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更新日:2017年4月1日

総長 兼 病院長 のごあいさつ

着任三年目を迎えて

病院長宮地良樹

総長 兼 病院長  宮地  良樹

当院に病院長として着任して三年目になりました。そこで、ごあいさつをかねて当院の近況を皆様にお知らせしたいと思います。

 平成28年11月に念願の新病棟がオープンし、ハイブリッド手術室や無菌室、ハイケアユニット(HCU)などさらなる高度な医療機能が強化されると共に、ゆったりとした患者サポートセンターラウンジでの入院手続き、カフェ・コンビニ・レストランなどのアメニティーの充実が図られました。

これを機に、当院が最も得意とする分野を中心に、7つの高度医療センター(乳腺・肺がん・人工関節・放射線治療・心臓血管・消化器・脳卒中)を立ち上げました。院内の各診療科が力を合わせて、診療科の垣根を越えて最高・最善の高度医療を提供し、県民の皆様の付託にお応えしようという私たちの心意気を示すものです。

あわせて、予防や健康増進を見据えた「先制医療」を推進して皆さんの健康づくりのお役に立とうと健康創生センター内に血管・脳・乳腺ドックを開設しました。当院は滋賀県唯一の都道府県がん診療連携拠点病院ですが、がんや成人病のみでなくあらゆる疾患にベストの医療を提供できるように乳腺外科・精神科・形成外科を新設してきました。

平成29年2月から当院は地域医療支援病院となり、これまで以上に地域に密着した県立病院になろうと努力を重ねています。このために、地域の医師会の先生には「連携医登録」をお願いし、患者さんの紹介・逆紹介を迅速かつ円滑にできるような体制を整えました。お隣の守山市民病院とも病病連携を深め、紹介状なしの初診患者さんにはまず守山市民病院を受診していただき、必要に応じて成人病センターを逆紹介していただくことも可能になりました。救急医療も心筋梗塞や脳卒中のみでなく外傷も含めて幅広く受け容れる体制を整えつつあります。

当院は平成28年から病院の「医療の質」を公開する臨床指標(クオリティ・インディケーター)プロジェクトに参画し、積極的に医療のクオリティを向上させる励みにしようと思っています。病院長として、患者さんからのすべての投書に目を通し、お叱りやお褒めの言葉に一喜一憂しながら、もっともっと病院を良くしようと、診療から給食・清掃に至るまで病院の隅々にまで目を配るように努力しています。「良い病院」とはなにか~それは高度な医療を提供するだけなく患者さんの満足度や職員のやりがい・達成感も高い病院です。レストランにたとえると、どんなにシェフの腕が優れていても、人手不足でそのシェフがウェイターやキャッシャーの仕事も兼務しているようなレストランはきっと客足が途絶えるでしょうし、シェフも疲弊するに違いありません。シェフはシェフでしかできない仕事をすべきで、他の業務は無理をしても人手を充足して分業すべきだと思います。そのために、この一年間で医師や看護師などをずいぶん増やしてきました。それが一時的に経営を圧迫したとしても巡りめぐって、患者さんに感謝され、職員の医療人としての「夢」をかなえることで結局病院をよくする一番の王道だと思うからです。

医療をめぐる情勢はきわめて厳しく、当院もなかなか黒字になることができません。当院の患者さんは合併症のある高齢の方が多いのでどうしても人手と経費がかかりますが、赤字になっても成人病センターだからこそ果たすべき医療があるはずです。もちろん、私たちの病院が県民の皆様の税金で支えられていることも忘れてはなりませんが、私たちの病院の使命を果たすためには、その節操を譲るべきではないと考えています。自分たちの病院の利益だけに眼を奪われることなく県民全体の健康に貢献することが求められているからです。それが民間病院との大きな違いであり、県立病院が志向すべき道だと信じ、この点は凛とした矜持を保ちたいものです。もちろん、無駄を省き医療資源の節約と効率化を図ることはきわめて重要です。職員の皆さんには、「病院が自分の家だったらどうするだろう」という視点で「自分の家の家計のやりくりや生活しやすい環境づくり」と同じように病院経営や院内システムの改善を考えて欲しいとお願いしています。

これからも私は病院長として県民感覚を見失うことなく、裏方としても病院を支えていきたいと念じています。病院をランプにたとえると、私たち職員は炎をもったランプの芯です。患者さんに感謝されることがなによりの酸素と燃料となり、いっそう医療に対する情熱の炎が燃えさかるのです。それが医療人としての私たち職員のなによりの喜びなのです。その結果として当院の理念である「心のふれあいを大切にして、安全で質の高い医療福祉を創生し提供する」ことに一歩一歩近づけると信じています。今後とも県民の皆様から、「成人病センターに来てよかった」「滋賀県に成人病センターがあってよかった」といっていただけるように職員一同日々精進して参りますので、どうぞ引き続き叱咤激励をよろしくお願い申し上げます。

平成29年1月

略歴

昭和52年  京都大学医学部卒業
昭和57年  米国ミネソタ大学留学(リウマチ内科)
昭和61年  京都大学医学部皮膚科講師
平成2年    天理よろづ相談所病院皮膚科部長
平成4年    群馬大学医学部皮膚科教授
平成10年  京都大学大学院医学研究科皮膚科教授
平成26年  滋賀県立成人病センター病院長・京都大学名誉教授