今回のアクションプログラム見直しでは、道路整備の基本的な方針である「道路整備マスタープラン」や優先順位をひょうかする「客観的評価マニュアル」の基本的な枠組みは継承することとしました。
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道路整備マスタープランとは、将来おおむね20年間の道路整備の基本方針を示したものです。アクションプログラムはマスタープランで示した基本方針に基づき「どこに、どんな道路がいつまでに必要か」を定めた具合的な道路の整備計画です。
滋賀県の持つ豊かな資源(地理的優位性・自然環境資源・歴史文化資源・人的資源)を活かし、県政を支える交流基盤の権限により、県内の均衡ある発展と個性ある地域づくりを目指す。
1.既存産業の振興と新規成長産業の育成・支援による県内産業の活性化
・産業活動を支援する道路整備
・新規成長産業の育成・誘導を図る道路整備
・観光振興を支援する自転車道を含めた道路整備
2.誰もが安全・安心に暮らせる優しい県土の実現
・交通事故の抑制
・誰もが利用しやすく、人に優しい道路整備
・救急医療や福祉活動を支える道路整備
・異常気象や災害時における信頼性の高い道路整備
3.個性と潤いのある生活空間の創造
・地域特性を生かした道路空間の整備
・新しい時代に対応したインフラ整備
4.環境に対する負荷の軽減
・沿道環境の改善と新しい道路環境の創出
・地球環境に対する負荷の軽減
5.地域の自立的発展の支援と教育・文化の育成
・地域の一体性を保持し、市町村合併を支援する道路整備
・交流機能の強化とたまり機能を生かした地域の活性化
・教育・文化を育成する広域ネットワークの整備
1.効果が目に見える道づくり
・選別投資と優先順位の明確化
・構造規格の弾力的運用
・既存ストックの有効活用と計画的修繕
2.わかりやすく、愛着の持てる道づくり
・オープンな行政運営と住民参加の推進
・道路を守り育てるシステムの形成
3.自然環境や生活環境に配慮した道づくり
対象道路 … 高速道路、国道、県道、主要な市町村道・都市計画道路・農道林道
対象期間 … 10箇年(前期5箇年・後期5箇年)
記載内容 … 事業種別(メニュー)、路線名・箇所名、実施時間
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事業の優先度を客観的に評価するためのマニュアル ~誰がやっても同じ結果、誰が見ても納得できる評価基準~
客観的評価マニュアルは、パイパス整備や道路拡幅などの改築系事業と歩道整備などの交通安全系事業とで評価基準を分け、その必要性を中心に事業の進捗状況や熟度など幅広い指標で評価するものです。
● 改築系
バイパス整備や道路幅拡幅など
● 交通安全系
右折レーンの延長や新設、交差点の視距改良など
5項目で評価
『必要性』『事業熟度』『走行改善効果』『地域特性』『進捗状況』
● 交通安全系
自転車歩行者道や歩道の新設・改良
4項目で評価
『道路利用状況』『進捗状況』『必要性』『事業熟度』
ランク分け
ランクA … 重点化事業
ランクB … 推進検討事業
ランクC … 当面保留事業
厳しい財政状況が今後も続くと見込まれる中「選択と集中」による重点化などにより、地域に真に必要な道路を優先して整備して参ります。
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滋賀県の財政は、平成20年度で約400億円の財源不足が生じる見込みとなったため、「新たな財政構造改革プログラム」で歳出を削減し、財政危機を回避するなど、厳しい財政運営となっています。
道路予算についても、平成8年度比でおよそ半分となっています。
■ 歳入決算額、県債残高および基金残高の推移(一般会計)
■ 道路予算(道路課所管 公共事業予算の推移)
※ 画像をクリックすると大きな画像でご覧になれます。
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「滋賀県道路整備アクションプログラム」の見直しにあたり、県民皆様のご意見をお聞きするために、平成19年5~6月にアンケート調査を実施しました。ご協力ありがとうございました。
アクションプログラム見直しにあたっての意見収集
対象者747人:一般県民(インターネット調査)/県政モニター
調査期間:平成19年5月~6月
● 質問:道路整備は今後も必要だと思いますか?
約9割が「道路整備が今後も必要」と回答
● 質問:現状の道路の満足度は?
「国道・県道等の幹線道路」、「身近な生活道路」に対する不満が高くなっている
● 質問:どのような道路整備が必要ですか?
「歩道・自転車道」「渋滞解消」に関するニーズが高くなっている
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