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更新日:2015年10月1日

県指定有形文化財書跡・典籍・古文書の部

近江輿地志略【おうみよちしりゃく】 (寒川辰清【さむかわとききよ】自筆本)

  • 名称                   近江輿地志略【おうみよちしりゃく】(寒川辰清【さむかわとききよ】自筆本)
  • 員数                   94冊
  • 所有者               滋賀県
  • 所有者の住所    大津市京町四丁目1番1号
  • 所在地               県立琵琶湖文化館
  • 法量                  (各)縦29.3×横21.0cm
  • 品質形状            紙本墨書冊子装(巻数内訳)首巻・巻1〜巻34、巻41〜巻100

附付図5鋪(各)紙本著色【しほんちゃくしょく】
序跋抜丁【じょばつばっちょう】包紙添15枚(各)紙本墨書仮綴【かりとじ】

  • 時代                   江戸時代(18世紀)
  • 説明

「近江輿(よ)地志略」は享保(きょうほう) 8年(1723)、膳所(ぜぜ)藩主・本多康敏(ほんだやすとし) の命をうけて藩士の寒川辰清(さむかわとききよ)(1697〜1739)が編纂を始めた地誌。享保19年(1733)に、101巻100冊の大作として完成した。近江国全域を対象にした初の本格的な地誌であり、圧倒的な情報量を誇る。まず近江国を建治沿革(けんじえんかく)、藩封(はんふう)、道路、湖水(こすい) の4項目から概観し、次いで滋賀郡から琵琶湖を東周りにめぐり高島郡に至る構成とする。村別に諸項目を掲げ、名所旧跡・寺社・河川池沼などを中心に、実地調査を踏まえた内容を記述している。さらに「人物」や「土産(みやげ)(近江の物産)」など、テーマ別構成の記述も豊富に盛り込み、近江国全図や水口、八幡、彦根、大津各町の付図を収載するなど精密で充実した内容となる。先行の「淡海録(おうみろく)」(元禄(げんろく)年間成立、25巻12冊)や「淡海温故録(おうみおんころく)」などを踏まえつつ、それらの地誌とは一線を画した存在といえよう。幕府編纂の「新編武蔵風土記稿(しんぺんむさしふどきこう)」(文政(ぶんせい)7年成立、265巻)や尾張(おわり)藩編纂の「尾張志(おわりし)」(天保(てんぽう)14年成立、60巻)などと比べて早い時期の成立で、101巻の規模も堂々たる存在である。
本品は100冊のうち6冊を欠くが、良質の楮紙を料紙に丁寧な運筆で清書される。紺色表紙を四穴綴じする装丁も、当初からの形態である。蔵書印から藩庫(はんこ) にあった履歴がわかり、第一級の善本である。帳外れとなって附属する寒川辰清の自序には「寒川氏」印が捺されて自筆と考えられるが、その筆跡は100冊の本文に見られる筆跡とまったく一致することから、すべてを通して寒川辰清の自筆本と推定できる。
滋賀県における基本的地誌の原本資料として、本県の文化史、科学史、地理学史上極めて貴重な存在である。


  近江輿地志略(県立琵琶湖文化館)  近江輿地志略

 

  同左蔵書印「晴?書室所蔵」  蔵書印

※?=火へん+軍

 

 

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