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ダイズ病害虫判定シート

ほ場で主要病害虫を見分けるために

主に葉を加害する害虫

ハスモンヨトウ

(老齢幼虫約40mm)

若齢幼虫は集団で葉裏を加害し、白変葉を生じさせる。中齢以降の幼虫は分散し、葉を暴食する。
幼虫にはほとんど毛はなく、頭部の後方の節に、1対の黒斑が目立つ。

ハスモンヨトウ若齢幼虫
葉裏に密生する若齢幼虫
ハスモンヨトウ老齢幼虫
老齢幼虫
白変葉
若齢幼虫の加害によってできた白変葉

タバコガ類

(老齢幼虫約40mm)

葉とさやを食害する。局地的に大発生することがある。
幼虫の体色は緑色、淡黄褐色、茶褐色など様々。体節ごとに短い毛が生えているのが特徴。 

タバコガ幼虫
様々な体色の幼虫
タbコガ幼虫
タバコガ幼虫
タバコガ幼虫

ウコンノメイガ

(老齢幼虫約20mm)

葉を巻いたり、数枚を重ね合わせて、その中に潜む。
さやや子実は加害しない。

ウコンノメイガ被害葉
巻かれた被害葉
ウコンノメイガ幼虫
幼虫

ヨモギエダシャク

(老齢幼虫約60mm)

尺取り型の歩行をする。小枝に擬態するため、見逃しやすい。

ヨモギエダシャク幼虫

マメドクガ

(老齢幼虫約40mm)

若齢幼虫は集団で葉裏を加害し、中齢以降は分散する。
背面に暗褐色の毛束がブラシ状に生えている。 

マメドクガ老齢幼虫
老齢幼虫
マメドクガ若齢幼虫
葉裏に密生する若齢幼虫

コガネムシ類

成虫が網目状に葉を加害する。
滋賀県では主にマメコガネ、ヒメコガネの2種が多い。

マメコガネ
マメコガネ成虫(約12mm)
ヒメコガネ
ヒメコガネ成虫(約15mm)
コガネムシ類の食害痕の写真
コガネムシ類の食害痕

アブラムシ類

(成虫約2mm)

葉裏に寄生し吸汁する。加害部位はくっきりと黄化することがある。
各種ウイルス病を媒介する。

アブラムシ類の写真
アブラムシ類
アブラムシ類吸汁痕
吸汁痕

ハダニ類

(メス成虫約0.6mm)

葉裏に寄生し吸汁する。吸汁部位は白点となり、多発生すると黄変した葉が坪状に目立つようになる。

顕微鏡による拡大像の写真
顕微鏡による拡大像
吸汁により黄変した葉の写真
吸汁により黄変した葉
葉裏への寄生(オレンジ色の点がハダニ)の写真
葉裏への寄生(オレンジ色の点がハダニ)

主に葉とさやを加害する害虫

サヤムシガ類

(老齢幼虫約13mm)

若葉をつづり合わせて縮れさせ、その中に潜んで食害する。さやも加害する。

さやの被害の写真
さやの被害
サヤムシガ幼虫
幼虫
つづり合わされた若葉の写真
つづり合わされた新葉

フタスジヒメハムシ

黄色の甲虫で、背面に1対の黒条がある。
葉を円孔状に食害し、さやや子実にも被害をもたらす。

フタスジヒメハムシ成虫の写真
フタスジヒメハムシ成虫
フタスジヒメハムシの葉の食害痕
葉の食害痕

主に子実を加害する害虫

マメシンクイガ

(老齢幼虫約10mm)

さや内に侵入し、子実を食害する。
幼虫の体色は乳白色~オレンジ色。

マメシンクイガ幼虫の写真
マメシンクイガ幼虫

シロイチモジマダラメイガ

(老齢幼虫20mm)

さや内に侵入し、子実を食害する。
幼虫の体色は緑色または紅紫色。

シロイチモジマダラノメイガ幼虫
幼虫

アオクサカメムシ

(成虫約15mm)

体全体が緑色だが、一部胸部に黄帯がある個体もいる。

アオクサカメムシ成虫
成虫
アオクサカメムシ幼虫
幼虫

イチモンジカメムシ

(成虫約11mm)

体は淡黄緑色で、胸部に紅色または白色の帯が1本ある。

イチモンジカメムシ成虫
成虫
イチモンジカメムシ幼虫
幼虫

ブチヒゲカメムシ

(成虫約13mm)

体は赤褐色で、触角や胸部外縁が白と黒のまだら状となる。

ブチヒゲカメムシ成虫
成虫
ブチヒゲカメムシ幼虫
幼虫

ホソヘリカメムシ

(成虫約17mm)

体は細長く暗褐色。若齢幼虫は一見アリに似る。

ホソヘリカメムシ成虫
成虫
ホソヘリカメムシ幼虫
幼虫

病害

べと病

葉裏に不整形な黄白色の病斑ができる。その裏には綿毛状の菌糸が認められる。
子実にも感染する。

べと病(葉表)
葉表の病徴
べと病(葉裏)
葉裏の病徴

葉焼病

葉に黒褐色の小斑点ができ、その周囲は黄化する。
葉裏の病斑中央部が盛り上がる。 

葉焼病

茎疫病

茎に地際部から上方に向かって黒褐色の病斑が伸びる。
葉の黄化や立枯れをおこす。

茎疫病
茎疫病で立枯れた株
茎疫病(地際部)
地際部の病斑

白絹病

被害株の地際~地下部には白色絹糸状の菌糸が認められる。
粟粒状の菌核が付着することもある。

被害株地際の菌糸と菌核の写真
被害株地際の菌糸と菌核
白絹病
白絹病で立枯れた株

黒根腐病

下葉が黄化する。地際部に茶褐色の病斑ができ、その上に赤色の小点が形成されることがある。 

黒根腐病

被害粒から見分ける病害虫

カメムシ類による被害

カメムシ類による被害粒

フタスジヒメハムシによる被害

フタスジヒメハムシによる被害粒

紫斑病

子実に紫色の斑点ができ、品質低下を招く。
立毛時にも葉や茎に発病するが、他の病害との区別が難しい。

紫斑病による被害粒

モザイク病による褐斑病

アブラムシ媒介によるウイルス病。葉には萎縮やモザイク症状、さやには茶褐色の斑点を生じる。

モザイク病による被害粒
お問い合わせ
滋賀県病害虫防除所 
電話番号:0748-46-4926
FAX番号:0748-46-5559
メールアドレス:[email protected]
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