近年、ソフトウエアの発展に伴い、3D収集されたデータを2Dデータに高速変換する3D FORE (Fourier Rebinninig)法について報告がされている1)。今回、ファントムおよび脳PET検査において3D収集を行い、FORE-FBP法とReprojection法、そして2D収集でのFBP法の画像について検討を行ったので報告する。
再構成方法違いによるROIのAverage Countの変化を図1a、ROIのCV valueの変化を図1bに示す。Average Countは再構成方法に関係なく大きな差は無かった。一方、CV valueは3D特有のスライス辺縁部の感度低下によるバラツキがFORE-FBP法を用いても2D収集のような画像(バラツキ)にはならなかった。
また、異なる再構成方法で得られた脳血流画像において、FORE-FBP法を基準に3DRP法と2D-FBPの相関関係を図2に示す。FORE-FBPと3DRPは良好な相関関係を示し、2D-FBPも若干のバラツキが見られるがほぼ相関していることが確認できた。このバラツキは2D収集時には少ない、3D収集独特の散乱線による影響または2回目収集による誤差によるものと思われる。
図2:異なる再構成方法によるrCBFの変化。FORE-FBP法と3DRP法による比較[a]および、FORE-FBP法と2D-FBP法による比較[b]
また、異なる再構成方法で得られた脳血流画像において、FORE-FBP法を基準に3DRP法と2D-FBPの相関関係を図2に示す。FORE-FBPと3DRPは良好な相関関係を示し、2D-FBPも若干のバラツキが見られるがほぼ相関していることが確認できた。このバラツキは2D収集時には少ない、3D収集独特の散乱線による影響または2回目収集による誤差によるものと思われる。
FORE-FBP法と3DRP法および2D-FBP法の比較を行った結果、同じ収集データを用いたFORE-FBP法と3DRP法についてはほぼ一致した結果となり、再構成時間は従来の1/5に短縮できるようになった。FORE-FBP法と2D-FBP法では、多少のバラツキは見られたが良好な相関であることが確認できた。このバラツキは、収集データの違い、すなわち3D収集特有の散乱線の影響によるものが大きいと考えられる。また、連続して行った検査において100%一致したデータは得られないという誤差による影響も考えられる。
本研究は、2002年11月に行われた第42回日本核医学会にて発表した。
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