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ホーム > 県政情報 > 広報 > 広報誌・グラフ紙 > 滋賀プラスワンバックナンバー > 平成23年(2011年)9・10月号 vol.133 > 未来の琵琶湖と暮らしを守る 琵琶湖森林づくり県民税

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更新日:2011年9月1日

未来の琵琶湖と暮らしを守る
琵琶湖森林づくり県民税

県民税が森林づくりに役立てられています

森林は、美しい空気や水を生み出す生命の源です。また、土砂災害や地球温暖化を防ぎ、私たちの暮らしを守ってくれています。特に、県土の約半分(20万ha)を占める滋賀県の森林には、琵琶湖の水源という大切な役割もあります。しかし近年は、暮らしと森林との関わりが薄れたことや、林業の不振などにより、手入れが行き届かない森林がみられるようになり、それらの機能が十分に発揮されなくなることが心配されています。

県では、森林の恵みを受けている県民全体で豊かな森林を守り、未来に引き継いでいくため、平成18年度に「琵琶湖森林づくり県民税」を設けました。県民のみなさんに負担していただく税は、「環境重視」「県民協働」の2つの視点から、森林の整備、県産材の利用拡大、森林保全の広報啓発などに役立てられています。

 

 森林と暮らしのつながりを考えよう

県民税の導入から5年。税を活用した森づくり活動団体数は5年前に比べて2倍以上、助成を受け、県産材を使って建てられた家の数も2倍になるなど、県内の森林づくりへの関心・参加は高まりつつあります。

その一方で、地球温暖化対策や、ニホンジカなどによる獣害対策など新たな課題も見えてきました。県では、森林が抱える問題や社会情勢に応じて、さまざまな課題に対応していきます。

日本では、必要な木材の約7割を輸入に頼っていますが、その中には、森林消失が問題となっている国からの木材もあります。地元の木を消費することで、地域の森林整備や林業・木材産業の活性化だけでなく、遠い国の森林資源を守ることにもなるなど、普段の生活の中での行動が、森林づくりにつながることもあります。みなさんも、自分の暮らしがどのように森林に関わっているか、見つめてみてはいかがでしょうか。

はじめよう 未来を育てる森づくり

琵琶湖森林づくりのキャラクター
しがの森の精・ボズー(BOZU)
原作 たなべひろし 制作 近藤卓也

里山の整備
    里山リニューアル事業


小谷丁野里山づくり委員会事務局長
木村重治さん

荒廃している里山を整備して、里山林の景観を保全し、県民のみなさんが親しみ利用できる森林にします。

歴史あふれる里山を地域の誇りとして守りたい

小谷丁野里山づくり委員会(長浜市)

 
散策道を少しでも歩きやすくするため、急な山道に階段をつける整備をボランティアのメンバーで行っています。

小谷丁野町の脇坂谷一帯に長年放置された竹林があり、何とか整備できないものかと考えていましたが、素人では手が出せないほどの状態で困っていました。

そこで4年前から湖北町(現長浜市)にお願いし、「里山リニューアル事業」で順次整備をしてもらっています。しかし、竹は成長が早く伐採後すぐに生えるため、整備後も継続的な維持管理が必要です。整備された里山を地元で守り続けるため、年5回の竹の伐採・草刈りや林道整備に取り組んでいます。

脇坂谷は「賤ヶ岳の七本槍」の一人、武将・脇坂安治の生誕地で整備地域には屋敷跡など同氏ゆかりの史跡が残っています。歴史の魅力がある里山をより多くの人に見に来てもらおうと、現在、散策道の整備にも力を入れています。

今年は大河ドラマ「江」ブームもあり、浅井氏ゆかりの小谷城に近い脇坂谷を訪れる観光客も以前よりも増え、私たちの活動の励みにもなっています。これからも里山を地域の誇りとして大切に守るため、整備を続けていきたいです。

