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滋賀県教育委員会広報 教育しが

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シリーズしがの文化財

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琵琶湖文化館シリーズ 86
美人図  渡辺南岳筆
滋賀県立琵琶湖文化館所蔵
[2012年4月27日]


 

女性を描いた絵は奈良時代の正倉院御物の中にも見られますが、一つの主要な画題として定着するのは、江戸時代に入ってからで、浮世絵と呼ばれる絵の主役となり、爆発的人気を博すことになります。そのモデルとなるのは多くは遊女たちで、今日でいうアイドルたちに、人々は熱狂しました。また、そこに描かれる衣裳は当時の最先端のモードであり、ファッションリーダーとして美しく着飾った遊女たちの絵姿は、流行に敏感な女性たちにとって、あこがれの存在だったのでしょう。こうした「美人絵」「女絵」と呼ばれた絵を得意とする画家が数多く現われ、それぞれに個性あふれる美人図を描きました。その中で最も美人画を得意としたのが渡辺南岳(なんがく)です。渡辺南岳は、江戸時代後期の画家。1767年(明和4)京都に生まれ、本格的に絵の道に進んだのは20歳前後のことです。はじめ円山応挙の高弟駒井源K(げんき)に師事して絵の基本を学び、やがて応挙から直接指導を受ける機会を得て、急速に技量を高め、円山派を代表する画人の一人となりました。画家として絶頂期にあったそんな時、突然病に倒れ、そのまま帰らぬ人となりました。1813年(文化10)正月没。享年48歳という若さでした。

 
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