第6回活動
日時:平成18年1月17日 19時00分~21時00分
場所:滋賀県庁別館4F「しが協働ル~ム」
出席者:(特活)エコ村ネットワーキング・高階氏、本郷氏
滋賀県立大学環境科学部・与語氏
水政課・山口主任技
師環境こだわり農業課・豊岡主幹
農業経営課・笠井副主幹
県民文化課NPO活動促進室・大橋、上出
■フードマイレージ
・これまでに分かったこととして、消費者に届くまで(小売店・外食産業等まで)の全体の流通を把握するのは難しい。目的としては流通を完全に把握することでなくCO2排出量を減らすような消費行動につなげるということなので、流通が見える(把握できる)地元の農産物(生産者の顔が見える農産物)を食べようという点でマイレージ指標を使っていけないか。
・政策提言を行うに際し、消費者に対する政策か(地元産を食べてもらう)、流通を変えるような政策か、どちらに重きを置くのか(PRするのか)。(例えば、小麦だと買おうと思っても県内産はなかなか手に入らないが。)
→ 流通はあくまで手段であって、消費者の選択が変われば流通も変わると思う。「消費者」の行動が変われば「売り手」の行動も変わる。そのためには「行政」はどのような制度を作ればいいのか。それぞれの立場やどのような役割分担があるのかをまとめることができればいいのではないか。
・下記の参考資料「ほうれんそうの生産・流通状況(平成15年産)」で県内市場までのマイレージはかなり計算できる。市場からの流通については、店を限定して聞き取り調査を行ってはどうか(市場 → 小売店等の流通の把握)。それから(協力してくれるなら)販売実験を行っては。店が決まれば、その店が扱っている農産物で、品目を増やしてマイレージを計算してもよい。
・遠方からでも大量に運んできたら単位あたりのCO2排出量は地元農産物よりも少ないこともあり得るかもしれない。マイレージを考えれば大きいが、マイレージCO2は小さい例(可能性)はどうするのか。
・消費者に「マイレージ」という指標がなじむかは疑問。「産地」は購入で大切な要素となるが。滋賀県では「琵琶湖(の環境)」「水」とつなげると、消費行動に影響を与えることができるかもしれない。
・マイレージは「重さ×距離」なので、野菜の種類によってマイレージが変わってくる(例:大根(重い)とほうれん草(軽い)など)。また、同じ品目でも販売時の包装数量(重量)によってもマイレージは変わってくるので、県外産と県内産を単純に比較することはできない。そのため、他団体では単位あたり(100gあたりなど)のCO2排出量を表示してPRしているところがある。
〈その他話題〉
・草津にほうれん草や水菜など(軟弱野菜と呼ばれることも)の大きな産地があり、県内自給率は高い。一方、大根など重い野菜の自給率は低い。
・滋賀県ではほうれん草は夏場生産は難しい。岐阜県(飛騨・高山)、長野県、北海道などから入ってきている。
■下記の参考資料の説明
〈ほうれんそうの生産・流通状況(平成15年産)〉
・「県内産の市場流通 入荷先」において、東近江(八日市)・彦根・長浜市場の県産については、それぞれ東近江市・彦根市・長浜市が中心だと思われるので、全量を各市にしている(東近江市場なら近江八幡市などもあるだろうが)。
・県産・県外産の割合(大津市場であれば県産299t、福岡185t、岐阜73t・・・)は、台風や降雪など気象の影響等によって、年により変動する。
・各市場から他県(の量販など)に流通している量は分からない。おそらくそんなにはないと思われるが。
・「ほうれんそうの県内生産量」の県外市場212tについては、北部から岐阜市や大垣市に流通している分はあるかもしれないが、ほとんど京都へ出荷されていると思われる。
・市場からの流通(小売店等までの流通)は分からない。マイレージを計算する際、小売店等(消費者)までのマイレージが大切だと思うが。
〈米の生産・流通状況(平成13年産)〉
・県外への流出量(88,588t)の内訳(大阪11,918t、京都13,069t、兵庫40,097t・・・)は卸業者までの流通量である(消費者への流通量ではない)。例えば、兵庫の卸業者から最終的に東京の小売店(消費者)へ流通している可能性はある。
・県外からの流入量(34,143t)の県名内訳は分からない。
■ウッドマイレージ
・今後の予定としては、まず県内のもう一つの原木市場に聞き取り調査に行く。来年度は先行する京都府の取り組みについて調査したい。
・(京都府で行っている)公共事業へのマイレージ指標の取り組みや、住宅への取り組みは一般の人には普段あまり関わりが少ない。全体の木材消費量的には小さいが、消費者への意識の普及という点では、もっと小さいもの(品目)をターゲットにしてもいいかもしれない(例:家具、お椀、割り箸・・・)。
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