木の良さを活かす
    森林を育む間伐材利用促進事業


甲賀森林組合
森林整備課 統括係長
藤田利和さん

人工林は、木の成長や水源かん養機能等の向上のために、「間伐」をして木の密度を調整する必要があります。県は、森林組合が行う間伐作業の機械化、搬出路作り、間伐材の仕分け、とりまとめなどを促進し、間伐に取り組みやすい環境を整えています。

間伐をして木を資源として流通させる

甲賀森林組合(甲賀市)

 
散策道を少しでも歩きやすくするため、急な山道に階段をつける整備をボランティアのメンバーで行っています。

これまで、間伐と搬出にかかる費用は木材の売り上げと採算が合わず、多くの森林が放置されていました。当組合では、搬出した間伐材の50%を組合所有の加工場で製材し、流通までのコストを減らすよう取り組んできました。さらに県民税の間伐材利用促進事業ができたことで、売り上げを森林の持ち主に還元できるようになってきました。また、県民税による高性能機械のレンタルにより、間伐作業の効率が大幅に上がりました。昨年の間伐材の取扱い量は3340立方メートル。5年前に比べて5倍以上になりました。

間伐をした森林の持ち主の方々は、森林が整備され、木材として活用されることを喜んでくださっているようです。搬出路ができたので、継続的な手入れに役立つとの声もあります。これからは、このような実例を多くの方に伝え、たくさんの森林を資源として循環させることが、私たちの役割だと思っています。

森林環境学習
    森林環境学習「やまのこ」事業


仰木の里東小学校
木村圭司先生

森林への理解と関心を深めるため、県内の小学4年生を対象に森林環境学習施設で体験型の学習を実施。事業開始以来4年間で県内のほぼ全ての小学校に「やまのこ」が定着し、今年度もたくさんの子どもたちが森林について学んでいます。

子どもたちの気づきが森の未来を育む

仰木の里東小学校(大津市)

 
葛川少年自然の家(大津市)での間伐体験。間伐材での割りばし作りも行いました。

「総合的な学習の時間」で、間伐体験を軸にした「森について考えよう」という単元を作りました。事前学習では、「木を切ることは環境に悪い」と考えている子どもたちに間伐材で作られた割りばしを見せ、「木を切ることが森林によい」という真逆の投げかけをすることで、森への興味を引き出しました。

そうした学習を経て、「やまのこ」では実際に間伐を体験。木が倒れた場所に光が差し、明るく照らされた草木を目のあたりにして、子どもたちは木を切ることが森林を育てるということを実感しました。

その後は、各自が森について興味を持ったことを調べて発表する事後学習を行いました。継続して学ぶ機会を作ることで理解を深めることにつながります。「やまのこ」をきっかけに子どもたちの森への関心を育み、森を大切にする心を持った大人へと成長していくことを願っています。 

 

今、日本の森林資源を生かし林業の再生への取り組みがスタート

日本の森林の約4割は、人の手で植えたスギやヒノキなどの人工林です。その多くが小規模経営の民有林で、木材の生産や流通の整備が遅れている状態が続いてきました。また、「木目が美しい」「節がない」といった付加価値があり、高い価格で取引されていた木材も、価値観や住宅事情の変化とともに価格が下落。さらに、木製品離れも進んだことで「林業はもうからない産業」とされてきました。

しかし、昭和30年代に植林された人工林の木材がようやく資源として利用可能な時期にさしかかることから、平成21年に国(林野庁)が「森林・林業再生プラン」を策定。間伐にかかるコストの低減や、木材の流通体制の改革に取り組んでいます。林業を活性化し森林から資源を生み出すとともに、低炭素社会づくりへの貢献と木材自給率50%の達成もめざしています。

こうした国の取り組みより一足早く、県では林業が環境ビジネスとして水源かん養機能等を高めながら持続的に成り立つ仕組みづくりを進めています。森林所有者の方はもちろんのこと、県民のみなさんも資源として県産材の積極的な利用をお願いします。

 

 

□お問い合わせ

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県庁森林政策課 TEL:077-528-3914 FAX:077-528-4886 Eメール:dj00@pref.shiga.lg.jp