対応をどれだけ国が行っているのか、人々が向かい合っているのか、ある意味、人権感覚の物差しだと思います。そういったところもいずれ、進んでいけばありがたいです。

★知らなかったことばかりで勉強になりました。中川さんありがとうございました。

★※「障害」の表記について
「障害」の表記のあり方については、「障がい」「障碍」などに変えるべきであるという意見があり、現在、国においても検討が進められています。
滋賀県では現在のところ、法令等で使用されている「障害」の表記を使用していますが、記事内では、団体の御意見を尊重して「障がい」と表記しています。

☆☆☆人権カレンダー7月☆☆☆

◎7月は企業内同和問題啓発強調月間、社会を明るくする運動強調月間です

  • その他月間「青少年の非行・被害防止滋賀県強調月間」

「『愛の血液助け合い運動』月間」

  • 4日協同組合の国際デー

1992年、国連総会は1995年7月の第一土曜日を「協同組合の国際デー」と宣言しました。この日は、世界100カ国に7億6,000万人の傘下団体組合員を持つ国際協同組合連合の設立100周年にあたる日でした。 その後1994年の総会で、協同組合が経済・社会開発に不可欠な要因となってきていることを認め、各国政府、国際機関、専門機関および国内・国際協同組合組織に対して、この国際デーを毎年のものにするよう勧めています。

  • 11日世界人口デー

1989年、国連開発計画(UNDP)管理理事会は7月11日を「世界人口デー」と定めるよう勧告しました。1987年7月11日の「50億人の日」から発展したこの日は、開発計画全体の状況を踏まえながら、人口問題が緊急で重大な問題であること、またこれらの問題の解決策を見出す必要に迫られていることに焦点を当てようとするものです。国連人口基金によると、2002年、世界の人口は63億人で、年間7,700万人の増加を続けています。国連の予測によれば、2050年の人口は74億人から128億人に達するものと見られていますが、最も現実的な数字は89億人であろうと予測しています。

■じんけん豆知識「選挙と人権」

来たる7月11日は第22回参議院議員通常選挙、滋賀県知事選挙の投票日です。選挙権(投票する権利)は参政権の一つであり、20歳以上の男女全てに与えられた大切な権利です。みんなが権利を行使できるよう、どのような配慮がされているのでしょうか?素朴な疑問をまとめてみました。

◎なお選挙は投票日当日に投票所において自書により投票することが原則であり、下記の制度は特別な事由により例外的に認められるものです。

  1. 目の見えない人はどうやって投票するの?
    • 投票所で申し出れば点字器による投票ができます。点字が使えない人は代理投票制度を利用して代筆してもらうことも可能です。H21年の衆議院議員総選挙では県内で88人が点字投票を行いました。
  2. .自分で字が書けない人は?
    • 字が書けない人については、点字が使えない人と同様に投票所での代理投票ができます。なおこの場合の対象者は身体障害者に限らず、骨折などによる一時的な障害や字の読み書きができない人も含みます。当日だけでなく期日前投票においても全ての投票所で実施されています。H21年の衆議院議員総選挙における代理投票制度の利用者数は県内で約1,200人でした。
  3. 身体が不自由で投票所に行けない人はどうしているの?
    • 一定の障がいがある人には、不在者投票の一つとして郵便などによる投票が認められています(申請が必要)。また上肢または視覚の障がいの程度が一定以上の人は、予め申し出ておけば家族などの有権者が代筆することもできます。
  4. 福祉施設で暮らしている高齢者や病院に入院している人はどうしたらいいの?
    • 一定の条件を満たす病院や老人ホームなどで不在者投票施設に指定されたところでは、入院・入所中の有権者はその施設内で不在者投票できるようになっています。

この他にも投票所の増設・バリアフリー化など様々な配慮がすすめられています。

一人一人の大切な一票を投じるために、みなさんぜひ選挙に行きましょう!!!

■イベント・行事案内

県内外で開催される研修会、啓発イベント等を案内します。

県内

  • さんかく塾 ウェルカムセミナー「安心の生き方女性を救う法律の基礎知識」
    • 日時:7月8日(木曜日)13時30分~15時30分
    • 場所:滋賀県立男女共同参画センター“G−NETしが”
  • G-NETシネマ 「りんご」
    • 日時:7月16日10時00分~
    • 場所:滋賀県立男女共同参画センター“G−NETしが”視聴覚室
  • 滋賀県主催仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)手紙・ポスターコンクール作品募集!
  • 2010年度地域リーダー養成講座 人権を大切にする地域社会の創造が求められています。 あなたも人権啓発活動にかかわる魅力あるリーダーに
    • 日時:7月26日 (月曜日)10時00分~16時00分
    • 場所:解放県民センター光荘第4・5会議室
    • 申込は滋賀県人権センター(077-522-8253)まで

県外

  • 講座・人権ゆかりの地をたずねて「室町時代の祇園祭-武家と公家の見物をめぐって-」
    • 日時:7月3日(土曜日)14時00分~15時30分
    • 場所:池坊学園(室町通四条下る)美心館4階42教室
    • 受講料:1000円
  • 2010年度部落史出張講座―地元で学ぶ地元の歴史―「菱野貞次と京都市政―菱野は京都市に何を訴えたか?―」
  • 大阪人権博物館学芸員セミナー 「韓宗碩―はじめての指紋押捺拒否者」
    • 日時:7月10日(土曜日)14時00分~16時00分
    • 場所:2階研究室

編集後記

FIFAワールドカップ南アフリカ大会の熱戦の様子が連日伝えられていますね。日本代表チームの活躍に、寝不足になりながら応援された方も多いのではないでしょうか。

サッカーでは試合後互いにユニホームを交換し健闘をたたえ合います。またキャンプ地で選手と地元の人が交流したり、同じ地域の人たちが国を越えて応援するなど、様々な形で多くの国の人々が心を通わせる姿を目にします。

このようにスポーツという共有できるものがあれば、私たちは人種や宗教に関係なく互いの違いを認め合い心を一つにすることができるのです。普段の生活の中でも同じ地域や学校そして同じ惑星(ほし)に住む仲間との意識をしっかり共有すれば、より理解を深め、誰もが幸せに共生できる社会が訪れるのではないでしょうか。

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編集・発行/滋賀県県民文化生活部人権施策推進課

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