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自主防災活動手引き集(太田直子さん)

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地域防災アドバイザー

太田直子さん

アドバイザープロフィール

  • 所属団体・役職等:たかしま災害支援ボランティアネットワークなまず代表
  • 所属団体概要:阪神淡路大震災、鳥取県西部地震、芸予地震と立て続けに発生した大きな地震に「明日は我が身」との危機感を募らせた地域住民が集まり、平成13年3月末にボランティアグループ「なまず」を結成。現在は32名のメンバーで活動中。
  • 活動実績(活動歴):災害の記憶を薄れさせることなく、防災・減災の意識を高めるため、「備えと構え」をテーマに地域学習会を開催。その活動は県内にとどまらず、近隣府県(大阪・京都・岐阜・福井・愛知)においても年間約50件に及ぶ出前講座を開催。また、地震発生時に公共交通機関が不通になった場合に備え、徒歩で帰る訓練として、災害時徒歩帰宅訓練「サバイバルウォーク」を毎年実施。
  • これらの活動が評価され、「第13回防災まちづくり大賞」「平成21年防災功労者内閣総理大臣表彰」を受賞している。

「自主防災」ここがポイント!

  • 「笑って減災 なまず流」
  • 子どもを育てる ~子どもから大人に伝わることがたくさんある

Q.「なまず」さんは、どのような活動をされているのですか。

  • 私たちの活動は大きく分けて3つに分類できます。
  • まず、「防災減災の対する啓発活動」として、災害が起こる前の「備えと構え」の大切さを、劇や漫才・大型ロール紙芝居など、子どもからお年寄りまでの対象となる方に合わせたプログラム(~笑って減災・なまず流~)で行う、地域防災出前講座などを実施しています。また、交通機関が麻痺したときに帰宅困難者となることを想定し、遠方から自宅への道のりをロープワークなどの訓練をしながら歩いてみるサバイバルウォークを開催しています。
  • 次に、「自助力・減災力を高める活動」として、災害ボランティアとしてのリーダー力を高めるため、他のボランティア団体との交流や情報交換、また、セーフティーリーダー養成活動として応急救護の講習会などを行い、人命救助の知識と技術の習得に努めています。
  • 最後に、「被災地への救援・支援活動や後方支援」として、東日本大震災の被災地などに赴いて労力支援や救援物資の募集、輸送、募金活動などの後方支援を行っています。

Q.防災活動に携わるようになったきっかけを教えてください。

  • 高校・中学校での教師・講師を経て、社会福祉協議会でボランティアコーディネーターを務めていたとき、高島市を含む琵琶湖沿岸に発生確率の高い琵琶湖西岸断層帯が存在することを知りました。しかし地元住民には危機感はなく、阪神・淡路大震災のように不意打ちされると大変なことになると思い、地域の人たちに備えの重要性を伝えようと思ったのがきっかけです。
  • 大震災の被災者を招いて講演会を開き、メンバーを募ったまでは良かったのですが、いざ活動となると何をしていいのかわからず、当初のメンバーは6人にまで減ってしましました。
  • そんな中、劇や漫才といった聴衆受けする柔らかい内容の出前講座とすると好評を博し、楽しいことだと人は集まるということに気づかされ、今では口コミで多くの団体から声を掛けられるようになりました。

Q.日頃の防災活動を通じて感じていることは何ですか?

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  • 防災・減災については、個人の備えが最も大事です。個人が災害に備えることが出来れば家庭内の自助にもなるし、地域の共助にもなります。しかし、出前講座を通じての啓発もその場では理解してもらえているでしょうが、実践してもらえているかというとそうではないと思っています。
  • そこで、少しでも実践に移してもらえるように、最近では、寝室の家具の固定よりも不要な家具は置かないようにすることや、田舎では野菜や米、漬物などが普段から備えられているのであれば、あえて非常食の準備はなくてもいいのではと言っています。
  • いつ起こるかわからない防災対策は期限のない活動です。息の長い活動とするためには講座を受ける人も提供する人もどちらも楽しくないと続けられません。

Q.地域の団体が取り組みやすいようなおすすめの活動はありますか?

  • 自分たちの意識を高めることがまず一番ですが、そのためには人に関心をもってもらう必要があります。私たちは新聞紙のスリッパやアルミ缶の炊飯器を作って啓発しています。実際に災害時にこれらを使うことはしないでしょうが、これらを示すことで多くの人は興味を持ってくれ、防災に関心を払ってもらうことに繋がります。入り口はそうしたこととしても、その後に如何に命を守ることの大切さに繋げていくかが大事です。
  • 防災訓練をやってもなかなか人が集まらないということを聞きますが、消火器の使い方といった従来どおりの訓練ではなく、防災訓練の捉え方の目先を変えてみてはどうでしょうか。地域の一員として、人の顔を見る自分の顔を見てもらう、つながりの場所として位置づけ、楽しくて、面白くて、タダで何かもらえるイベントとしての防災訓練とすれば、人は集まります。

Q.防災活動を通じて、どのような点にやりがいや達成感を感じますか?

  • 「なまず」の活動に参加していただいた自治会の中から、同じようなボランティアグループを作って活動をしてみたいと言っていただいており、活動の裾野が広がることはうれしく思います。
  • その他では、やはり仲間ありきです。メンバー全員がそれぞれの可能な範囲でそれぞれの個性を生かせる形で活動に参画していますが、存分に能力を発揮するためには何よりも自分自身が楽しむことです。
  • 出前講座に毎年声を掛けていただく団体も多く、私自身としては、防災・減災の取組を伝える方法について、手を替え品を替え考える過程が面白く、皆さんの反応に一喜一憂しています。

Q.これからの「なまず」のこだわりはなんでしょう?

  • 何といっても子どもを育てることです。小学5年生を対象に「減災アクションクラブ」という取組を行っていますが、例えば、普段は危ないからといってやらせてもらえないようなことなど、サバイバルに必要な術を習得するプログラムですが、子どもを通じて親に伝わることが多く、また効果的なことがあります。子どもが地域の力となってもらうことが、今の時代には必要ではないでしょうか。
お問い合わせ
滋賀県知事公室防災危機管理局防災対策室
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