滋賀県衛生科学センターでは、滋賀県民の死因の実態を明らかにすることを目的に死因状況をまとめています。
ここでは、年齢調整死亡率の推移と市町別の標準化死亡比についてグラフ化しました。
(2010~2019年)からは死因統計報告書をPDFとエクセルで掲載。
死亡率は年齢によって異なります。高齢者の割合が高い地域では死亡率は高くなります。年齢構成が異なる地域の死亡率を比較する場合、年齢構成の差を取り除く必要があります。その一つの方法として、年齢調整死亡率があります。年齢調整死亡率は次の式で算出します。
対象集団が基準人口の年齢構成だったときの死亡率を示しています。
基準人口には昭和60年モデル人口を用いました。
年齢調整死亡率と同様に年齢構成の差を取り除き地域の比較を行うための指標です。標準化死亡比は、対象集団において標準集団と標準集団と同じ年齢階級別死亡率で死亡が生じると仮定したときの死亡数(期待死亡数)を求め、観察死亡数との比であらわされる指標です。標準集団のSMRは100で次の式で算出します。
小地域間の比較や経年的な動向を合計特殊出生率や標準化死亡比でみる場合、特に出生数や死亡数が少ない場合には、数値が大幅に上下します。これは、標本数(出生数や死亡数)が少ないため、偶然変動の影響を受け、数値が不安定な動きを示すためです。このような場合、観測データ以外にも対象に関する情報を推定に反映させることが可能な「ベイズ推定」が、合計特殊出生率、標準化死亡比の推定にあたっての有力な手法となります。市町の比較を行うためにこの手法を用いました。EBSMRは次の式で計算します。
人口が大きい場合には、通常の標準化死亡比近づき、人口が少ない場合には、地域全体の平均値 β/α に近づきます。
ここでは、さらに安定化するために、10年間の合計死亡数を用いました。
実際の計算は、国立保健医療科学院のホームページで公開されている