『しがの流域治水政策』に対する皆様からのご質問にお答えします。(回答)

1条例全般に関することについて

1-1「滋賀県流域治水の推進に関する条例」とはどういうものですか。

・浸水被害から県民の生命、身体および財産を保護し、将来にわたって安心して暮らすことができる安全な地域を実現するために、「滋賀県流域治水の推進に関する条例」を制定しました。

・具体的には、「川の中」で水を安全に「ながす」対策に加え、「川の外」での対策、すなわち、雨水を「ためる」対策、被害を最小限に「とどめる」対策、水害に「そなえる」対策を組み合わせた「滋賀の流域治水」を実践することを定めています。

流域治水条例体系

1-2「滋賀県流域治水の推進に関する条例」は、国の法律とどのような関係にありますか。

・「ながす対策」は河川法、「ためる対策」は都市計画法、「とどめる対策」は都市計画法と建築基準法、「そなえる対策」は水防法が関連します。

・「滋賀県流域治水の推進に関する条例」では、それぞれの法令で定められている施策を、「地先の安全度」(住民が住んでおられる場所の浸水深など水害リスク)に対応するため、総合政策の仕組みとして一つの条例の中で関連づけ、住民目線でわかりやすく、運用しやすいようにまとめました。

・このような仕組みは、総合行政をあずかる地方自治体ならではの仕組みといえます。

治水の円卓

2「ながす対策」に関することについて(条例第3章)

2-1「川の外の対策」よりも、河川改修などの「川の中の対策」を優先すべきではないですか。

・「川の中の対策」は流域治水の基幹的な対策であり計画的かつ効率的に実施することとし、従来から取り組んでおります「中長期整備実施河川の検討」に基づく河川整備の方針をわかりやすく規定し、明確化しています(条例第9条)。詳しくはこちらをご覧ください。

・しかし、「川の中の対策」を完了させるには長期間と多大な予算を必要とします。

・「川の中の対策」を実施している途上および完了後において、施設能力を上回るどのような洪水でも人命が失われないようにするためには、水害リスクの高い地域において、避難体制の整備や住まい方の工夫など「川の外の対策」を並行して取り組む必要があります。

・たとえるなら、「川の中の対策」は「医療」、「川の外の対策」は「生活習慣の改善」のようなものです。どちらか一方で足りるというではなく、並行して取り組み、相互補完することが重要になります。

 ・なお、「川の中の対策」は、県民のみなさまからのニーズも高く、緊急性の高い箇所から河川改修や浚渫等に努めてきたところであり、引き続き、着実に取り組んでいくこととします。

流域治水を健康対策に喩えたイメージ

2-2河川改修などの「川の中の対策」が進めば、「川の外の対策」はいらないのではないですか。

・平成23年(2011年)の東日本大震災をはじめ、同じ年の7月の新潟・福島豪雨や、9月の紀伊半島の台風12号災害など、防災施設(河川施設や防潮堤など)では防ぎきれない最大規模の災害がありました。

・これらの災害から教訓を得て、施設により災害を封じ込める「防災」を中心とした従来の考え方に加え、ダムや河川など施設の能力を超える災害も想定をし、例え被災したとしても命を守ることを最優先に、被害を最小化する「減災」という考え方が必要となっています。

・よって、「川の中の対策」が進んでも、「川の外の対策」は必要です。

2-3滋賀県では河川整備の目標をどのように設定していますか。

・河川の大きさ(流域面積)、想定氾濫区域内の人口や面積、資産といった指標を総合的に判断して、河川ごとに目標安全水準(計画規模)を設定しています。

・計画規模は、10年確率の降雨から、最大100年確率の降雨までを設定しています。

・なお、計画規模の改修を終えるには長い時間がかかるため、流域面積が50平方キロメートル以上の大河川は戦後最大の降雨に対応すること、それ以外の小河川は10年確率の降雨に対応することを当面の河川整備の目標として、計画的に河川整備を進めています。

