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更新日:2014年5月26日

抗がん剤

 このページでは、「抗がん剤」についてのQ&Aを掲載しています。

 

 

    質問 回答
6 (1) 抗がん剤とはどういうものなのでしょうか。

 抗がん剤とは、増殖を続ける細胞を攻撃する薬剤です。多くのがん細胞は、活発に増殖し、全身に広がりやすい(転移しやすい)性質を持っています。

 抗がん剤は、投与した後に血液の流れにのって全身をめぐって体内のがん細胞を攻撃しますので、がんの部位にかかわらず、全身に効果を発揮します。

 どの抗がん剤をどの期間使うか、がんの部位や、進行の程度によって、使用する抗がん剤の内容や数は様々です。注射薬として点滴するものや、内服していただく抗がん剤もあります。

6

(2) どんな時に、抗がん剤による治療は行われるのですか。

 抗がん剤治療が行われる場合および治療目的は、次のとおりです。

(1) 治癒を目指す場合
(2) 手術前に、がんを小さくし、手術を最小限にすることを目的とする場合
(3) 手術後に再発予防を目的とする場合
(4) 再発や転移を来たしてしまった場合
(5) がんによる症状を緩和して、患者さんの生活の質をよりよく維持することを目的とする場合

6 (3) 副作用はなぜ起こるのですか。

 抗がん剤は、がん細胞だけでなく、正常な細胞にもダメージを与えます。そのダメージがいろいろな副作用となって現れます。

 すべての人に副作用が出るとは限りませんし、副作用の症状や程度にも個人差があります。

 また、使用する抗がん剤によっても、症状が出現する頻度は違っています。

6 (4) 副作用は、どのような症状がいつあらわれますか。

 一般的には、次のような症状が多く見られます。

(1) 治療の当日・・・アレルギー症状、吐き気、嘔吐
(2) 数日~1、2週間・・・骨髄抑制(白血球・好中球・血小板などの低下)、食欲不振、倦怠感、便秘、下痢、口内炎
(3) 2、3週間以降・・・脱毛、手足のしびれ、骨髄抑制(貧血)

6 (5) 抗がん剤で吐き気・嘔吐が起こってつらいと聞き、不安です。
吐き気・嘔吐を軽くする方法はありますか。

 抗がん剤による吐き気、嘔吐といった症状の重さには個人差があり、抗がん剤の種類によっても異なります。

 また、吐き気、嘔吐を引き起こす可能性が高い抗がん剤治療には多くの場合、制吐剤(吐き気を抑える薬)が組み合わされており、近年新しい制吐剤も開発されています。

 抗がん剤治療を受ける日は食事の量を少な目にし、治療の数時間前は飲食を避けることにより吐き気、嘔吐を軽くできることがあります。また、体を締めつける衣服は避けた方がよいでしょう。

6 (6) 副作用から食欲がありません。
食べやすくなるような工夫はありませんか。

 抗がん剤治療開始後から味覚や嗅覚が変化することにより、食べ物の味が違って感じられたり、食べ物の匂いが鼻について食欲が低下したりすることがあります。

 また、吐き気などをやわらげるためにも、いろいろな工夫をするとよいでしょう。

(1) 抗がん剤治療の前の食事は、消化のよいものをとるようにして軽めにすませましょう。
(2) 熱いものは冷やしたり・さましたりすることで、においが気にならなくなります。
(3) たばこや香水等の匂いのある場所は避けるようにしましょう。

 その他にもいろいろな工夫ができます。詳しくは、国立がん研究センターの「さまざまな症状への対応-吐き気・嘔吐」を参照してください。

6 (7)  感染症に気をつけるよう言われました。
具体的にはどのような症状が現れるのですか。
 

 抗がん剤によって骨髄の機能が低下すると免疫力が低下します。その結果、体のいろいろなところで感染症を起こしやすくなります。健康な時には問題にならないような菌からも感染(日和見感染)を起こす可能性があるため、注意が必要です。以下のような症状が現れたらすぐに医療スタッフにお知らせください。

(1) 38度以上の熱、悪寒、寒気、発汗、咳、のどの痛み
(2) 歯肉痛、虫歯、口内炎
(3) 腹痛、軟便、下痢(下痢は抗がん剤の副作用の可能性もあります。)、肛門痛
(4) 排尿時の痛み、血尿、頻尿、排尿後も尿が残る感じ
(5) 皮膚の発疹、発赤、傷口や吹き出物の周囲の発赤、腫れ、痛み
(6) おりものの増加、性器からの不正出血、陰部のかゆみ

6 (8) 感染症予防には、どのような点に気をつけたらいいでしょうか。

 感染症を予防するために、次のことに気をつけましょう。

(1) 手洗い、うがい、歯磨きなどでいつも清潔に。(毛先の柔らかい歯ブラシを使い、口内を傷つけないよう注意してください。)
(2) 可能な限り毎日入浴しましょう。発熱時や体がだるい時などは入浴を避け、かたく絞ったタオルで体を拭きましょう。
(3) 皮膚の乾燥やひび割れに注意し、クリームやローションで保湿しましょう。
(4) 切り傷や火傷に気をつけましょう。庭いじりやペットの入浴には手袋を使用しましょう。
(5) ひげそりは電気カミソリを使うようにしましょう。
(6) 吹き出物をつぶしたりするのはやめましょう。
(7) 人ごみを避け、外出する時は、マスクをするとよいでしょう。

6 (9) 副作用で脱毛すると聞きます。
必ず抜けるのでしょうか。もう生えてこないのですか。

 発毛に関する細胞は分裂・成長のスピードが速いため、抗がん剤の影響を受けて脱毛しやすくなります。

 また、脱毛の程度は、抗がん剤の種類や使用した量により異なり、個人差も見られます。一般的に、治療開始後2~3週間後に脱毛の症状は出始めることが多く、1~2ヶ月くらいで全て脱毛する場合もあります。

 しかし、脱毛は一時的な症状です。抗がん剤治療終了後、しばらくすると髪が生え始め、約6ヶ月で回復します。

6 (10) 脱毛に関して注意することはありますか。

 急に髪が抜けることが多いため、ショックを受ける方もおられます。前もって、帽子やバンダナ・スカーフまたはかつらを準備するとよいでしょう。

 頭皮の保護、保温にも役立ちます。治療前に髪を短くカットしておくと、抜け毛の量が少なく感じられ、薄くなるのが目立ちにくくなります。

 お手入れのことなど、詳しくは国立がん研究センターの「さまざまな症状への対応-脱毛」を参照してください。

6 (11) 新聞などで分子標的薬というものが紹介されていました。どういうものでしょうか。

 科学の進歩により、がん細胞の中に増殖に関する特定の分子が存在することが分かってきました。この分子をめがけて作用し、がん細胞の増殖を抑えるのが、分子標的薬です。

 がん細胞だけに作用するので、従来の抗がん剤よりも副作用が少ないと言われていますが、全く無いわけではありません。

 現在も新たな薬の臨床試験・効果や副作用の検証が進められていますので、今後も使える種類は増えていくものと考えられています。

 

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【滋賀県がん診療連携協議会・がん相談支援部会事務局】

滋賀県立成人病センター医事課地域医療サービス室

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