介護が必要となる原因は脳血管疾患だけではありません。「高齢による衰弱」「関節疾患」「骨折・転倒」によるものが上位を占めています。
「高齢による衰弱」「関節疾患」「骨折・転倒」、これらは加齢に伴う生活機能の低下に関連するものです。
積極的に体を動かすなど生活機能の低下を予防することが大切です。
また、体を動かすことは認知症の予防にも効果があると言われています。
高齢になると、若いときより活動量が減り、外出もおっくうになりがちです。それがさらなる運動器の機能低下を招きます。そんな悪循環をなくすため、高齢期にこそ運動が大切なのです!
筋力は30歳代をピークとして徐々に低下していきます。80歳代になると30歳代の筋力の約30パーセントから40パーセントが低下すると言われています。
特に、おなか、太ももの前、背中、お尻、ふくらはぎが筋力低下を起こしやすいと言われています。
筋力が低下すると、寝返る、立つ、歩く、階段を昇降するといった日常生活の基本活動がしづらくなります。高齢者の方に多いひざ痛・腰痛・肩の痛みもこれらの筋力低下が原因の1つです。
これらの痛みは身近な症状ですが、油断は禁物です。筋力が衰えてくると、心身全体の機能が低下し、そのために起こる転倒などが原因で介護が必要な状態になる可能性が高いからです。