くわしくはこちらをごらんください。

・また、河川改修や、河床の浚渫等の維持管理の手法や時期をより具体的にお示しするために、河川整備の5ヶ年計画を公表しています。。

2-4目標まで河川整備がすすめば、「地先の安全度マップ」の着色は全て消えるのではないですか。

・全て消えるわけではありません。消えるところもあり、消えないところもあり、浸水深のレベルがかわるところもあります。

・河川の整備目標は、滋賀県が管理する一級河川が溢れる洪水(外水氾濫)を防止する目標です。

・対して、地先の安全度は、一級河川が溢れる洪水に加えて、普通河川や農業用排水路など、身近な水路の氾濫(内水氾濫)なども想定したものです。

・たとえば、一級河川の溢水や破堤はなく、内水氾濫だけで浸水深が深くなると予想される区域は、一級河川の整備がすすんでも地先の安全度マップに変化は生じません。

2-5「地先の安全度マップ」により、県の河川整備に関する計画が見直されることはあるのですか。

・地先の安全度は流域治水政策全体の基礎資料となるものであり、「ながす対策」のチェックにも利用します。

・「地先の安全度マップ」で明らかとなった水害リスクの高い地域に対しては、関連する河川の重点的な維持管理を含めた整備を進めることとしています。

・例えば、湖北圏域を流れる田川については、平成24年9月に公表した地先の安全度マップにおいて、姉川・高時川の堤防に囲まれた特殊な地形特性から、その周辺地域で想定される家屋水没戸数が著しく多いことが判明したため、河川整備に向けた調査検討を進めています。

3「ためる対策」に関することについて(条例第4章)

3-1「ためる対策」とはなんですか。

・公園やグラウンド、森林土壌、農地等での雨水貯留・雨水浸透により、河川や水路等への急激な洪水流出を緩和する対策をいいます。

・平成26年4月2日には、「雨水の利用の推進に関する法律(平成26年法律第17号)」が公布され、国全体として「ためる対策」を推進していくことになりました。

3-2農地での「ためる対策」とは、洪水が起こったときに田畑を遊水池として利用することですか。

・田畑を、洪水時に遊水池として利用することを奨励・推進しているものではありません。

・農地での「ためる対策」とは、農地や森林は多面的機能を有しており、その一つとして雨水貯留浸透機能があることから、その所有者等が農地等の適正な保全に努めていただくことを規定したものです。

4「とどめる対策」に関することについて(条例第5章)

4-1「とどめる対策」とはなんですか。

・道路などの盛土構造物、土地利用規制、建築物の耐水化などにより、河川や水路等の整備水準を超える洪水によりはん濫が生じた場合にも、まちづくりの中で被害を最小限に抑える対策をいいます。

4-2「浸水警戒区域」とはなんですか。

・「浸水警戒区域」は、「地先の安全度マップ」を踏まえ、200年確率の降雨があった場合に人命被害を生じるおそれが判明した区域に対し、指定をおこなおうとするものです。

・浸水警戒区域では、浸水に対して安全な建築としていただくよう条件を設定したいと考えています。

・水害リスクの明らかになった地域に対して、県が支援制度を創設し、責任を持って対策をするということを明示するのが区域指定です。浸水警戒区域に対する支援制度についてはこちらをご覧ください。

・地域の土地利用や水害への備えを考慮し、実情に応じたきめ細やかで総合的な判断を行うため、「水害に強い地域づくり協議会」において、行政・学識者・住民が十分議論した上で区域指定を行うこととしています。区域指定についてはこちらをご覧ください。

4-3「建築制限」とはなんですか。

・「浸水警戒区域」の中で住宅や社会福祉施設等を建てる場合、水害リスクに対して適切な対応がされ、安全な住まい方がされる条件をクリアしているかどうかを県がチェックする(許可制度)ことです。

・下の写真をご覧ください。右の家屋は平屋なので軒下まで水没しています。 一方、左の家屋は、2階建てなので、水があがってきても避難空間が確保できています。

伊勢湾台風時の水没家屋

・近年、大雨で周囲の浸水が始まった場合には、無理をして屋外に避難せず2階以上に避難することが気象庁等から呼びかけられています。しかし、軒下まで浸水することが予想される建物では、このような緊急的な避難ができません。

