新型コロナウイルスに対する不安が広がる中、インターネットやSNS上において、心ない発言や差別的な書き込みが広がっています。感染者、濃厚接触者とその家族、対策や治療にあたる医療従事者とその家族、外国から帰国された方などに対する偏見や差別につながるような行為は、断じて許されるものではありません。
滋賀県教育委員会人権教育課では、めざす子どもの姿を「自分も他人も大切にする子ども」とし、「人権についての正しい理解と認識を深める学びの充実」「子どもの感性や人権感覚を育む人権教育の深化」を推進の重点として、これまでから人権教育の推進に取り組んできたところです。
新型コロナウイルスは誰でも感染する可能性があり、感染した本人に罪があるわけではありません。偏見や差別、いじめなど、いわれなき人権侵害の発生を防ぐために、以下の点に留意し、一人ひとりの子ども・教職員の人権が大切にされる学校づくりの取組を引き続きお願いします。
新型コロナウイルス感染症に関する様々な情報の中には、不確かな情報や事実と異なる情報もあります。氾濫する情報に翻弄されることなく、正しい情報に基づいて認識・判断することが大切です。
正しい情報を基に、自らの人権感覚に支えられた豊かな想像力を積極的に働かせ、偏見や差別、いじめを生み出さないよう、お互いの人権に配慮した言動をとることが大切です。万が一、身近なところで感染が発生したときには、冷静さを失わず適切な対応がとれるよう心がけることが重要です。
新型コロナウイルスを理由に、悩んでいる児童生徒や孤立している児童生徒はいないかという視点をもち、一人ひとりを注意深く見守り、支えていく支援が欠かせません。こういう時だからこそ、人と人とのつながりを大切にした集団づくり・仲間づくりが重要です。