このページは、令和元年度当課事業の研修会を紹介するページです。
学びの礎ネットワーク推進事業とは、学区の関係者が子どもの課題や背景を共有し、課題解決に向けた連携・協働した実践活動を進める事業です。
7月30日から8月5日にかけて県内3か所で開催した学びの礎ネットワーク推進事業ブロック別交流研究会では、保・幼・こども園、小・中・高・特別支援学校、関係機関・市町教委などから503名の参加がありました。前半は、「自尊感情と感情を読み解く力~子どもたちにラブレターを書こう~」と題して神戸親和女子大学の新保真紀子先生の講演を聴きました。後半は、地域や校種を交えたグループで、各所属の取組や課題について交流しました。
参加者の感想の一部です。
・講演では、自尊感情を育むために、子どもたち一人ひとりに丁寧に声をかけることの大切さ、子どもの言動、姿から気持ちを読み取ることを大切にしていきたいと感じました。
・グループ別交流会では、普段校種の違う先生方と話し合う機会はないので、大変貴重な時間でした。就学前や高等学校の実践が聞けたことが良かったです。校種が違っても課題が共通していました。
この講座では、教員が人権教育における基本的な内容を講義や演習を通して学び、人権感覚と実践力、指導力を高めることをめざします。
8月6日に草津、8月8日に彦根で人権教育基礎講座を実施し247名の先生方が受講しました。
講義1「外国籍の児童・生徒の現状とその対応について」(講師:公益財団法人滋賀県国際協会大森容子先生)
講義2「人権尊重の視点に立った学級・学校づくり」(講師:元東大阪市立枚岡東小学校長神野ちどり先生)
講義と演習「一人ひとりを大切にした豊かなつながりをつくるために~安心の居場所と、人権尊重の学級経営(集団づくり)をめざして~」(講師:大阪教育大学キャリア支援センターキャリアアドバイザー佐藤信之先生)
受講者の感想の一部です。
・外国籍の子どもについて、どのように支援していくのかを考えるきっかけになりました。私たちが考えている以上に困っていることが分かり、必要な配慮や支援をしていきたいと思います。
・教科の授業の中で人権教育に取り組んでいきたいと思います。子どもが間違ったことを発言しても、訂正だけで終わらず次につながる言葉がけができる教師になりたいです。
・集団づくりについて悩んでいましたが、自分がどういった集団をめざしているのか、そのために必要なことは何なのかが整理できました。2学期からの学級経営に生かしていきたいと思います。
この講座では、人権尊重を根幹とした学級・仲間づくりについて、大切にしたい視点や具体的な実践を学びます。
講座Iを5月28日と6月4日に実施し、59名の方が「人権尊重を基盤とした学級づくり~ワークショップを通して~」と題して大阪多様性教育ネットワーク代表の沖本和子先生の講義と演習を受講しました。
講座IIを1月16日と1月17日に実施し、102名の方が「自分を好きになる力・自分を活かそうとする力~とじられた殻がみずみずしく開かれるまで~」と題して大阪教育大学非常勤講師の土田光子先生の講義と演習を受講しました。
受講者の感想の一部です。
・印象に残った言葉は『違いは豊かさ』です。違いを許容するだけでなく、違っていることこそが豊かである、ということに気づくことができました。
・これまで知らず知らずのうちに自分に都合の良い学級づくりをしていたのではないかと感じました。人権についての学びを深め、自分の内なる差別心と向き合おうと思います。そして子どもたちときちんと向き合えているか、自分に問い続けていきたいです。
この講座では、人権教育推進の中核となるミドルリーダーの育成をめざしています。
7月29日、8月20日、11月19日の3回の講座を通して各班が課題別研究に取り組み、最終日には研究を発表しました。
1回目:講義と演習「今こそ同和教育実践に学ぶことから」(講師:大阪教育大学非常勤講師土田光子先生)
2・3回目:課題別研究での指導助言講師
神野ちどり先生(元東大阪市立枚岡東小学校長)
佐藤信之先生(大阪教育大学キャリア支援センターキャリアアドバイザー)
岡田耕治先生(大阪教育大学教授)
受講者の感想の一部です。
・すべての教育活動のベースにある人権教育、人権感覚をまず教職員がしっかり共有し、確かな集団をつくっていくことが、子どもを支える土台になることを学びました。
・今回の研修をきっかけに始めたミニ雑談研修『ほっとタイム』を継続的に続け、教職員がつながり、チームとして支え合える集団になるよう努めていきたいです。その中で人権感覚が高まるような日々の関わりを増やし、子どもたちの成長を支えていけるように取り組んでいきたいと思います。
・人権教育は、人権学習や道徳科、行事で行うものという意識が強かったのですが、他の班の発表を聴いて、授業で人権教育に取り組むことを知り驚きました。子どもにとって日常の中にある授業で、人権教育を取り入れることは大切だと思いました。『特別に』『身構えて』ではなく、日常の中で自然に人権教育の視点を取り入れることが一番効果的であると思い、自分も実践したいと思いました。