・水害リスクの高い区域では、軒下まで浸水するような建物は、大雨の時には命にかかわるので止めておく、逃げ遅れた時のために避難空間を確実に確保しておく、という「安全な住まい方」をルール化しています。

・具体的な条件については、こちらをご覧ください。

4-4なぜ「200年確率の降雨」を対象とするのですか。

・「200年確率の降雨」は、最大規模の災害を想定して設定したものです。

・浸水分布について解析評価したところ、500年確率の降雨、1,000年確率の降雨と比べて最大浸水深の分布に大きな差がないことから、200年確率降雨による洪水を「どのような洪水でも人命が失われないことを最優先」とする最大クラスの洪水としました。

4-5河川の整備が十分できていないのに、過大な想定をして建築制限を行うのは無理があるのではないですか。

・住民の命を守ることは、行政の重要な責務です。

・河川の整備は命を守るための有力な手段の一つでありますが、地先の安全度により災害の予測可能性が高まった以上、被害の回避可能性を追求し人命被害を防止するために、ハード整備以外にも、取り得るあらゆる対策を取るべきだと考えます。

・災害から命を守るという観点から、ハード整備に加えて建築規制などのソフト対策を取り入れた法令には、土砂災害防止法や津波防災地域づくり法があります。また、東日本大震災復興構想会議の提言、東日本大震災を教訓とした中央防災会議の報告、本年6月の災害対策基本法の一部改正などをみても、「滋賀県流域治水の推進に関する条例」の考え方は、国の方針と一致したものであると考えます。

4-6「200年確率の降雨」など、ありえない想定ではないですか。

・200年に1回という確率は、30年間では14%の確率でありうるということです。100年間では39%です。3人に1人は、親子3代のうちに、命に係わる危険性のある水害に遭遇する可能性を示す数字です。なお、琵琶湖西岸断層帯北部の今後30年以内の地震発生確率は、1%から3%とされています。

  1. 「200年に1回おこる災害」が、今後1年間におこる確率は、1÷200=0.5%です。
  2. 「200年に1回おこる災害」が、今後1年間におこらない確率は、100%-0.5%=99.5%です。
  3. 「200年に1回おこる災害」が、今後30年間に一度もおこらない確率は、99.5%×99.5%×・・・(30回繰り返す)・・・×99.5%=86.0% です。
  4. 「200年に1回おこる災害」が、今後30年間におこる確率は、100%-86.0%=14%です。
200年に一度の降雨とは

・A市では100年後に起こるかも知れませんが、B市では10年後に起こるかも知れません。滋賀県のどこかで200年確率の雨が降ることは、ありえない想定では決してありません。

・なお、地先の安全度マップの「200年確率の降雨」は時間雨量131ミリ(24時間634ミリ)としていますが、平成25年7月28日の山口県の大雨では、山口市で時間雨量143ミリ(総雨量254.5ミリ)、萩市で時間雨量138.5ミリ(総雨量351.0ミリ)を記録しています。

4-7「浸水警戒区域」に指定されたら、その区域の住民は別の場所に転居しなければならないのですか。

・転居をお願いするようなことは考えておりません。

・「滋賀県流域治水の推進に関する条例」は、個人レベルの水害に対する安全性確保だけでなく、歴史のある地域コミュニティの維持やまちづくりを支援しようとするものです。

4-8「浸水警戒区域」の中では、新たに建物は建築できないのですか。

・建築できます。

・次に示す建物は、「滋賀県流域治水の推進に関する条例」に定める、安全に住むための条件をクリアしていただきたいと考えています。

  1. 住宅
  2. 社会福祉施設
  3. 特別支援学校および幼稚園
  4. 病院、診療所および助産所

・販売所や工場など、上記以外の建物については、条件を設けることはありません。

4-9「浸水警戒区域」の中にある既に建っている住宅は、建て替えないといけないのですか。

・将来、増改築する時に、安全に住むための条件をクリアしてください。

4-10「浸水警戒区域」の中で住宅や社会福祉施設等を建てる場合、どのような条件を満たせば良いのですか。

・地盤盛土等の対策を行い、想定水位以上の高さに避難できる空間を確保してください。

・または、地域防災計画等に位置づけられた避難場所など、浸水が生じた場合に確実に避難できる要件(広さ、距離、経路、管理状況等)を満足する避難場所が付近にあることが必要です(ただし、社会福祉施設等は除きます)。

・「建築制限」は、上記(下図)の条件を満たし、水害リスクに対応した安全な住まい方がされるかどうかを県がチェックする制度です。

安全に住み続けるための建築物の条件イメージ図

4-11「浸水警戒区域」で地盤の嵩上げをして家を建てる場合、どれくらいの嵩上げが必要になるのですか。

・2階建ての場合、想定浸水深が3メートルのところであれば最高で2センチ、4メートルのところであれば最高で1メートル2センチです。

嵩上げは2センチメートル

4-12「浸水警戒区域」の中で住宅等を建築する場合、どのような手続きが必要なのですか。

・従来の建築確認申請の前に、知事あてに想定浸水深に対する安全性適合の許可申請をしていだだくことになります(条例第14条)。

・水害リスクは、現行の建築確認手続きの中の審査要件になっていないため、建築確認申請の前に行っていただきます。

流域治水条例の手続

4-13「浸水警戒区域」の指定は、どのようにおこなわれるのですか。

・区域指定にあたっては、まず、対象地域の住民、関係市町、県、学識者などで組織した「水害に強い地域づくり協議会」のワーキングを活用し、その中で、県が行う河川整備の内容、地域の避難計画、「地先の安全度」マップに基づく区域指定の考え方と指定方法、改築時の耐水化手法、避難場所の設置計画などについて具体的に議論を重ね、合意形成を図ったうえで「水害に強い地域づくり計画」を策定することとしております。

shiteiflow.jpg

・浸水警戒区域の指定は、このような地域の合意形成の下で策定された「水害に強い地域づくり計画」に基づいて行うこととなります。

・具体的には、地元住民に説明のうえ予定区域の確認をしていただき、区域指定案の公告縦覧、住民からの意見書の提出、市町長の意見聴取を経て告示することとしています(条例第13条)。

4-14なぜ住民に罰則を掛けるのですか。

・確実に安全な住まい方をしていただくためです。

4-13のご質問への答えにありますように、浸水警戒区域の指定は地域の合意形成の下に行われます。罰則は、地域で決めたルールを守らない悪質な行為にのみ適用されます。

悪質な行為にのみ罰則がかかる図

・また、1-2のご質問への答えにありますように、「滋賀県流域治水の推進に関する条例」では、それぞれの法令で定められている施策を、一つの条例の中で関連づけようとしています。

・「とどめる対策」については、現行の「滋賀県建築基準条例」の中にある災害危険区域制度のうち、出水に係るものを抜き出して「滋賀県流域治水の推進に関する条例」に移すという法制度上の操作をしています。このため、現行法制との整合性を維持するよう、現行の「滋賀県建築基準条例」の中にある罰則規定を「滋賀県流域治水の推進に関する条例」でも規定しようとするものです。

・したがって、新たに特別な罰則規定を創設するものではありません。

・「滋賀県流域治水の推進に関する条例」において、水害リスクの高い区域の建築に条件を設定することは、安全な建築物の建築を推進し、水害から命を守るために必要なものと考えています。その違反行為により人命に危険が及ぶことを避けるため、罰則規定は必要なものと考えています。

罰則規定イメージ図

4-15条例上の罰則を「当分の間、適用しない」としているのはなぜですか。

・区域指定は、地域の合意形成の下で策定される「水害に強い地域づくり計画」を前提としたものであり、地域のルールが守られている限り、罰則が適用されることは、きわめて少ないと考えられることから、条例上の罰則については「当分の間、適用しない」こととしました。

・しかし、浸水警戒区域は、建築基準法に定める「災害危険区域」となりますので、本条例の規制に違反した場合は、建築基準法第9 条第1 項の規定により是正のため必要な措置が命ぜられ、この命令に従わないものに対しては建築基準法の罰則規定が適用されます。

・本条例の罰則が適用されない「当分の間」であっても、本条例の規制は、建築基準法の罰則で担保されることになります。

・この場合であっても、罰則については、地域で決めたルールを破って勝手に危険な住宅開発をするなどの悪質な行為が行われる場合に適用になります。

4-16避難場所が付近にあれば「浸水警戒区域」内での建築の許可がされるということですが、この避難場所はどのようなものですか。

・避難場所の性質については、災害対策基本法の平成25年6月21日の改正の中で、一定の整理がされています。

・「避難」というと、一定の期間、避難生活を送るための広域避難所や収容型避難施設として指定されている小中学校の体育館や公民館等の公的な施設に、事前に移動することを前提としてイメージされている場合が多いようです。災害対策基本法第49条の7に規定する、市町村長が指定する「指定避難場所」がこれにあたります。

・しかし、河川氾濫等が発生している場合などは、避難先への移動がかえって危険を伴うことがあります。条例の建築制限における避難場所とは、緊急時・切迫時に命を守るために、近隣の安全を確保できる場所に「一時的」に移動する場所であり、従来イメージされる避難先とは性質が異なるものです。

一時避難場所

・条例の避難場所とは「浸水が始まってからでも逃げ込める避難先」と考えてください。これは、災害対策基本法第49条の4に規定する、市町村長が指定する「指定緊急避難場所」の考え方と同じです。

・すでに避難先として指定されている小中学校の体育館や公民館等が、条例の避難場所としても利用できる場合は、新たに避難場所を用意する必要はありません。これは、災害対策基本法第49条の8に規定する「指定緊急避難場所と指定避難所との関係」の考え方と同じです。

4-17避難場所が付近にあれば「浸水警戒区域」内での建築の許可がされるのであれば、避難場所の周辺は「浸水警戒区域」に指定する必要がないのではないですか。

・浸水警戒区域内での建築を許可制とするのは、水害リスクに対して適切な対応がされ、安全な住まい方がされるかを県がチェックするためです。避難場所が付近にあったとしても、その周辺地域の水害リスクが軽減されたわけではありませんので、チェックが必要なことにはかわりがありません。

・「水害リスクに対して適切な対応がされている」とは、「避難所が付近にあること」ではなく、付近の避難場所がどこか、水害時にどのような経路でその避難場所へ向かうのが適切か等を「住民が知っていること」です。このため、避難所が付近にあったとしてもチェックが不要になる(浸水警戒区域の指定が不要になる)わけではありません。

4-18「とどめる対策」で避難空間が確保できれば、命を守ることができるのですか。

・一つの対策だけでなく、命を守るためにあらゆる対策をとる「多重防御」が、流域治水の基本的な考え方です。なにか一つの手段だけで命をまもろうとするものではありません・

・命を守るためには避難空間の確保が重要ですが、それだけでは十分ではなく、適切な避難行動がとれること(そなえる対策)が不可欠です。

・条例では、「そなえる対策」と「とどめる対策」を連携させながら水害に強い地域づくりをすすめていくことを考えています。

そなえる対策ととどめる対策の関係

5「そなえる対策」に関することについて(条例第6章)

5-1「そなえる対策」とはどのようなものですか。

・防災訓練や防災情報の発信など、避難行動や水防活動など即時的判断を伴う災害対応をより強化する対策をいいます。

6支援制度に関することについて

※支援制度は現在検討中です。以降は条例案審議時のQ&Aを掲載しています。

6-1「浸水警戒区域」に指定された区域に対し、県として支援を考えていますか。

・浸水被害から県民の生命、身体および財産を保護するためには、ソフトとハードのあらゆる対策を組み合わせた「多重防御」が必要であると考えています。

・「多重防御」による人命被害回避方法への支援制度としては、「宅地嵩上げ浸水対策促進事業」と「避難場所整備事業」を検討しています。

・「宅地嵩上げ浸水対策促進事業」は、「浸水警戒区域」内の既存住宅の、住宅の改築(建て替え)および増築時に、地盤の嵩上げ(盛土、法面保護)工事、RC造、ピロティ化等工事の費用を助成しようとするものです。

嵩上げ支援

・「避難場所整備事業」は、「浸水警戒区域」に対して有効な避難場所の新設(改築含む)を行う際に県が費用を一部を助成しようとするものです。

避難場所整備

・避難場所は、平常時は地域活動の拠点としてご活用いただけると考えています。

まちづくりへの利用

6-2嵩上げに対して助成があるということだが、そもそもかさ上げの自己負担額を用意できない住民にとっては対応できないのではないですか。

・水害から命を守るためには、「自助」、「共助」、「公助」の組み合わせが基本であり、宅地嵩上げについても、「自助」として一定の個人負担をお願いしたいと考えています。

・また、市町・地域住民と連携し、避難場所の整備や避難体制の構築などソフト対策を組み合わせて、地域の特性に応じた重層的な対策をおこない、被害の最小化を図ることが重要であると認識しています。

6-3浸水警戒区域に住んでいる人に税金で補助をするのは、高台にすんでいる人にとっては不公平感があるのではないですか。

・「滋賀県流域治水の推進に関する条例」は、個人レベルの水害に対する安全性確保だけでなく、歴史のある地域コミュニティの維持やまちづくりを支援しようとするものです。

・「宅地嵩上げ浸水対策促進事業」は、水害から命を守るため、地域全体の生活基盤の本来満たすべき安全性を確保するものであり、税金を支出するために必要な公益性があると判断したものです。

6-4水害リスクがあることがわかっている地域であれば、浸水警戒区域の指定をせずに、避難場所の整備などの支援事業をすればいいのではないですか。

・特定の区域の住民の資産に税金を投入することに対しては、水害リスクのない区域に住む県民のみなさんの理解を得ることが必要だと考えています。

・このため、避難場所の設置等の支援事業を行うにあたっては、制度的に明確な形で、水害リスクのとくに高い区域を明らかにしたうえで、支援を行うものとしています。

6-5宅地の嵩上げをした場合、車での出入りや近所との関係も出てくるため、道路や隣家の敷地も一緒に上げられるよう助成対象とすべきではないですか。

・たとえば、200年確率で4m浸水するおそれがある場合、1m嵩上げし3m未満の浸水深とすることにより、まずは人命を失わない対策をすることが最優先と考えます。

・敷地の面積にもよりますが、斜路を敷地内に設置すること等による対応が可能と考えています。

・なお、敷地の制約等により宅地嵩上げ対応が困難な場合は、避難場所整備の検討を含め、市町および地域住民と十分協議し、住みやすさに配慮した対応を検討したいと考えています。

  • 嵩上げ費用の算定にあたっては斜路設置費用も考慮しています。
  • 200年確率で3m以上浸水する住居のうち必要な盛土高が約1.5m以下である住居が全体の約90%程度です。

6-6県条例に基づく支援策なのに、なぜ市町に費用などの負担を求めるのですか。

・水平避難先である避難場所の整備や垂直避難を可能にする宅地嵩上げ対策については、市町全体のまちづくりの取り組みに密接に関わってくることや、市町は避難誘導の責務を有する水防管理者であることも踏まえ、事業主体は市町が適切ではないかと考えています。

・費用負担について、避難場所整備は県の支援により市町の負担軽減を図り、宅地嵩上げ対策は県と市町の支援により建築主の負担軽減を図ることができると考えています。

・住民の生命を守るための支援制度であり、県と市町がともに取り組んでいきたいと考えております。

お問い合わせ

滋賀県土木交通部流域政策局流域治水政策室
電話番号:077-528-4291
FAX番号:077-528-4904
メールアドレス:ryuiki@pref.shiga.lg.jp
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